geek sleep sheep「candy」全曲含む19曲で魅せたひさびさワンマン

geek sleep sheepが8月22日に神奈川・CLUB CITTA'にてワンマンライブ「confusion bedroom vol.4 with candy」を開催した。

5月に最新アルバム「candy」の発表後、5～6月に東名阪ツアーを実施し、ヒトリエ、People In the Box、ストレイテナーとのツーマンライブを繰り広げたgeek sleep sheep。約11カ月ぶりとなるワンマンライブは彼らが3年前の8月16日に初ライブを行ったCLUB CITTA'を舞台に行われ、新作「candy」の全曲を含むセットリストでファンを楽しませた。

開演時間になりオープニングSEとしてThe Velvet Underground「Candy Says」が流れる中で登場したkazuhiro momo（Vo, G）、345（Vo, B）、yukihiro（Dr）の3人。ライブは「planet ghost」からスタートし、yukihiroの刻むゆったりとしたビートに、重みのある345のベースサウンドとmomoのザラついたギターサウンドが重なる。さらに彼らは場内いっぱいに白いライトが広がる中でキャッチーなナンバー「night cruising」を奏でてから、哀愁感漂う「lost song」へとつないだ。そして「素敵なウィークエンドになりますように。この曲を贈ります」とmomoが話してから心を弾ませるようなポップチューン「Weekend Parade」を披露した。

「happy end」「rain song」のあと、yukihiroがライドとバスドラムを叩き、そこにmomoがアルペジオを重ねて始まった「floating in your shine」では、345の切なげな歌声が会場に響きわたった。MCでは初ライブから3年の間に2枚のアルバムがリリースできたことにmomoが「けっこう勢いのある流れだと思うんですけど」と口にすると、345が「うん……」と小さく反応するなどふんわりとしたやりとりで観客を和ませた。そして「ひさしぶりのワンマンってことで、じっくり、がっつり、夢に出てくるくらいのディープなライブをやろうと思ってます」というmomoの言葉に続けて「Daydream」が届けられた。

momoの情熱的なシャウトと激しいギターソロで観客の視線を釘付けにした「Addicted」や、ダークな雰囲気からサビでアッパーに突き抜ける「Last Scene」、リバースディレイを駆使したギターのアルペジオと、緩急の効いたリズム隊の演奏でドリーミーな世界観を生み出した「hitsuji」を続けて披露した彼ら。345によるグッズ紹介コーナーで朗らかな時間を観客と共有したあと、「feedback」からライブ終盤に向けてスパートをかけていく。骨太なロックチューン「Candy, I love you」に続き、カラフルなライトがステージを包み込んだ「kaleidoscope」ではギターのフィードバックノイズ混じりに始まったエッジーなサウンドを届けた。そしてラストに彼らは「kakurenbo」を演奏して本編を締めくくった。

アンコールではmomoが「yukihiroさんから『candy』の曲は全部やるぜと言われていたので」と話すと、yukihiroがドラムスティック2本でVの字を作ってピースして見せた。そしてmomoと345が椅子に座り、「color of dream」を届ける。momoはアコースティックギターを奏で、345はベースを持たずに優しい歌声を響かせた。アンコールはさらに続き、3人はミディアムチューンの新曲を観客にプレゼント。そして345の歌声がしっとりと響く「frame」、ラストはLove and Rocketsのカバー「MOTORCYCLE」でパワフルなパフォーマンスを見せてフィニッシュ。大きな歓声に包まれる中、心地良い余韻を残して幕引きとなった。

※記事初出時、アーティスト名の表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。