上段左から、安島夕貴、井上園子、北村蕗、下段左から、笹川真生、堂島孝平、眞名子新。

マイベストトラック2025 Vol.7 [バックナンバー]

シンガーソングライター編

安島夕貴、井上園子、北村蕗、笹川真生、堂島孝平、眞名子新が選ぶ2025年の3曲

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笹川真生

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2025年は個人的に刺さり散らかした作品が多く放たれ、
嬉しい悲鳴をあげ続けた1年間でした。
このコラム(?)に文章を寄せるとは思っていなかったので、
「3曲に絞れ」と言われ、その嬌声は本物の悲鳴に変わり、喉がこわれてしまいました。

神聖かまってちゃん「死にたいひまわり」

神聖かまってちゃんの楽曲には、言葉にならない美しさや、一瞬の煌めきを覚えずにはまったくいられません。
頭の中で鳴り止まない音の洪水や言葉の渦、光の明滅、それはその時々で流動的にかたちを変えますが、
わたしを苦しめるそのどれもを、ありのままで居させてくれる…。そんな、鮮血に似た夕焼けのような。
そういった存在として寄り添ってくれました。

「ひまわりが咲いていくよ」
そう聞こえたときに思わず涙が出ました。
こんな作品はほかの誰にも作れません。

Magdalena Bay「Human Happens」

毎回毎回、新曲がリリースされるたびにそのサウンドの豊かさとアレンジメント、歌声の美しさに圧倒されるばかりですが、
こちらも素晴らしい楽曲でした。
2024年のアルバム「Imaginal Disk」で見られた暴力的な(?)アプローチは比較的、潜んではいますが、
まったく油断ならず、むしろ深いところで狂気を見た気がします。
ところでMagdalena Bayのサウンドは、どこか「水中ステージ」を想起いたします。
わたしは水が嫌いで、とりわけ「水中ステージ」なんてもってのほか!なのですが、
この海の底にはいつまで潜っていたいと心から思えます。

廻花「スタンドバイミー」

厳密には2024年リリースなのですが、アルバム収録は2025年ですので、2025年のベストトラックとさせてください。
間違いなく今年一番聴いた楽曲です。
わたしは通常、ものすごいサウンドや、少し変わった楽曲を好む指向性があるのですが、
「スタンドバイミー」には奇妙なアレンジも、爆発的なところもなく、歌声も、ことばも、痛ましいほどにまっすぐで(目を背けたくなるほどに!)、
だのに、すべてが合わさるその一瞬間の連続は、紛れもなく「奇妙」であって、「特別」で、
音楽とは連続性なのだと実感を得ました。時間とは何かを理解できた気さえします。

「普通」と言ってしまうのは言葉を間違えているのかもしれませんが。
「普通」に曲を作ったその先で奇妙な肌触りになるというのは、もはや狂気なのかも。
彼女の歌声が狂っているのかもしれません。もちろん、よい意味で、です。

<プロフィール>

笹川真生(ササガワマオ)

中学生の頃にプレイしたニンテンドーDSのソフト「大合奏!バンドブラザーズ」をきっかけに音楽を作り始め、その後DTMで本格的に音楽制作を開始。シンガーソングライターとしての活動以外にも、数多くのアーティストに楽曲提供をしたり、編曲で参加したりと作家としても活躍している。個人名義の最新作は2025年4月発表のフルアルバム「STRANGE POP」。

堂島孝平

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Bon Iver「If Only I Could Wait」

チェルシー・ジョーダン「halfwaythru」

レイヴェイ「Lover Girl」

2025年もいろいろな曲と出会えて楽しかったですが、中でもとりわけ美しさを感じ、音像が好みだった曲を選びました。
ビートの強い曲やカラフルな曲も好きですが、ここ数年は滲むとか沁みるって感覚が聴き手としても作り手としても大事になってきてます。
ニューアルバム「PIN」(2/11リリースだよ!)でもそのような意識が随所にあるので、この3曲と併せてぜひ聴いてみてくださいね。

<プロフィール>

堂島孝平(ドウジマコウヘイ)

1995年2月にシングル「俺はどこへ行く」でメジャーデビュー。KinKi Kids(現:DOMOTO)、藤井隆、PUFFY、アンジュルムなど数多くのアーティストへの楽曲提供やサウンドプロデュースでも手腕を発揮している。2025年から活動30周年を記念した施策を展開中で、今年2月15日には東京・EX THEATER ROPPONGIにてワンマンライブ「堂島孝平 活動30周年大感謝祭」を開催する。

眞名子新

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The Lumineers「Same Old Song」

2025年は年始早々から自分が大好きなバンドのアルバムリリースがあり、最高なスタートでした。アルバムの中でもこれぞカントリーソングだと個人的に思ったこの曲をシングルカット1曲目にしたThe Lumineersのことが改めて好きになりましたし、自分の背中を押してもらえた気がしてこの曲には感謝しています。

ベラ・ホワイト「Little Things」

11月シングルリリースされた曲。枯れた艶やかな声とギターの陽気だけど少し切なさも含んでいるような乾いた音が気持ちよく合わさり、シンプルなリフを繰り返しながらじんわりと進んでいくのが心地よくて何度も聴いています。これからのリリースも楽しみです。

Japanese Breakfast「Picture Window」

2025年3月リリースのアルバムで、通して聴いていますが、特にこの曲は何度もリピートしています。とてつもない何かが始まる予感がするイントロが癖になります。いい曲っていいイントロから始まるんだよなと改めて感じさせられた1曲です。

<プロフィール>

眞名子新(マナコアラタ)

2016年に神戸のあらた名義で音楽活動を開始し、2022年7月末に本名である眞名子新に改名。2023年発表のEP「もしかして世間」がSpotify「Best of Japanese SSW」に選出されたことで話題を呼んだ。2025年には初のフルアルバム「野原では海の話を」を発表し、「FUJI ROCK FESTIVAL」「VIVA LA ROCK」などのフェスに出演した。

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笹川真生 Info. @maosasa_info

音楽ナタリー #マイベストトラック2025 に笹川も参加させていただきました。

是非、チェックしてください。

https://t.co/J2YRpQM1Ie https://t.co/iguVZTy1Gh

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