干され曲なんてない！エビ中のレア曲満載公演

私立恵比寿中学によるスペシャルライブ「エビマニVol.1～逆襲の干され曲～」が、昨日10月19日に千葉・舞浜アンフィシアターにて開催された。

前日には同じく舞浜アンフィシアターで、お笑い芸人・流れ星とのレギュラー番組「エビ中☆グローバル化計画」のスペシャルイベント「エビ中×流れ星 グローバル化計画 SPECIAL☆NIGHT in舞浜」を行い、バラエティ番組さながらのステージでおよそ2000人の観客を沸かせたエビ中。2日目「エビマニVol.1～逆襲の干され曲～」は、エビ中のライブで披露される機会が少ない“干され曲”を歌う特別公演で、レアな楽曲が満載なステージとなった。

開演前、続々と観客が集まる会場内には飯島真理「愛・おぼえていますか」、小柳ルミ子「お久しぶりね」といったライブのコンセプトに沿ったBGMが流れる。開演時刻になるとおなじみのオープニングナンバー「ebiture」に合わせて、今年4月の東京・日本武道館公演「私立恵比寿中学合同出発式～今、君がここにいる～」で着用した衣装をまとったエビ中の8人が登場。“干され曲”満載のセットリストで1曲目に選ばれたのは、オリジナル曲が少なかった結成初期のレパートリー「ダイビング」だ。

その後もたむらぱん提供曲「結果オーライ」やシングル「梅」のカップリングナンバー「パクチー」など、比較的ライブで歌われる頻度の低い楽曲が続く。今年1月に加入した新メンバーの小林歌穂、中山莉子にとっては初めて観客の前で披露する曲も多く、現在の8人による新たなフォーメーションも多数観られた。冒頭の自己紹介では「『ダイビング』なんていつぶりだろう？」とメンバー自身も懐かしがっている様子で、安本彩花は「お前らホントにエビ中マニアかー？」と観客を煽る。小林は「干され曲を乾き曲に……ん？ 干されてない曲に？ 乾燥しない曲にするようにがんばります！」としどろもどろで意気込みを語った。また2回挟まれたMCのコーナーでは4人ずつ2組に分かれ、ダンスの振り付けもしくは歌詞の朗読のみで楽曲タイトルを当てる「エビマニQ」を実施。正解者に与えられるのは「エビマニア」の称号と名誉のみだったが、会場のファンは出題のたびに勢いよく挙手して正解を出していく。ダンスの振り付けがあいまいなメンバーがステージ上で打ち合わせをしたりと、アットホームな空気が半円形の舞浜アンフィシアターを包んだ。

ライブ終盤は、熱血ドラマのようなセリフと番組提供がインサートされる「新・青春そのもの」、前半の「ダイビング」よ同じく初期のレパートリー「ONE LOVE」、1stアルバム「中人」に収録されていたファンキーなダンストラック「中人DANCE MUSIC」の3連発でフィニッシュ。真山りかは「曲に“干され”もなにもないんだよ！」と力強い名言を残した。またアンコールでは当日急遽追加されたという「使ってポートフォリオ」「揚げろ！エビフライ」の2曲が歌われ、「揚げろ！エビフライ」ではメンバーも観客もタオルを振り回して大盛り上がり。廣田あいか曰く「元のセトリにも入っていない干され曲」ながら、この日一番のハイテンションな8人の姿が見られた。そして最後は、大事な場面で歌われることの多い「約束」「また明日」の2曲で締めくくると、安本は客席で涙を浮かべる観客の姿を見て思わず自分も涙ぐんでしまい、泣き声で話す安本につられて小林まで感極まってしまう。8人は同じようなもらい泣きの場面が見られた今年3月の小林＆中山デビュー公演を思い出しつつ、8人体制になってからのあっという間の日々を振り返った。

なお今回の公演では終演後に、エビ中の音楽スタッフによる披露楽曲解説パンフレットが配布された。メンバーはパンフレットの紹介とともに、当日急遽追加された2曲は「このままだと1時間ちょっとでライブ終わっちゃう」と直前まで気付かなかったエビ中の“校長”こと藤井マネージャーのせいであると暴露。8人は結果的に終盤の起爆剤となった2曲を讃え、真山は改めて「曲に“干され”もなにも関係ない。曲は曲ですよ。みんな大事な曲」と熱弁した。

エビ中はこのあと、11月5日にニューシングル「ハイタテキ！」をリリース。また11月3日には神奈川・横浜アリーナ、11月8日には兵庫・神戸ワールド記念ホールにてワンマンライブ「私立恵比寿中学 東西大学芸会2014『エビ中のおもちゃビッグガレージ』を行う。