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松竹120周年記念作品にあたるこの映画は、長崎の原爆をテーマに母と息子の関係を描く作品。助産師として暮らす母・伸子のもとへ、3年前の原爆で亡くしたはずの息子・浩二が現れることから物語が展開する。伸子を吉永が、浩二を二宮が演じ、浩二の恋人である町子に黒木が扮している。
山田は「ここにいる俳優さんたちや、僕含めたスタッフみんなで心を込めて作りました。皆さんにとって納得のいく映画になっていればいいなと胸がドキドキしています」と挨拶。そして二宮は自らの役どころについて「亡霊なんですが、決して悪い亡霊ではないので! いい亡霊として出てきますので!」と説明して笑いを誘う。
吉永は、今回共演した二宮を“天才”だと感じたとのこと。「監督から難しい注文が出るんですが、それをひょっと受け止めて次のテストではできちゃうんです。軽やかですし、リズム感がよくて……男性なんですけどフェアリーのようにふわっと演じてくださいました」と吉永から絶賛されると、二宮は「“フェアリー和也”に即刻改名しようと思います!」と即座に答える。そして休憩中に吉永とどんな会話を交わしたのか聞かれた二宮は、「(吉永の中の)“フェアリー”の情報が毎週毎週更新されていくんです。嵐の番組も毎週観てくださったりとか」と、早速一人称に“フェアリー”を使って説明。さらに劇中に登場する、鼻をツンと指す“鼻ツン”の演技について尋ねられた黒木は「やっぱり“フェアリー”の顔が間近にあると緊張しちゃいますね(笑)」と冗談を重ねた。
ここで司会から、「亡霊でもいいから会いたい人は?」という質問が。山田は「亡くなった妻」、吉永は「父」、黒木は「太宰治」、浅野は「自分の本名と同姓同名の武将、佐藤忠信」と順に答えていく。二宮はしばらく悩んだ末に「松竹の映画第1号の現場を見てみたい」と回答したほか、本田が「私が生まれたときから飼ってたワンちゃんが、4年前くらいに亡くなっちゃったので……」と涙を流してしまう一幕も。
この試写会は、特別に本作をフィルムでスクリーンにかけるというもの。イベントの終盤に山田は、「僕はどうしても(デジタルよりも)フィルムのほうが好き。だからこの映画もフィルムで撮影しました。それをデジタルに変えて全国で上映するんですけど、1本だけ作ったフィルムのプリントを観たら、絵も音も素晴らしいんですよね。それで、ふと今日の上映会はなんとかフィルム上映にできないだろうかと思って」と、この上映に対する熱い思いを明かす。最後に「この映画をフィルムで観ることができるのは皆さんだけなんじゃないかと思っております。期待に添えるような素敵な画面になっているはずです」と力強く語った。
「母と暮せば」は12月12日より全国ロードショー。
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