Chapter line、達成感に満ちた初ワンマン

Chapter lineがワンマンライブを昨日4月15日に東京・下北沢SHELTERにて開催した。

このライブは彼らが3月に1stミニアルバム「夜が終わり」をリリースしたことを記念して行われたもの。バンドにとって初めてのワンマンライブとなった。

勢いよくステージに登場した3人。それぞれが楽器を持つと場内は薄暗くなり、小浦和樹（Vo, G）が静かにギターをつま弾き始める。そして宮内沙弥（Dr, Cho）と藤教順（B, Cho）の演奏が加わると同時にステージ後方のライトが点灯。3人は壮大なインストゥルメンタルナンバーでドラマチックにライブの口火を切った。

バンドはまず「夜が終わり」「微かな光」といった疾走感あふれるナンバーで場内の温度を引き上げていく。「Wdm（ワドメートル）」ではリズム隊の2人が精緻なプレイで繰り出す変拍子に乗せて小浦が伸びやかに歌唱し、「虚無感」では宮内が嬉々として手数の多いドラミングを披露する。また「ミライチガイ」では、小浦が弾き語りで曲を始めたかと思えば後半には声を荒げるなど、情感たっぷりな歌声を場内に響かせた。

中盤には普段のライブではMCをすることのない宮内と藤が挨拶がてらトークを展開。藤はファンに質問しながら和やかに会話を進め、宮内は着用しているノースリーブのドレスと、自身の筋肉のついた腕との“ギャップ萌え”を狙っていきたいと言い、会場の笑いを誘った。トークを終えると彼女は力強くバスドラを踏み鳴らし、観客のハンドクラップを煽る。そしてそのハンドクラップにあわせてバンドは「you」の演奏へ。間奏では小浦と藤が向き合いソロ対決を繰り広げるも、宮内が2人へ「全然だめ！ ワンマンだよ！」と一喝。テンポを上げてさらに小浦と藤を焚きつけ、2人は高速ビートに乗せて華麗なプレイを見せた。

終盤には熱気に満ちた場内で小浦が、Chapter line結成以前から今までを振り返り始める。彼はソロで活動していたときは独りよがりな音楽をやっていたと言い、「今は聴いてくれる人を笑わせるためならどんな曲も作りたいし、どんなライブもしたいし、どんな自分にも変わりたいと思えるようになりました」と素直な胸の内を明かした。そして感動的なムードの中、バンドは「BELIEVE」を演奏。最後のサビでは小浦がマイクから離れ、肉声で切なくラストナンバーを届けた。

アンコールで小浦は11月7日に東京・Shibuya Milkywayにてワンマンライブ「or End」を実施することを発表。同公演について「バンド人生をかける」と意気込みを見せた。そして彼らは3人で初めて作った曲だという「Trial and Error」をプレイ。観客の温かな拍手に包まれ、達成感に満ちた表情で初ワンマンのステージをあとにした。

なおバンドのオフィシャルサイトではワンマンライブ「or End」のチケットの先行予約を5月10日まで受け付けている。