Da-iCEの結成から丸6年の記念日に彼らがライブを行った会場は、5人がワンマン開催を夢見てきた日本武道館。5人の夢がかなう瞬間を見届けようと会場には満員9000人のファンが集まり、熱狂の空間を作り上げた。
BGMが鳴りやみ客電が落ちると、ステージを覆う白い幕にオープニングVTRが映し出される。映像の中で5人が1列に並んだ瞬間、幕にはDa-iCEのシルエットが浮かび上がった。真ん中に立つ花村想太の影が右手を大きく振り下ろすと幕が切って落とされ、ナポレオンジャケット姿のメンバーが姿を見せる。大歓声の中、Da-iCEは「Splash」でライブをスタートさせた。
想太が「ついに来たぜ武道館!」と叫ぶと、5人は拳を高く突き上げる。3曲目にはキラーチューンの「FIGHT BACK」が披露され、想太と大野雄大は唸るような力強いボーカルで会場の熱を引き上げていった。最初のMCでは雄大が「ついにこのステージに立つことができました!」と喜びを爆発させる。岩岡徹は「すごい景色。みんなホントによく見えるよ!」と笑顔を浮かべた。5人はここで自己紹介をし、リーダーの工藤大輝は「空前絶後の! 疾風怒濤のオタクリーダー!! オタクを愛し、オタクに愛されたい男!」とサンシャイン池崎のモノマネをしながら声を張り上げる。メンバーは彼の振り切れたテンションに大爆笑。最年少の和田颯は名前を言ったあとに「僕、全力で行きますので全力で向かってきてくれますか!」とこの日のステージにかける意気込みを叫んだ。
会場に携帯電話の着信音が響くと「DATE」がスタート。5人はパントマイムとコミカルな表情でファンを楽しませると、続く「Fashionable」ではステージ上に運び込まれたスーツラックを効果的に演出に取り入れ、パフォ―マンスの中で衣装替えを行った。さわやかなアップチューンが立て続けに披露されたのちはバラードパートへ。ここでは「着れないままのコート」「恋ごころ」といったナンバーが届けられ、5人は情感豊かなボーカルと柔らかなダンスで楽曲の持つ世界を表現していく。想太と雄大のみでパフォーマンスした「A WHOLE NEW WORLD」は約10年前、2人が初対面したカラオケボックスでデュエットしたという思い出の曲。雄大は「あのとき5、6人の前で歌っていたのが、今日は9000人ですよ!」と語る。ステージ後方のLEDモニターに星空が映し出される中、想太の華やかな高音ボーカルと雄大の深みのある歌声が重なり、豊かなハーモニーが武道館の空間いっぱいに広がっていった。
また中盤には懐かしの楽曲にファンが驚きの歓声を上げるシーンも。モニターに「2013.6.5」の字が大きく映し出されるとDa-iCEはインディーズの1stシングル表題曲「I’ll be back」をドロップする。間奏では5人が息の合ったパワフルなダンスを踊り、その後ろに映し出されるミュージックビデオの中の姿からの大きな進化を提示した。未来への希望をさわやかに歌い上げる「BILLION DREAMS」では、徹が上層階の客席に目をやりながら優しい笑みを浮かべる。またニューアルバム「NEXT PHASE」に収録される「Chocolate Sympathy」では椅子を使ったパフォーマンスが披露され、颯は不敵に笑いながらしなやかに体を動かした。
想太が「これからも、僕たちと最高の人生歩んでくれますか!」と叫ぶとライブはラストスパートへ。「WATCH OUT」で5人はステージの左右に長く伸びた花道へと飛び出し、力強く客席を煽っていく。オーディエンスの声を求める大輝は「もっといけるでしょ! 今出し切らないと、今日は1回しかないから!」、想太は「僕今日声枯れてもいいです。みんなも声枯らして、一緒に叫ぼうぜ!」と熱く呼びかけ、5人の「武道館!」というコールに9000人はこの日一番の歓声で応えた。「ハッシュ ハッシュ」ではセンターに立つ大輝がキャッチーな振付で会場をリードし、メンバーと同じ振りで盛り上がる客席を見つめ「なんだこの景色!」と目を丸くする。「エビバディ」ではメンバーがお互いに笑顔を交わしながら舞台上を一緒に歩いて回り、5人は大きな一体感の中でライブ本編を終えた。
アンコールは「New day」でスタート。力強いビートに乗って5人はリズミカルに体を弾ませ、会場の熱を再び引き上げていく。続いて「もう一度だけ」を披露すると、雄大はこの2曲が「お客さんを集められなかった時代にクラブで踊っていた唯一の持ち曲」であることを説明し「『武道館でやって、初心に帰れたらいいね』とみんなで話していました。いろいろなことを思い出しながら披露させていただきました」と伝える。大輝は「この意味は相当大きいよ。10人くらいの前でやっていたことを、満員の武道館でできるって……感慨深いです」と続いた。このあとに届けられたのは「パラダイブ」。涙の溜まった瞳にタオルを押し当てた想太はそのタオルを高く掲げると「行くぜ武道館!」と叫び声を上げる。サビでは観客とメンバーが思い切りタオル回しをする壮観が広がり、雄大は大サビ前のブレイクで「みんないつもありがとう!」と感謝を口にした。
最後の曲を前に5人は1人ずつ今の思いをファンに伝えていく。颯はこみ上げる涙に「くうーっ! ちょっと待って!」と戸惑いながらも「長かったよ、ここに立つまで。本当に幸せ。本当に皆さんのおかげです。これからも皆さんの力を僕たちに貸してください」と言葉をつなぐ。想太は初めて名古屋でライブをした際、観客が1人しかいなかったというエピソードを明かし「9000人の皆さん1人ひとりが、あのときの女の子みたいに僕たちのことを好きでここに来てくれた。本当にうれしいです」と涙で目を赤くした。雄大は「今でもすごくビックリしていて、この景色が信じられない部分がある」と笑いながら「皆さんからたくさんの声をもらって、いつしか自分がパフォーマンスを届けることの重みを感じるようになりました。今日は本当に幸せです。ただ、まだまだDa-iCEとして上っていきたい。皆さんと見たい景色がたくさんあります」と前を見据える。リーダーの大輝と同じ最年長の徹は「こんなに頼りになるボーカル、こんなに頼りになる同い年、こんなに頼りになる最年少、ほかにいません。まだまだDa-iCEはデカくなっていくと思います!」と力強く語った。
最後にマイクを握った大輝は「僕らはちょっとずつ成長してきて、その結果、今ここに立っています。ショートカットをすることなく階段を上がってやっとここまで来ました。これからもちょっとずつ進んで、より大きなステージに立ちたいと思います」と5人の意志をファンに伝える。5人の言葉に聞き入り、静かになった会場のムードを察した彼らはコール&レスポンスでこの空気を吹き飛ばし、ラストナンバーの「You & I」をドロップ。メンバーはステージ上を思いっきり駆け巡り、ファンに向かって大きく手を振る。曲の最後に大輝は「6年間、思い出をありがとうございました! そして今日ここからがNEXT PHASE! 新しい思い出を作っていきましょう!」と絶叫した。パフォ―マンス後には雄大の音頭で会場の全員が「お疲れ様でした!」と声を合わせ、それぞれを称えあう。ここまで涙を我慢していた雄大の目もみるみるうちに赤くなり、彼の様子を見た4人は雄大の背中を叩いて笑顔を向けていた。
なおアンコールの中で、Da-iCEが6月より全国ホールツアー「Da-iCE LIVE TOUR 2017 -NEXT PHASE-」を開催することが発表された。6月23日の埼玉・三郷市文化会館公演を皮切りに全国で公演が行われ、11月18、19日に兵庫・ワールド記念ホールでツアーファイナルを迎える。Da-iCEがアリーナ会場でワンマンライブを行うのはこれが初めて。兵庫出身の想太は「いつもファイナルには家族が来てくれるんですけど、次のツアーでは地元で待っていてもらえる! アリーナでみんなに会えることを楽しみにしています!」と喜びを爆発させていた。
Da-iCE「Da-iCE PHASE 5 FINAL in 日本武道館」
2017年1月17日 日本武道館 セットリスト
01. Splash
02. SHOUT IT OUT
03. FIGHT BACK
04. DATE
05. Fashionable
06. Cynical Life
07. Up to the Stars
08. 着れないままのコート
09. REASON
10. 恋ごころ
11. A WHOLE NEW WORLD
12. Umbrella
13. 空
14. I’ll be back
15. BILLION DREAMS
16. Chocolate Sympathy
17. WATCH OUT
18. I got your back
19. ハッシュ ハッシュ
20. Back To The Future
21. エビバディ
<アンコール>
22. New day
23. もう一度だけ
24. パラダイブ
25. You & I
Da-iCE「Da-iCE LIVE TOUR 2017 -NEXT PHASE-」
2017年6月23日(金)埼玉県 三郷市文化会館
2017年6月24日(土)埼玉県 三郷市文化会館
2017年6月28日(水)北海道 小樽市民会館
2017年6月30日(金)北海道 わくわくホリデーホール
2017年7月8日(土)石川県 本多の森ホール
2017年7月16日(日)福岡県 福岡サンパレス
2017年7月21日(金)愛知県 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2017年7月22日(土)大阪府 大阪国際会議場 メインホール
2017年7月29日(土)埼玉県 越谷サンシティホール
2017年9月2日(土)青森県 青森市文化会館 リンクステーションホール青森
2017年9月9日(土)神奈川県 厚木市文化会館
2017年9月10日(日)福島県 郡山市民文化センター 大ホール
2017年9月15日(金)宮城県 イズミティ21
2017年9月16日(土)宮城県 イズミティ21
2017年9月23日(土・祝)広島県 アステールプラザ
2017年9月24日(日)広島県 アステールプラザ
2017年9月30日(土)千葉県 浦安市文化会館
2017年10月7日(土)群馬県 ベイシア文化ホール
2017年10月9日(月)香川県 サンポートホール高松
2017年11月18日(土)兵庫県 ワールド記念ホール
2017年11月19日(日)兵庫県 ワールド記念ホール
関連商品
リンク
- Da-iCE (ダイス) OFFICIAL WEBSITE
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
Gnews @Gnews__
[エンタメ]Da-iCE“6歳記念日”に立った初の武道館、9000人前に「今日ここからがNEXT PHASE!」 - ナタリー https://t.co/T2xOSFtBVZ Da-iCEが1月17日に東京・日本武道館にてワンマンライブ「Da-iCE PHASE 5 FINAL…