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カンヌ国際映画祭パルムドールは仏映画「Dheepan」、妻夫木聡出演作は監督賞に

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左から女優賞を獲得したエマニュエル・ベルコ、パルムドールに輝いたジャック・オディアール、男優賞を受賞したヴァンサン・ランドン。(写真提供:Briquet-Hahn/ABACA/Newscom/ゼータ イメージ)

左から女優賞を獲得したエマニュエル・ベルコ、パルムドールに輝いたジャック・オディアール、男優賞を受賞したヴァンサン・ランドン。(写真提供:Briquet-Hahn/ABACA/Newscom/ゼータ イメージ)

5月13日から12日間にわたって開催されたカンヌ国際映画祭が現地時間24日夜に閉幕し、コンペティション部門最高賞のパルムドールはフランスのジャック・オディアールが監督した「Dheepan(原題)」が受賞した。

パルムドールに輝いた「Dheepan」は、スリランカ内戦によって難民となった3人の疑似家族の物語。過去にもカンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞とグランプリの受賞経験があるオディアールは、「役者たちに感謝します。彼らがいなかったら、パルムドールはおろか映画の完成はなかったのだから」と喜びを語った。

グランプリには初監督作品で初ノミネートされたネメシュ・ラースローの「Son of Saul(英題)」、監督賞に妻夫木聡が出演した「黒衣の刺客」のホウ・シャオシェン、審査員賞にギリシャのヨルゴス・ランティモスの「The Lobster(原題)」、男優賞にステファヌ・ブリゼの「The Measure of a Man(英題)」に主演したヴァンサン・ランドン、脚本賞にメキシコのマイケル・フランコによる「Chronic(原題)」が選ばれた。女優賞には異例の2作品2名が選出、アメリカのトッド・ヘインズが監督した「CAROL(原題)」のルーニー・マーラ、オープニング作品の「Tale of Tales(英題)」の監督を務めたエマニュエル・ベルコが女優として出演したマイウェンの「Mon Roi(原題)」が選ばれている。なお、同部門に出品されていた是枝裕和の監督作「海街diary」は受賞を逃した。

授賞式後に行なわれた審査員団の記者会見で、審査員長のコーエン兄弟は「『Dheepan』のパルムドールは満場一致だった。このほかにも、もう1度観たくなるような作品が多く、最高の経験をさせてもらった」と語った。Twitterで寄せられた質問からは、「審査員長が2人存在するのは初めてだが、コーエン兄弟の間で意見が分かれたことは?」との問いが寄せられ、ジョエル・コーエンは「イーサンはイエスと言っているが、私はノーだ」と返答し、笑いを誘っていた。

審査員の1人であるグザヴィエ・ドランは、「この経験によってアーティストとしての自分は変わらないかもしれないが、人間として成長したと思う。前より、いい人になれたんじゃないかな」と告白したが、ジョエル・コーエンに「そんなことはないから!」と即否定され、照れ笑いしていた。

受賞作のうち「黒衣の刺客」は2015年秋、「CAROL」は2016年初春より日本公開。そのほかの作品の日本公開は未定。

第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門受賞結果

パルムドール

ジャック・オディアール「Dheepan(原題)」

グランプリ

ネメシュ・ラースロー「Son of Saul(英題)」

監督賞

ホウ・シャオシェン黒衣の刺客

審査員賞

ヨルゴス・ランティモス「The Lobster(原題)」

男優賞

ヴァンサン・ランドン「The Measure of a Man(英題)」

女優賞

ルーニー・マーラ「CAROL(原題)」
エマニュエル・ベルコ「Mon Roi(原題)」

脚本賞

マイケル・フランコ「Chronic(原題)」

カメラドール(新人監督賞)

セザール・アウグスト・アセベド「LAND AND SHADE(英題)」

短編部門パルムドール

イーライ・ダゲール「WAVES '98(原題)」

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