長渕剛がMTVアンプラグド収録ライブ、メイクで「女の人の気持ちがわかった」

世界中のトップアーティストが出演してきたMTVのアコースティックライブ企画「MTV Unplugged」に長渕剛が挑戦。6月10日に東京・COTTON CLUBで、抽選により招待された100人の観客を前にライブ収録が行われた。

会場が丸の内に位置するおしゃれなライブレストランということで、開演すると長渕は「ようこそ、いらっしゃい。今日はみんな品のよろしいことで。俺もドキドキしちゃってね（笑）」とステージから照れくさそうに会場を見回す。手が届くほどの距離にいる観客たちを前に、長渕もどこか落ち着かない様子を見せた。

長渕はギター、ベース、ドラム、パーカッション、サックス、女性コーラスをバックに、ステージ中央で椅子に腰掛けてライブを開始。1曲目の「RUN」が始まると、熱を帯びた歌声をバンドサウンドが華やかに飾っていく。長渕は歌い終えると、観客からの大きな歓声に「そうそう！ そういう声がないとね、むちゃくちゃ緊張するじゃん」と言って笑顔を見せた。その後も長渕は、ジャジーなアレンジの演奏に乗せてハンドマイクでセクシーに「ヒロイン」を歌い上げるなど、普段のステージとはひと味ちがう「MTV Unplugged」ならではのライブパフォーマンスを繰り広げた。

ライブの模様がスカパー！の4K専門チャンネル「スカパー！4K総合」でも放送されるため、4K仕様のメイクをして来たという長渕。「男が化粧してどうする、と思っていたけど、鏡の前で自分の顔にうっとりしている自分がいました。女の人の気持ちがわかりました」と言って観客を笑わせた。

この日のセットリストは「乾杯」「プロポーズ」「二人歩記」「THANK YOU WOMAN」など1980年代のナンバーが中心。喜怒哀楽の感情を激しく表現した歌で観客を酔わせていく。「親知らず」ではステージから観客1人ひとりを見回しながら歌い、盛大なハンドクラップに迎えられた「明日をくだせえ」では前奏のコーラスを観客に歌わせて会場中が一体に。親密な雰囲気でライブは進行した。

ハンドマイクで熱唱した「しあわせの涙」、ギタリストと2人でしっとりと演奏した「シェリー」、ピアノの伴奏をバックに歌い上げた「PLEASE AGAIN」と、ライブが進むごとに会場の熱気は増していく。観客に「8月22日なんだけど、空いてるかな？」と語りかけたあとで、長渕はこの日に富士山麓で開催する「長渕剛 10万人オールナイト・ライヴ 2015 in 富士山麓」に込めた熱い思いを語った。

ライブが終盤に差し掛かった頃に披露されたのは、6月22日にリリースされるニューシングル「富士の国」。これはオールナイトライブに向けて「この曲を朝日が上るまで歌いたい」というイメージで作られた楽曲で、じわじわと熱気を帯びたサウンドがサビで一気に爆発した。「幸せって、実は一瞬。幸せが続かなくても、次の幸せを探せばいい。だから俺は曲を書き続ける」と語り歌った「明日へ続く道」では、会場中の観客がじっとステージを見つめていた。

2時間を超える「MTV Unplugged」のライブ収録は「僕と歩こうよ」で大団円。長渕が「今日は初めてこういう場所に出て、みんなに近い距離でライブができて、本当に幸せです」と笑顔で語ると、観客からは割れんばかりの拍手と大歓声が起こった。

この収録の模様は7月26日（日）19:00からスカパー！4K総合とMTVで放送。7月30日（木）22:00から同チャンネルで再放送される。「MTV Unplugged」が4Kでオンエアされるのはスカパー！4K総合での放送が世界初。なお、MTVではHD画質でのオンエアとなる。