このライブはLIQUIDROOM ebisuの開店5周年企画の一環として行われたもの。ゲストバンドに彼らの大先輩
先攻を務めたのはFBY。ステージ上に何も楽器がセッティングされないままオープニングSEが鳴り始める。そこにいきなりメンバーや後輩出演者たちの手によってドラムセットやキーボード、アンプが運び込まれながら1曲目がスタートするという、異色のスタイルでライブが始まった。
メンバー3人にサポートのTA-1(riddim saunter)、松田"CHABE"岳二(
「今日は何も言うことないですよね!? 踊り続ける、それだけよろしく!」とTGMXが挨拶し、「Flower of Shanidar」「TWO」とパワフルにライブを展開。中盤のMCタイムでは、フロアを埋め尽くしたドーパメイニアたちに向かって大先輩・TGMXが「さあ、ヤツの何が聞きたい?携帯番号?」と、ドーパンのロックスターことYutaka Furukawa(Vo,G)の物まねをしながら笑いを取る。インディーズ時代のドーパンをTGMXがプロデュースしていたにもかかわらず、あまりライブで一緒になる機会がなかったことを気にしているのか、TGMXが「そんなにオレら悪口言ってないよね?(笑)」と尋ねれば、KENZI MASUBUCHI(G)が「昔、仙台のドーパンのライブでギター弾いたことあるんですよ。でもそのあと呼ばれてないってことは、あんまりよくなかったのかな?(笑)」と話す。その一方、福田"TDC"忠章(Dr)は「僕Hayato(Dr)と仲いいですよ。一緒にメシ食いにいったりするから」とアピール。本当は仲のいい先輩後輩同士だからこそ言える、冗談混じりのトークが展開された。
後半の「more demand shatter」ではTGMXがフロアにマイクを投げ入れてファンに歌わせたり、フロア横エリアへ乱入して観客を煽ったりと豪快なパフォーマンスで沸かせる。ラストを飾った「JUNKY BEAT」では高速のビートに乗せて多数のオーディエンスがモッシュし、壮絶な盛り上がりのうちにFBYのライブが終了した。
転換の後、いよいよDOPING PANDAが登場。「High Pressure」に乗ってメンバーがステージに姿を現すが、なぜかバスタオルのようなものをかぶった“4人目のメンバー”がいることに気づき、フロアからはどよめきが起こる。覆いの下から現れたのはお面をかぶったヒダカトオル(
「今日はノンストップで行くぞ!」というロックスターの声に続き、始まったのは「mugendai dance time」。通常ライブ後半に行われる「無限大ダンスタイム」のスタートを告げるこの曲に、またしても大きなどよめきが起きる。そのまま4曲目「MIRACLE」に突入。本編すべてが「無限大ダンスタイム」になるという、驚きの展開でライブが繰り広げられた。
ロックスターは曲の合間に「戻ってきたぜ東京!今日はこのまま止まりたくないんです。60分ずっと踊り続けてくれるかい?」と観客を煽る。「The Fire」「majestic trancer」など、おなじみのナンバーもリズムパターンを変化させ、よりフロアライクなアレンジで披露。現在開催中の全国ツアーで披露されている、最新アルバム「decadence」の収録曲たちも、音源からさらに進化したサウンドでメイニアの前に繰り広げられる。
「YA-YA」ではタロティことTaro Houjou(B)とHayatoがそれぞれソロ合戦を展開。ライブを重ねるごとにクオリティを上げていく2人のソロ回しに、フロアも大興奮状態。その後もアルバムのリードトラック「crazy one more time」や、キラーチューン「Hi-Fi」「beautiful survivor」と、ハイテンションにライブが続く。本編を締めくくったナンバーは「beat addiction」。ドーパンのライブとしては珍しく、MCもほとんどない非常にストイックなステージに、メイニアたちからは大きな拍手が沸き起こった。
アンコールの声に呼び込まれるように、ステージには再び3人が登場。ロックスターは「リキッド5周年おめでとうございます!ツアー前半戦を終えて、昨日の山口も非常にいいライブができて、その勢いのまま乗り込んできました」と挨拶。続いて大先輩に対し「フロンティアも本当にありがとうございました。まあフロンティアとの関係は君たちに喋れるような軽い内容じゃないんで、詳しくは話しませんが(笑)。今日ほどライブ前に集中できなかった日はないです」と、ゲストに来てもらったことへの感謝の意を表した。
続いてサプライズゲストのヒダカトオルも再びステージへ。彼がライブ1曲目から登場した理由は「せっかくサプライズなら最初から出てもらったほうがいいと思って」とのこと。ヒダカが「公の場で古川君を叱れるのはオレと田上君だけだよ?」と立場を強調すれば、ロックスターが「ヒダカさんいつも若ぶってますけどね、メールとか意外とジジくさいですよ」と言い返すなど、親交の深い2人ならではの丁々発止のやり取りに、オーディエンスからは笑いが起こった。
「なんかね、アンコールは気ぃ使ってオレらの曲やってくれるっていうんで」とヒダカが説明したあと、アンコール1曲目として披露されたのはビークルの「WINDOM」。ハンドマイクで熱唱するヒダカとバックバンドを務めるドーパン、という珍しい光景を目に焼き付け、ヒダカはステージを去る。そしてロックスターが「もうひと盛り上がりしてから帰ろうぜ!懐かしい曲をやってもいいですか!」と叫び、「uncovered」が始まった。
メイニアに愛される名曲の途中、ロックスターのMCが挟まれる。「今回のフロンティアとの対バンが決まったとき、昔のスタッフからメールが来て『ぜひこの曲をやってほしい』っていうリクエストをもらいました。その曲をやります、『mayonnaise on my toast』!」近年のライブではめったに披露されない曲が始まり、場内からは悲鳴に似た歓声が沸き起こる。その後再び「uncovered」に戻るという粋な演出で、古くからのファンを大いに喜ばせた。
アンコールラストナンバーは2002年発表の「the way to you」。こちらも近年のライブではあまり聴けない名曲だけに、オーディエンスの感動もひとしお。「Now, I stand here!」とフロアからも大きな声が起こる。ステージ上もフロアも全員が笑顔のまま、スペシャルな一夜が終了した。
LIQUIDROOM 5th ANNIVERSARY「DOPING PANDA LIVE IN TOKYO」
2009年7月23日 LIQUIDROOM ebisu セットリスト
FRONTIER BACKYARD
01.Mirage
02.PEEPS CLUB
03.MUSIC IS A BASIS
04.Flower of Shanidar
05.TWO
06.more demand shatter-live ver-
07.hope
08.Putting on BGMs
09.JUNKY BEAT
DOPING PANDA
01.E.C.D.T.(Vo.:ヒダカトオル)
02.Lost & Found(Vo.:ヒダカトオル)
03.mugendai dance time
04.MIRACLE
05.The Fire
06.We won't stop
07.majestic trancer
08.the idiot
09.YA-YA
10.I'll be there
11.crazy one more time
12.Hi-Fi
13.beautiful survivor
14.Transient Happiness
15.beat addiction
En-01.WINDOM(Vo:ヒダカトオル)
En-02.uncovered~mayonnaise on my toast~uncovered
En-03.the way to you
リンク
- FRONTIER BACKYARD
- DOPINGPANDA Officialwebsite
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奈良の人 @naranohito
ドーパン×FBYのリキッド師弟対決にヒダカトオル登場 - 音楽ナタリー https://t.co/MHZoLVbUHm 懐かしすぎて泣いてる。これ、現地まで死ぬ気で行って・・・本当に良かったと思っている。