「終わりたくない」SWANKY DANKツアー締めくくる充実の初ワンマン

SWANKY DANKが3月28日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて全国ツアー「『Magna Carta』Tour」の最終公演を行った。

このツアーはバンドが最新アルバム「Magna Carta」を携えて1月から行っていたもの。彼らは全23公演にわたる自身最長ツアーを、初めてのワンマンライブで締めくくった。

メンバーはSHUN（Dr）のドラムを合図に、アルバムの1曲目「New World」でライブをスタートさせる。YUICHI（Vo, G）とKOJI（Vo, B）のボーカルの掛け合いで勢いを加速させ、1曲目から場内を大きく盛り上げる。続く「number」ではYUICHIとKO-TA（G）が縦横無尽にステージを駆け回り、ファンはジャンプを繰り返した。

KOJIの「ここはライブハウスだぞ！ かかってこいよ！」という言葉からドロップされたのは「Monster」。ステージにはアルバムでもコラボしているCrystal LakeのRyo（Vo）が登場し、さらにファンの興奮を煽る。大量のスモークが次々と噴射され場内がたちまち真っ白になる中、バンドはRyoのシャウトとともに迫力あるプレイを繰り出した。

Ryoが去ったあともバンドの勢いはとどまることなく間髪入れずに楽曲を畳み掛けていく。MCではSHUNがツアー各地で披露してきたという、X JAPANのToshlのモノマネで会場の笑いを誘った。またKOJIはツアーを振り返り「自分の音楽人生の中で一番多くの人が関わってくれて、一番最高な時間を過ごせてると思います」「本当に終わりたくないなって思う、デカいツアーなんですよ」と素直な胸の内を語った。

4人は日本語詞を織り交ぜた「the answer」「Pardon Me」を表情豊かにプレイしたあと、ラストスパートへ。ひときわ高いキーの「Sink Like a Stone」では、フロアの照明が点灯し、明るく照らされた観客から盛大な合唱が発生する。KOJIがマイクを握りしめて歌唱した「misery」では、SHUNは立ち上がってフロアを見渡し、YUICHIとKO-TAは隣り合って競うようにメロディアスなギターを演奏。最後のサビでKOJIがボーカルをファンに託すとファンが寄せ書き入りのバンドのフラッグを掲げ、KOJIは驚きつつも笑顔を見せてお礼を述べた。ライブはフロントの3人がステージ前方に進んで煽った「Listen to the Radio」で終わるかに見えたが、KOJIの「あと1曲忘れてた」という言葉から、バンドは最後にショートチューン「Promise」でファンを焚きつけた。

アンコールでバンドは7月にシングル（タイトル未定）をリリースすることを発表。祝福するファンへ感謝の言葉の代わりに「Reason's」「One Sided」を送る。そしてラストナンバー「Hero」の前には、KOJIが「終わりたくねえ！」と言い放ちライブの終わりを名残惜しむ様子をうかがわせた。「Hero」ではSHUNのダイナミックなドラミングに乗せ、YUICHIが自身のTシャツをつかみながら熱唱する。KOJIは満足そうに天を仰ぎ、演奏後にはフロアへダイブ。熱狂のうちに4人はバンド最長ツアーの幕を下ろした。

なおバンドはこのツアーの追加公演を4月12日に東京・錦糸町Rebirthにて実施する。