この公演を最後に活動を休止するSEBASTIAN X。メンバーはThe Temptations「My Girl」をBGMに1人ずつ姿を現した。オープニングナンバー「つきぬけて」のイントロで永原真夏(Vo)は「SEBASTIAN Xです! こんばんはー!!」と大声で挨拶し、そのままダイナミックに体を動かしながら歌を届けていく。彼女はドレスのフリルを揺らしながら「イェーイ」のイントロで「みんな声出せるー!?」とオーディエンスに呼びかけ、フロアから「イエーッ!」とリアクションが返ってくる様子をながめて「みんないい子だー!」と声を上げた。
永原は「今日はたっぷりあるんですよ、曲が。皆さん楽しんで帰ってください、よろしく!」と話し、2008年発表の自主制作盤「LIFE VS LIFE」より「LIFE PLEATS」を披露。終了後すぐさまメンバー4人の力強い合唱によって「サファイアに告ぐ」をスタートさせる。「スピカ」では工藤歩里(Key)がメロディアスな旋律を奏で、「サマタイム・キル」では飯田裕(B)がなめらかな運指でグルーヴを生み出す。そして「サディスティック・カシオペア」ではオーディエンスが一丸となって合唱した。
哀愁の漂う「愛の跡地」「若き日々よ」といったナンバー、打ち込みと沖山良太(Dr)のビートを組み合わせたパワフルな「怪獣のブルース」のカバーなどさまざまな楽曲を披露する彼女たち。永原はライブ後半もテンションを落とさずに「今日は声を枯らして帰って! アゲアゲでいくんでよろしくブリッツー!」と観客に呼びかけ、沖山のビートに合わせて「オイ! オイ!」と声が上がるフロアに対し「まだまだー!」とさらに煽る。そして彼女は「ヒバリオペラ」でコール&レスポンスを行い、「本当に最高のお客さんを持ちました、ありがとう!」と喜んだ。
終盤の「スーダラ節」では工藤のピアノ演奏に乗せてイントロから早くもファンによる合唱が始まる。永原の「ワーッ!」という咆哮から始まった「GO BACK TO MONSTER」ではメンバー4人ともボルテージの高いパフォーマンスを披露。飯田はベースを弾きながらステージからオーディエンスの頭上に倒れこみ、オーディエンスも負けじとクラウドサーフを繰り広げる。そして永原は「みんなどうもありがとう。あと1曲、心を込めて」と言い、4人で高揚感を誘うメロディ展開のナンバー「こころ」をプレイして本編を終えた。
アンコールの声に導かれてメンバーが再びステージに登場し、ミニアルバム「こころ」の収録曲「感受性に直行」を披露。続く「DNA」では永原が工藤の伴奏に乗せてメンバーと初めて会ったときのエピソードを語り、観客に向かって「明らかに人生の分岐点にいる私からみんなに言えることは! 斜に構えてるヒマはない、今しかないってこと!」とメッセージを伝えた。楽曲を終えてステージを去っても鳴り止まない拍手に、バンドは「もうちょっと歌ってもいいですか?」と再び姿を現す。彼女たちはスローナンバー「春になったら会いにきて」を歌い、最後に「ワンダフルワールド」をプレイ。楽曲の終盤で永原は「ここで『せーの、ジャーン!』ってやったらもうおしまいだけど……」と話しながら涙声に。3人のほうを向きながら「みんな、ありがとう……バンドのお休みが決まってから、なんか私あんまり素直に話せなくって……。もっと、もっと大人になったら、また一緒にバンドやろう!」と声を振り絞った。そして最後の一音を4人で力強く鳴らし、ライブを終えた。
SEBASTIAN Xツアー2015「こころ」
2015年4月30日 赤坂BLITZ セットリスト
01. つきぬけて
02. ROSE GARDEN,BABY BLUE
03. 光のたてがみ
04. イェーイ
05. 世界の果てまで連れてって!
06. フェスティバル
07. LIFE PLEATS
08. サファイアに告ぐ
09. スピカ
10. 日向の国のユカ
11. サマタイム・キル
12. サディスティック・カシオペア
13. ラブレターフロム地球
14. 愛の跡地
15. 若き日々よ
16. 怪獣のバラード
17. F.U.T.U.R.E.
18. ひなぎく戦闘機
19. Sleeping Poor Anthem
20. ヒバリオペラ
21. ツアー・スターピープル
22. スーダラ節
23. GO BACK TO MONSTER
24. こころ
<アンコール>
25. 感受性に直行
26. DNA
<ダブルアンコール>
27. 春になったら会いにきて
28. ワンダフルワールド
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リンク
- SEBASTIAN X
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KoDAMA(9/29 札幌スリー!マン) @KoDAMALOO9
SEBASTIAN X休止前ラストステージで「大人になったらまた一緒に」 - 音楽ナタリー http://t.co/ZcDL9zHjhm
28曲やったのか、凄かったな。