猪狩翔一(Vo, G)にとって念願の東京キネマ倶楽部公演となったこの日。猪狩、小西悠太(B)、サポートの鈴木浩之(Dr)の3人がサブステージから現れると、意外な登場方法に驚きの声があがる。そしてライブは骨太なアンサンブルで奏でられる「HERO」から始まり、猪狩の深くスモーキーな歌声が光る「vase」へと続いていった。
2曲を終えたところで猪狩は「どうもありがとう。tacicaです」と挨拶すると、「すげえ楽しみにしてたんだ。途中、嗚咽で歌えなくなるかもしれないけど、そのときは小西が歌うから。最後までよろしく」と挨拶し、「アリゲーター」「コオロギ」「鈍色の邂逅」など新旧のナンバーを緩急をつけながら披露した。ツアーファイナルかつお気に入りの会場でのライブとあって、猪狩は普段以上に饒舌に。各所でのエピソードを交えながら充実したツアーだったことをしみじみと語り、さらに「キネマ倶楽部でやりたいってことからツアーの会場決めたから」と口にした。
ライブの後半戦は、猪狩のまくしたてるようなボーカルがオーディエンスを煽る「某鬣犬」、躍動的なドラムが印象的な「人鳥哀歌」といったアグレッシブなナンバーを中心に展開。本編のラストナンバーとしてプレイされた「DAN」では、深淵な音世界が描き出され、3人が去ったあとも深い余韻が場内に漂った。
本編のMCでは「次があるかわからないし、次があっても会えるかわからないし……」と言っていた猪狩だが、アンコールが始まるなり「プレゼント持ってきてます」とひと言。「次があるかわかんないって言ったけど、次があって。2015年4月5日、俺ら結成10周年で。10周年記念で何かやろうかなと思って。中野サンプラザで初ホールなんだけど。東京1本だけなんだけどやる」と次回のライブ予定をアナウンスした。拍手が起こる中で猪狩は「それまでにCDとか出せたらいいな」と発言し、アンコール中に「LUCKY」と名付けられた新曲もパフォーマンス。最後は猪狩と小西が向かい合いながらセッションしたあとに「アースコード」が届けられ、「TOUR 2014 “発光する独走性“」は大団円を迎えた。
来年4月5日の結成10周年公演は「烏兎」と銘打って実施。バンドのオフィシャルサイトでは、12月21日23:00までチケットの先行予約申し込みを受け付けている。
tacica「TOUR 2014 “発光する独走性“」
2014年12月12日 東京キネマ倶楽部 セットリスト
01. HERO
02. vase
03. アリゲーター
04. アシュレー
05. コオロギ
06. 鈍色の邂逅
07. Co.star
08. 人間1/2
09. ハイライト
10. メトロ
11. HALO
12. 某鬣犬
13. ジャッカロープ
14. LEO
15. 不死身のうた
16. 人鳥哀歌
17. DAN
<アンコール>
18. anaphylaxis
19. LUCKY
20. アースコード
tacica 結成10周年記念公演「烏兎」
2015年4月5日(日)東京都 中野サンプラザホール
OPEN 16:00 / START 17:00
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リンク
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