連載コラム「今からだって沼落ちしたい!韓国俳優」ビジュアル(イラスト:西村オコ)

今からだって沼落ちしたい!韓国俳優 Vol. 7 [バックナンバー]

パク・ボヨンに沼落ちしたい!“国民の妹”として愛され、「未知のソウル」など話題作に多数出演

表現力の高い実力派女優、イケメン俳優との身長差は萌えポイント

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「愛の不時着」「涙の女王」といった韓国の映像コンテンツが日本で注目を集め、近年では配信サービスや映画館で韓国ドラマ・韓国映画を観る機会が増えている。作品の面白さはもちろん、俳優の演技力や人となりに魅了された人も多いのではないだろうか。

この連載「今からだって沼落ちしたい!韓国俳優」では、韓国のドラマ・映画が好きなライター・前田かおりが話題作から旬な俳優をピックアップして、その魅力をお届けする。今回フィーチャーするのは、Netflixで配信中のドラマシリーズ「未知のソウル」でメインキャラクターを演じるパク・ボヨン。観る者をトリコにする彼女の魅力とは。過去に出演した作品の中から、お薦めの3本もピックアップして紹介する。

/ 前田かおり 構成 / 小宮駿貴 イラスト / 西村オコ

パク・ボヨンとは

韓国の“国民の妹”として愛され、話題作にも多数出演

小柄で愛らしいビジュアルで韓国でも童顔女優と言われるパク・ボヨンだが、実年齢は1990年生まれの35歳。2006年のドラマ「秘密の校庭」でデビューし、2008年のコメディ映画「過速スキャンダル」で830万人を動員する大ヒットを記録し、第45回百想芸術大賞など数々のアワードを総なめ、“国民の妹”とも呼ばれるようになる。2012年の「私のオオカミ少年」では、当時「トキメキ☆成均館スキャンダル」で人気急上昇中のソン・ジュンギと共演。2015年には、寄宿女学校を舞台にしたミステリー映画「京城学校:消えた少女たち」で主演を務めた。

パク・ボヨン(写真提供:Yonhap News / YNA / Newscom / ゼータイメージ)

パク・ボヨン(写真提供:Yonhap News / YNA / Newscom / ゼータイメージ)

一方、ドラマでも次々とヒットに恵まれる。2015年には、幽霊が見えるレストランの調理助手と、カリスマシェフとの恋を描いた「ああ、私の幽霊さま」でチョ・ジョンソクと共演し、その後も「力の強い女 ト・ボンスン」でパク・ヒョンシク、「アビス」でアン・ヒョソプ、「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた」ではソ・イングクといった名だたるイケメン俳優を相手に、“ロマコメの女王”としての地位を確立していく。近年は「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー」「照明店の客人たち」「恋するムービー」「未知のソウル」とコンスタントに活躍を続ける。次回作はディズニープラスで配信予定の犯罪サスペンスドラマ「ゴールドランド(原題)」で、今までにないスリリングなシリーズに挑む予定だ。

パク・ボヨン(写真提供:Yonhap News / YNA / Newscom / ゼータイメージ)

パク・ボヨン(写真提供:Yonhap News / YNA / Newscom / ゼータイメージ)

圧倒的な表現力に引き込まれる「未知のソウル」

母親でさえ見分けがつかないほどそっくりな一卵性双生児の姉妹が、ある出来事を機に人生を入れ替えて生きることに。2人はそれぞれの人生と向き合い、本当の愛や幸せを見出していく。「未知のソウル」の見ものは、性格がまったく異なる双子の姉ミレと妹ミジを1人2役で演じ分けたパク・ボヨンの高い演技力だ。ミジは明るく元気で高校時代は陸上の天才選手だったが、ケガで挫折。今は地元で日雇い仕事をしながら祖母の介護をしている。母親にとっては心配の種。一方のミレは子供の頃は病弱だったが、成績優秀でソウルの名門大学を卒業し、韓国金融管理公社に就職。実家に仕送りをする自慢の娘である。しかし、そんなミレが職場で壮絶ないじめに遭い、心身ボロボロになっていることを知ったミジが、ミレに「入れ替わろう」と提案したことから2人の間で人生の交換劇が始まっていく。

Netflixシリーズ「未知のソウル」独占配信中

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パク・ボヨンは「ああ、私の幽霊さま」で内気で恋もできないヒロインと、そんな彼女に肉食系幽霊が憑依した2役を演じ、また「アビス」では別人として生き返るヒロインという難役に挑戦している。今回は正反対の性格の姉妹とはいえ、ちょっとした表情や口調、そのキャラクターがまとっている空気感まで特徴付けて見事に演じ分けている。物語はそんな2人の前に現れた、高校時代の同級生で弁護士のイ・ホス(パク・ジニョン)や、風変わりな農園経営者ハン・セジン(リュ・ギョンス)が絡み、それぞれの人生が思わぬ方向へと動き出す。彼らとの共演でパク・ボヨンはどんな魅力を見せてくれるのか。人生の岐路に立った双子の物語を演じながら、女優として“未知のパク・ボヨン”を披露してくれている。

韓国ドラマ「未知のソウル」予告編

涙涙……で心に染みる「恋するムービー」

映画をこよなく愛する青年と、映画監督を目指す女性が織りなすロマンス。パク・ボヨンが演じたのは、大好きだった父が自分より映画制作の仕事に没頭したことから映画に愛憎入り混じった思いを抱きながら、映画の世界に足を踏み入れたムビ。彼女は助監督を務める作品でエキストラをしていたギョムと出会い惹かれ合うが、その矢先に突如ギョムが姿を消す。それから5年、ようやく彼を忘れて映画監督になったムビの前にギョムが評論家として現れて……。

Netflixシリーズ「恋するムービー」独占配信中

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20代から30代、年を重ねるにつれて夢も恋も一筋縄ではいかなくなる。そんなほろ苦さもリアルに描かれ、ムビの成長に自分を重ねて本作を観たくなるはず。ギョム役には映画「パラサイト 半地下の家族」でブレイクしたチェ・ウシク。2人が一緒に映画を楽しむシーンは特にかわいい。ほか、ギョムの兄ジュン(キム・ジェウク)、さらにギョムの親友シジュン(イ・ジュニョン)と元カノのジュア(チョン・ソニ)の物語も素晴らしく、涙涙……で心に染みる。

韓国ドラマ「恋するムービー」予告編

患者に寄り添う温かな看護師を好演「照明店の客人たち」

一風変わった客人たちを引き寄せる照明店を舞台に、生と死の境目を彷徨う人々をめぐるヒューマンミステリー。数々の賞レースを席巻した「ムービング」で一躍その名が知られたウェブトゥーン作家カンフルが原作・脚本を手がけた。序盤はおどろおどろしいホラー作品のようだが、大事故の発生から物語が一変。登場人物たちの正体や関係、彼らが抱える事情が次第に明らかになり、深く切ない人間の情愛が描かれていく。

「照明店の客人たち」ディズニープラスのスターで全話独占配信中 ©2025 Disney and its related entities

「照明店の客人たち」ディズニープラスのスターで全話独占配信中 ©2025 Disney and its related entities

「照明店の客人たち」キャスト陣の特別写真。「照明店の客人たち」ディズニープラスのスターで全話独占配信中 ©2025 Disney and its related entities

「照明店の客人たち」キャスト陣の特別写真。「照明店の客人たち」ディズニープラスのスターで全話独占配信中 ©2025 Disney and its related entities

「トラウマコード」のチュ・ジフンや「遊んでくれる彼女」のオム・テグ、「Missナイト & Missデイ」のイ・ジョンウンといった豪華キャストが登場しているが、そんな中でパク・ボヨンが演じたのは看護師ヨンジという物語のキーパーソン。ヨンジは事故で生死の境を彷徨った過去があるという設定で、事故で運ばれてきた瀕死の患者たちにこの世に戻ってくるよう語りかける。看護師役は「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー」、映画「コンクリート・ユートピア」に次いで3度目。患者に寄り添う温かな看護師ぶりに、「こんなナースがいたら……」と思わずにはいられない。

韓国ドラマ「照明店の客人たち」予告編

身長差が萌えポイント!「ある日、私の玄関に滅亡が入ってきた」

余命100日と宣告されたウェブ小説編集者ドンギョン(パク・ボヨン)。そのうえ、次々と不幸が重なり、思わず「世界なんか滅びろ!」と叫んだ彼女の家の玄関に、“滅亡”(ミョルマン)と名乗る男(ソ・イングク)が現れる。以来、ドンギョンは“滅亡”に願いを叶えてもらうため同居することになるが……。

「ある日、私の玄関に滅亡が入ってきた」U-NEXTにて独占配信中 ©STUDIO DRAGON CORPORATION

「ある日、私の玄関に滅亡が入ってきた」U-NEXTにて独占配信中 ©STUDIO DRAGON CORPORATION

「ある日、私の玄関に滅亡が入ってきた」U-NEXTにて独占配信中 ©STUDIO DRAGON CORPORATION

「ある日、私の玄関に滅亡が入ってきた」U-NEXTにて独占配信中 ©STUDIO DRAGON CORPORATION

タイトルやぶっ飛んだ設定に驚くが、ダーク系のロングコートを着こなし、ドヤ顔で“滅亡”を演じるソ・イングクがハマリ役。そんな彼に翻弄されつつも、次第に惹かれていくドンギョンを演じるパク・ボヨンもかわいくて、身長差も萌えポイント。また「明日」の死神役で知られるイ・スヒョクと、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のカン・テオも登場し、いつもとちょっと違う魅力を放っている。

韓国ドラマ「ある日、私の玄関に滅亡が入ってきた」予告編

前田かおり(マエダカオリ)プロフィール

ライター。映画やドラマのレビュー、キャスト・スタッフへのインタビューを多数手がける。キネマ旬報ムック「韓国テレビドラマコレクション」や韓国映画「密輸 1970」「ボストン1947」の劇場用パンフレットほか、情報誌、Webで各種エンタテインメント情報を紹介。2025年現在のお気に入りはドラマ「ナインパズル」「わたしの完璧な秘書」、映画「脱走」。

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KOJI @Koji_09106_2

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