食パン!風船!POLYSICS、お台場で熱狂ツアーファイナル

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POLYSICSの全国ツアー「POLYSICS WORLD TOUR OR DIE 2009!!!!~AbsoluteでGO!!!!~」のファイナル公演が、11月21日にZepp Tokyoで行われた。

10年の重みと、さらに突き進む意志を感じさせる迫力のステージを繰り広げた4人。1月13日には最新ベストアルバム「BESTOISU!!!!」のリリースも控えている(Photo by Kazumichi Kokei)。

10年の重みと、さらに突き進む意志を感じさせる迫力のステージを繰り広げた4人。1月13日には最新ベストアルバム「BESTOISU!!!!」のリリースも控えている(Photo by Kazumichi Kokei)。

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フロアを埋め尽くしたオーディエンスは最初から最後まで狂乱状態。終演後のロビーには11月下旬とは思えない熱気と湿気が立ち込めた(Photo by Kazumichi Kokei)。

フロアを埋め尽くしたオーディエンスは最初から最後まで狂乱状態。終演後のロビーには11月下旬とは思えない熱気と湿気が立ち込めた(Photo by Kazumichi Kokei)。

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興奮しすぎたハヤシはMCで噛んでしまい、苦笑いする瞬間も(Photo by Kazumichi Kokei)。

興奮しすぎたハヤシはMCで噛んでしまい、苦笑いする瞬間も(Photo by Kazumichi Kokei)。

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このツアーは9月から10月末の「POLYSICS WORLD TOUR OR DIE 2009!!!!~秋はウハウハ!ツアーでOH! OH!~」に引き続いて開催された、今秋2回めの全国ツアー。9月16日にニューアルバム「Absolute POLYSICS」をリリース後、ますます加速する彼らの勢いをアピールする強力なステージを展開した。

オープニングを飾ったのはアルバムでも1曲目の「P!」。メンバー4人がステージに登場すると、轟音のような歓声がフロアから巻き起こる。「Speed Up」「Young OH! OH!」と、オーディエンスだけでなくステージ上のテンションも上げていくナンバーを立て続けに繰り出し、ライブの定番曲「ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ」ではよりアグレッシブになったアレンジでZeppを大きく揺らす。

「トイス!トイス!タイス!!!!……今タイスって言ったけど『ただいまトイス!』の略だから(笑)。みんな会いたかったよー、元気だったかい?」とハヤシ(G, Vo, Programming)のMCもいつも以上のハイテンション。「今日はツアーファイナルだから、めっちゃくちゃ盛り上がっていこう!」の言葉のとおり、その後もツアーファイナルにふさわしい力強いパフォーマンスが続く。カヨ(Syn, Vo, Vocoder)とフミ(B, Vo, Syn)のサビでのツインボーカルが独特な心地良さを生む「Shizuka is a machine doctor」、フミのボーカルと間奏でのハヤシとカヨの“シンセ対決”に場内が沸いた「E.L.T.C.C.T.」と、聴きどころ満載のナンバーをたっぷりと披露していった。

その後のMCではなぜかフロアから“ハヤシコール”が沸き起こり、なかなか止まないコールにハヤシが苦笑しながら「長いよ!」と言う場面も。「やっぱり東京はホームだからねえ、帰ってきたって感じがするよ!」と語り、フロアとは「りんかい線乗ってきたか? ゆりかもめ乗ってきたか? え、自転車!?……ああ、身体にいいよね(笑)」と、アットホームな雰囲気でやり取りを楽しんでいた。

中盤では新作「Absolute POLYSICS」から、これまでのPOLYSICSのサウンドからは一線を画したナンバーを続けて演奏。イルでダークな雰囲気を漂わせる「Eye Contact」ではヤノ(Dr, Vo)の重厚なドラムに合わせて、ハヤシがシンセパーカッションを叩く。「催眠術でGO」の複雑な展開にはオーディエンスが息を呑み、「First Aid」ではレッドゾーンを振り切ったような豪快なステージパフォーマンスを見せつける。このアルバムを経て彼らがネクストステージに上がったことを、集まったオーディエンスに存分に印象付けるパートとなった。

ライブ後半に披露された「COLON」では恒例のご当地ネタとして、Aメロに織田裕二「Love Somebody」のフレーズを挿入し、ハヤシが「キターッ!!」と絶叫。曲終わりには「踊る大捜査線 THE MOVIE MIXでした!」と紹介して観客の大爆笑をさらう。「Fire Bison」では大量のジェット風船をフロアに発射してツアーファイナルのお祭り気分を演出するなど、彼らならではのネタ満載のステージを繰り広げる。その一方、「Rocket」「Pretty Good」「シーラカンス イズ アンドロイド」といったおなじみのナンバーで、ストレートにオーディエンスを熱狂させることも忘れない。本編ラストはハヤシが「さらに頭おかしくなろうぜ!」と叫んで始まった「Shout Aloud!」。この日一番の熱気がフロアに渦巻く中で、本編のステージが終了した。

4人がステージから去ってすぐ始まった手拍子に応え、アンコールのステージがスタート。「いやあ、本編あっという間だったわー」と楽しそうに振り返りながら、ハヤシが「観覧車大好き、カヨが歌います」と曲紹介して始まったのは「Wasabi」。カヨの軽やかなボーカルパートと、ヘヴィなスクリーム&ギターがからみ合うナンバーを全員が堪能した後、2曲目は初期のナンバー「NEW WAVE JACKET」。2曲を終えて4人は一度ステージを去るが、またしても大きなアンコールの手拍子が響き、ダブルアンコールが始まった。

ハヤシは「こんなに楽しくやれるファイナルはなかなかないんだよ、いつもすごく緊張してたりするから。でも今日は緊張と楽しさがちょうどいい感じで、……あーもうすっごく楽しかったです!」と笑顔で挨拶。ダブルアンコールの曲は「BUGGIE TECHINICA」。ここでハヤシは大きな業務用ケースに入った、大量の食パン(ツアーロゴの焼き目入り)をフロアに投げ始めた。活動初期のPOLYSICSを思い出させる大サービスに、フロアの観客は狂喜して食パンまみれになっていた。

ダブルアンコールを締めくくったのは「Boys & Girls」。曲が終わるとハヤシは「また『Absolute POLYSICS』みたいな面白いアルバム作ってツアーやりたいです! 3月には初の武道館ライブもあるから、みんな来てね!待ってるからねー!」と絶叫した。この日は「Absolute POLYSICS」収録曲全14曲、そして懐かしの名曲からおなじみのナンバーまで、合計29曲を全力で披露。武道館をますます楽しみにさせる、熱狂の一夜となった。

「POLYSICS WORLD TOUR OR DIE 2009!!!!~AbsoluteでGO!!!!~」
2009年11月21日 Zepp Tokyo セットリスト

01.P!
02.Speed Up
03.Young OH! OH!
04.ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ
05.Digital Coffee
06.Beat Flash
07.Shizuka is a machine doctor
08.E.L.T.C.C.T.
09.Time Out
10.Bero Bero
11.I My Me Mine
12.Baby BIAS
13.Eye Contact
14.催眠術でGO
15.First Aid
16.人生の灰
17.Cleaning
18.COLON
19.Rocket
20.Pretty Good
21.Fire Bison
22.United
23.URGE ON!!
24.シーラカンス イズ アンドロイド
25.Shout Aloud!

EN1-01.Wasabi
EN1-02.NEW WAVE JACKET

EN2-01.BUGGIE TECHINICA
EN2-02.Boys & Girls

※記事初出時、セットリストの一部に脱字がありました。訂正してお詫びいたします。

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音楽ナタリー @natalie_mu

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