氣志團vsD'ERLANGER、O-EAST溶かした灼熱ツーマン

氣志團主催の対バンライブシリーズ「極東ロックンロール・ハイスクール 第弍章」の第8回公演「D'ERLANGER vs 氣志團～13日の金曜日の陶酔～」が、6月13日に東京・TSUTAYA O-EASTにて開催された。

開演時間になると、まず始めに微熱DANJIが登場。彼らはKISSES（氣志團のファン）歴16年のイズミキコ、KISSES歴11年の稲村ダンと、氣志團ツアー30公演中28本に参加したにも関わらず「あたしは氣志團のファンじゃない」と突っぱねてKIDS BLUE（D'ERLANGERファン）に乗り換えたしーちゃんとして寸劇を展開した。「氣志團は落ち目のバンド」などと毒の効いた言葉も飛び交うストーリーで観客を笑わせた。

D'ERLANGERは代表曲「LA VIE EN ROSE」からライブをスタートさせ、会場を飲み込むような爆音を轟かせる。ダークかつ重厚なナンバー「MY BLOODY BURROUGHS POEM」では、ブレイクでCIPHER（G）が咆哮するなどスリリングなステージが繰り広げられた。kyo（Vo）は「13日の金曜日ですね、こんなに僕たちにふさわしい夜にご招待ありがとう氣志團」とクールに語ってから「感謝の意を込めて、ムチャクチャにしてやるから覚悟はいい？ 気持ちよくしてやるから。病みつきになっちゃうよ、騒ごうぜ！ 暴れようぜ！ 腰振れ東京！」と煽り立て、セクシーな身振りと歌声で「柘榴」を届けた。

続けて「Beast in Me」「LULLABY」が演奏されると、会場からは大合唱が巻き起こる。寡黙にソリッドな低音を奏でるSEELA（B）、ヘビーかつ疾走感あふれるフレーズを叩くTetsu（Dr）、クールな佇まいでエッジの効いたギターリフを刻むCIPHER、そしてステージの前方で観客に詰め寄って絶叫するkyoのパフォーマンスに、フロアは興奮のるつぼと化した。kyoは「『13日の金曜日の陶酔』、今夜を楽しみにしてました。とろけてってくださいよ。あっためてからバトンタッチなんてかわいいこと僕たち言わないので、灼熱を氣志團に捧げたいと思います」と宣言してから「行くぞ！」と何度も叫ぶ。その後D'ERLANGERは「dummy blue」「Dance naked, Under the moonlight」を演奏し、会場の熱気を高めたままライブを締めくくった。kyoとSEELAが手を振ってステージをあとにする中、CIPHERはギターをマイクスタンドに引っかけ、Tetsuはスティックとドラムヘッドを客席に投げ入れてからステージを去っていった。

微熱DANJIによる寸劇をはさんでから、氣志團が登場。彼らは「木更津サリー」でライブの口火を切り、「黒い太陽」「さよなら世界」を間髪入れずに届けていく。MCで綾小路翔（Dragon Voice）は「もうみんな、D'ERLANGER兄さまたちに溶かされちゃってもうバターにみたいになってんじゃん」と語ったほか、下ネタを織り交ぜたマシンガントークを炸裂させた。

このほか綾小路は「D'ERLANGER兄さまのライブで君たち終わってるじゃない！ デザートにしては氣志團だと重いでしょ」「まだ戸惑ってる人が多く見受けられますけど、僕らのどのへんが不満かな？ トーク？ ファッション？ よく生理的に受け付けないと言われます（笑）」と自虐ネタに走る一幕も見られたが、「今日はほんとに緊張してるんですよ。CIPHERさまはお酒飲むとすごい面白い話いっぱいするのに、さっき挨拶いったら拳突き合わせるだけでシラフだと全然話さないし！」などとD'ERLANGERメンバーとの楽屋での出来事を語る。そして「Tetsuさんは去年（「氣志團万博2013」で）hideバンドを一緒にやったとき、とんでもないメンツで我々が緊張してる中で全部仕切ってくれて、まるで番長だった」と共演したときの思い出を振り返った。

ライブの終盤に送られた「One Night Carnival」では、曲間の大サビ前で「極東ロックンロール・ハイスクール」シリーズ恒例となった綾小路による口上タイムに。「この『One Night Carnival』を作ったのは1999年から2000年にかけて。氣志團にとって初めての歌モノの曲でした。それまで氣志團はインストゥルメンタルバンドとして活動していて……けっこうみんなギャグだと思ってるけど、実話です」とエピソードを話してから「この曲をみんなに歌ってもらわないと困るんです」と訴える。「歌ってない人がいたら、今夜kyoさんの自宅に弱った鳩を2羽、ポストに入れておきます。部屋に入れた瞬間にその鳩が死にます。そしたらkyoさんはショックでもう歌なんか歌えないぞ」とKIDS BLUEを恐喝。そして歌詞を唱和したのちに「みんなでkyoさんを救おう！」と叫ぶと、会場には演奏にあわせてサビの大合唱がこだました。

ラストに氣志團はkyoをステージに迎え入れてD'ERLANGERの「DARLIN'」を披露。早乙女光（Dance & Scream）はCIPHERのポスターが見え隠れする黒い箱に入って登場し、背中からは銀テープを何度も発射。Tetsuもステージに突如姿を見せ、モンキーダンスをしてみせたりと予測不能のにぎやかなステージが展開された。kyoと綾小路は最後に握手と抱擁を交わし、熱狂のままにこの日のライブを締めくくった。

極東ロックンロール・ハイスクール 第弍章
D'ERLANGER vs 氣志團～13日の金曜日の陶酔～
2014年6月13日（金） TSUTAYA O-EAST セットリスト

D'ERLANGER

01. LA VIE EN ROSE
02. MY BLOODY BURROUGHS POEM
03. 柘榴
04. Beast in Me
05. LULLABY
06. dummy blue
07. Dance naked, Under the moonlight

氣志團

01. 木更津サリー
02. 黒い太陽
03. さよなら世界
04. 喧嘩上等
05. 俺達には土曜日しかない
06. 愛 羅 武 勇
07. One Night Carnival
08. DARLIN'

オフィス男闘呼塾エンターテインメント Presents 氣志團現象2014「極東ロックンロール・ハイスクール 第弍章」

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