6月13日に公開されたタイ映画「
映画ナタリーでは、20歳のブイサレートに20問20答の企画を実施した。映画デビュー作「
通訳
アンソニー・ブイサレートに20問20答!
1. 俳優になったきっかけは?
もともとはサッカー選手になりたいと思っていました。でも、三笘(薫)選手や遠藤(航)選手みたいに上手ではなかったので、なれないかな?と。俳優が自分に合うのではないかと思ったのは、演技を習った先生に「あなたはたぶん演技に向いている。きっと上達するでしょう」と言われたから。それで職業として選びました。
2. 「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」では、映画初出演の不安をどう乗り越えた?
最初はドキドキしました。というのも、タイのGDH 559という制作会社の作品には、子供のときから「俳優になったら一度は出演してみたい」と思っていたからです。「もしかしたら30歳ぐらいで出られるかな?」と考えていたらいきなり決まったので、プレッシャーを感じました。でも自分はすごくラッキーだったと思っています。ただ、「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」で演じたマークという役が(タイの東北部にある)イサーン地方の若者なので、方言のイサーン語をしゃべらなきゃいけないし、バイクも運転できなきゃいけなかった。さらに船も漕げて、ピンという楽器も弾けないといけない……最初は何一つできなかったんです。なので自分に言い聞かせました。“ほかの人ができるんだったら自分にだってできる!”と。
3. 共演したティティヤー・ジラポーンシンさんはどんな存在?
一緒に0から始めてきた相棒です(※)。お互いのことをよく知っているし、彼女はすごく能力のある人。なかなか演技の機会は少ないので、同じ人とだけ共演を繰り返すんじゃなくてたくさんの人と共演したいと考えていましたが、パイポー(ジラポーンシンの愛称)とだったらいいかなと思いました。
※編集部注:「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」は、主人公である双子の姉妹を1人2役で演じたジラポーンシンにとっての映画デビュー作でもある。2人はその後、「親友かよ」で再び共演を果たした
4. 芝居に取り組むうえで大切にしていることは?
基本的には、演じるときはキャラクターをよく理解することが大事だと思っています。なぜなら、キャラクターを理解していればすごく演じやすくなるし、大胆に勇気を持って演じることができるから。もしあまり理解していなければ、脚本に書かれている通りに話すしかなく、アドリブで演じる勇気もないと思うんです。
5. 自分が「最近成長した」と思うところは?
以前の僕はすごく怠け者だったのですが、歳を重ねたことでそれなりに責任感が出てきたと思います。また、自分を深く知ったことで自分が何が好きなのかうまく判断できるようにもなりました。感情面では、あるときまでは同世代の男友達とばかり一緒にいたのでけっこう短気だったのですが、今は仕事で自分より大人の人と出会うようになって、自分も影響されて大人になったと感じます。
6. 朝起きたとき&寝る前のルーティンは?
あまりよくないかもしれませんが、朝は起きたらすぐに携帯を触ります(笑)。夜は寝る前に1日1本映画を観るよう努力しています。インタビューのために早起きしなきゃいけなかったので、昨日は観ていませんが。
7. 疲れたときや、がんばったあとのリフレッシュ方法は?
好きなことは、1人で1時間ぐらいドライブをして、歌を聴いたり歌うこと。問題はガソリン代がけっこう高いこと……(笑)。なので、日にちを選んでやっています。
8. 仕事のために普段から心掛けていることは?
自分の手入れに気を配っています。食事や睡眠、肌の管理ですね。あとは、演じる役柄のパッションを模索するための努力です。例えば、お芝居への情熱がすごくある役柄でドラマに出演したときは、その準備のために1日2本映画を観ていて、だいたい2カ月で70~80本の映画を観ました。
9. 「親友かよ」の主演が決まったときの気持ちは?
一言で言うと「戸惑った」です(笑)。
10. 「親友かよ」で特に好きなシーンは?
観るといつも泣いてしまうのは、僕とパイポー(演じるペーとボーケー)が最後のほうに抱き合うシーン。撮影のときにパイポーが僕に「もしかしたらこれが私たちの最後の共演シーンになるかもね」と言ってきて、込み上げてくるものがありました。僕たちは2本共演してきたけど、もしかしたら3本目の共演作はないんじゃないかと。あのシーンを観るたびにそのやり取りを思い出して泣けてしまいます。
11. 「親友かよ」のペーにとっての映画のように、学生時代熱中していたことは?
学生のときはスポーツばかりやっていました。特にサッカーが大好きなんです。朝学校に行ってサッカーをして、授業の合間にサッカー、お昼休憩にもサッカーと、スポーツを真剣にやっていました。その代わり勉強はあまりしていませんでした。でも残念なことに、学校を卒業して以来サッカーを一度もしていないんです。歳を取ったような気がし始めています……。
12. 学生時代の気持ちを演技に生かしたことは?
「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」のときはそうしました。高校生の恋愛を描いた同作はすごく純粋で、かわいくて、特に何も考えず自然に表現できました。でも大人になるといろいろ考えすぎてしまいますよね。
13. 20歳という今の年齢をどう感じている?
自分の中で印象的だったのは、19歳のときに「パブってどんなところなんだろう。行ってみたい」と思っていたのに、20歳になったら別に行きたくなくなってしまったこと。なぜかわからないし、もしかしたらそれが自然なことなのかもしれませんが。あとはやっぱり、責任感が増して大人になったなとは思います。
14. 今ハマっていること・やりたいことは?
一時期アニメにすごくハマっていました。「はじめの一歩」や「ブルーロック」、「ハイキュー!!」など……。今は時間がなくてあまり観られていないですが、日本に行ったらフィギュアが買いたいです! 業界で知り合った歳上の友達が、日本に行って「僕のヒーローアカデミア」の緑谷出久のフィギュアを買ったそうなんです。タイでは高いので、日本に行って買えるのを楽しみにしています。
15. 俳優として今後やってみたいことは?
自分にとってチャレンジになるような役を演じたいと思っています! 今までに3本、若者の役をやってきて、もう学生の役はやりたくないなあと思うのですが、僕は童顔だからなかなか難しいですよね(笑)。ほかの人が「信じられない!」と驚くような役にも挑戦していきたいです。
16. 監督業にも興味があるとのこと。どんな映画を作ってみたい?
例えば、タイ人の男性が海外留学をしてある女性に出会うのですが、この女性は主人公と同じ言語をしゃべることができないのでコミュニケーションが難しい。だけどそんな2人が付き合っていく……というロマンティックコメディを作ってみたいです。自分はそこまですごくないので、まだまだだと思いますが。期待はしないでください(笑)。
17. 日本が好きとのこと。今まで行った中で一番よかった街は?
日本に来たのはまだ2、3回で、それも両親にくっ付いて来ていたので街の名前はよくわかっていないんです。でも、スキーをしに東京以外の場所に行ったこともあります。今年の12月には友達のグループと一緒に日本に来る予定を立てていて、もうチケットを予約しました。そのときにはきっと街もいろいろわかるようになると思います。
18. 好きな日本映画は?
実は日本映画と台湾映画が好きで、
19. 10年後、どんな自分になっていたい?
自分が生活できるぐらいのお金を稼いでいたい。愛する人がそばにいてほしい。いろんな役を演じたい……これぐらいにしておきます。30歳になると考えただけで怖いです。
20. 日本の映画ファンに伝えたいことは?
映画「親友かよ」が日本で上映されることにドキドキしています。本当は自分が日本映画に出演することが夢だけど、僕は日本語ができないから難しいかもしれない。でも、出演した映画が日本で公開されるということだけでもすごくうれしいです。タイ人が日本映画を好きなように、日本の方にもタイ映画を好きになっていただけたらうれしいですし、この映画のメッセージをぜひ受け取っていただければと思います。
アンソニー・ブイサレート プロフィール
2004年9月20日生まれ、タイ・バンコク出身。ベルギー人の父とタイ人の母を持つ。タイ語のほか、英語、オランダ語、フランス語が堪能。テレビシリーズに端役で出演したのち、「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」(2023年)で映画初出演を果たす。2作目の映画出演となる「親友かよ」では「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」で共演したティティヤー・ジラポーンシンと再びタッグを組んだ。
映画「親友かよ」作品紹介
映画作りを通して成長していく高校生たちの日々を描く青春映画。高校3年生のペーは転校先でジョーという人懐っこい生徒と隣同士の席になる。だがジョーは不慮の事故で死去。短編映画のコンテストに入賞すると試験免除で大学に進学できると知ったペーは、自分がジョーの“親友”であると偽り、彼をしのぶ映画作りを画策する。アンソニー・ブイサレートがペー、
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