ヤスタカ「アップルシード」挨拶で映画音楽談

中田ヤスタカ（CAPSULE）が昨日10月28日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた映画「アップルシード アルファ」の舞台挨拶に登壇した。

映画のメインテーマ「Depth」を制作した中田は司会者の紹介を受け「メインテーマを作らせていただきました。メカがいっぱい出てくる映画は大好物なのでうれしいです、ありがとうございます」と笑みを浮かべながら挨拶。作品への愛着を問われると「めちゃめちゃ好きなんです。欲しいものがいっぱい出てくるので。いつになったら電器屋で作中のメカを発売してくれるかな？って楽しみなんですけど」と語って場内の雰囲気を和ませた。

メインテーマについては「作品を観てみると、リアルで重さが伝わって来るくらいの感じだったから、このメカにどうやったら音楽が合うか考えた」と、重厚感を意識した制作の意図を告白。「いい曲がすぐに浮かんだので、本当によかったと思っています。とても楽しく作らせていただきました」とコメントした。

また映画音楽の制作とアーティストのプロデュースの違いについて「全然違っていて。（映画は）音楽だけ聴いて完結するものではない。映像があって、そこに音楽がかかったときにどういった演出が成り立つかということを気をつけています」と語る場面も。中田の発言を受け、荒牧伸志監督は「音楽というのはすごく重要な要素で、映画においては半分近くの印象が音楽によって変わってしまう気がしています。今回はいろいろな方に新しい曲を作ってもらうことを試した。これがすごく楽しい作業で、音楽によって映像の印象がどんどん変わっていくことを楽しめました。仕上がり感も、こちらの期待を超えるものになったと思います」と感謝を口にしていた。

「アップルシード アルファ」は荒牧監督による3DCGアニメーション作品で、士郎正宗によるSFアドベンチャーコミック「APPLESEED」シリーズが原作。今回の映画では過去に映像化された作品の続編ではなく、主人公の女性・デュナンとその恋人で全身をサイボーグ化した男性・ブリアレオスが理想都市オリュンポスにたどり着くまでの前日譚が描かれる。昨日の字幕版上映をもって、この作品の日本版が2015年1月17日に公開されることが明らかに。また日本版公開に先駆け、中田が手がけたメインテーマなどを収録したサウンドトラック「APPLESEED ALPHA ORIGINAL SOUNDTRACK COMPLETE EDITION」が2015年1月14日にリリースされることも決定した。