9月7、8日に
長渕はオフィシャルファンクラブ「長渕剛クラブ」会員を対象に、全12公演の本ツアーを実施している。この記事では長渕の誕生日にあたる9月7日公演の模様をレポートする。
開演前からファンによる「剛」コールが行われ、会場の熱気はどんどんと高まっていく。会場が暗転すると、中西康晴によるピアノの演奏をバックに、スーツ姿の長渕が登場。彼はスポットライトを受け、軽快なステップでステージ中央まで移動すると、ハーモニカの豊かな音色を響かせる。そして「早くから外で待っててくれた奴もいたな。ありがとな!」「60なったよオイ! 世の中じゃ還暦とかなんとか言ってるけど、俺には関係ねえ!」と語り、ソウルフルな歌声で来場者たちを温かく迎えた。
今回のツアーは“ACOUSTIC TOUR”と銘打たれている通り、楽器はアコースティックギター、ハーモニカ、ピアノのみが使用され、どの楽曲にも渋い魅力あふれるアレンジが施された。長渕は「BAY BRIDGE」の演奏を終えると、2015年に静岡・ふもとっぱらで行われた野外オールナイトライブ「長渕剛 10万人オールナイト・ライヴ 2015 in 富士山麓」を振り返る。彼が「来る日も来る日も雨……どうなるかと思ったよ。眠れなかったさ」「でも、みんなが来てくれた。そんなファンがいるってことが、僕にとって誇りです」と感謝の言葉を述べると、オーディエンスは喜びの歓声を上げた。
アンコールでは長渕の誕生日を記念し、客席が赤いペンライトで埋めつくされるサプライズもあった。しかし和やかなムードから一転、長渕は同調圧力に対する怒りを込めた即興演奏を披露。会場の照明がすべて消され、スポットライトがゆっくりと点滅する中、彼は「戦争の準備がはじまってるかもしれねえぞ!」「正義面して、知ったかぶりしてる奴らにだまされんな!」と力を振り絞るように叫び、ギターを激しくかき鳴らす。そして鬼気迫るテンションで「乾杯」へとつなげ、緊張感に満ちた雰囲気を保ちながら終幕。還暦を迎えながらも、より闘争心あふれる姿勢を示した。
※記事初出時、カメラマンクレジットに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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