本作は1948年の長崎を舞台にしたファンタジー作品。助産師の女性・伸子のもとに3年前に原爆で亡くした息子の浩二が姿を現し、彼らが思い出話に花を咲かせながら日々を過ごすさまを追う。伸子役を
「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」「トニー滝谷」など、これまで数多くの映画音楽を担当してきた坂本。今回の初タッグは山田から直々に依頼を受けたことによって実現したといい、坂本は「山田洋次監督から、次回作の音楽を頼まれました。しかも吉永小百合さんが同席しています。この2人に何かを頼まれて断れる日本人がいるでしょうか」と語っている。
また山田は「彼の口から快い承諾の返事を聞いたときは本当に嬉しかったものです。坂本龍一さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています」とコメントを寄せ、坂本と親交があり2人の仲を取り持った吉永は「坂本さんが『母と暮せば』の音楽を創って下さることになって、嬉しくて嬉しくて舞い上がっています」と心境を述べている。
「母と暮せば」は12月12日より全国でロードショー。
坂本龍一 コメント
「寅さん」映画は、歳をとるほどに味わい深く感じられます。最近などはタイトルバックの江戸川が見えるだけで、涙目になってしまいます。もう帰ってくることのない昭和の日本への郷愁でしょうか。小津安二郎や成瀬巳喜男の映画にも共通のものを感じます。その山田洋次監督から、次回作の音楽を頼まれました。しかも吉永小百合さんが同席しています。この二人に何かを頼まれて断れる日本人がいるでしょうか。そして内容は井上ひさしさんの「父と暮せば」へのオマージュとして呼応するように、長崎が舞台となっています。核のない世界を望んでいるぼくとしては、これはやるしかありません。このような大作が、病気からの復帰後第一弾の仕事なのですから、ぼくは本当に幸せ者です。
山田洋次監督 コメント
「母と暮せば」の企画を発想したとき先ずぼくの念頭にあったのは、主役は吉永小百合、音楽は坂本龍一、このお二人しか考えられないということでした。最初に吉永さんの承諾を得てそのあと、彼女と二人でコンサート中の坂本龍一さんの楽屋に押しかけ口づてで企画を話しました。彼の口から快い承諾の返事を聞いたときは本当に嬉しかったものです。坂本龍一さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています。
吉永小百合 コメント
昨年の四月、山田監督とご一緒に坂本さんのコンサートに伺いました。
坂本さんが「母と暮せば」の音楽を創って下さることになって、嬉しくて嬉しくて舞い上がっています。
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