昨日9月29日、
4thアルバム「Movement」を携えて行われた今回のツアーは、7月上旬に開幕し夏フェスを挟み約3カ月にわたり実施。29日のZepp Tokyo公演はツアーのセミファイナルにあたり、ロングツアーのクライマックスにふさわしい熱演が繰り広げられた。
この日は「Survive」からスタートし、「Movement」の収録曲やライブの定番曲を軸にしたセットリストを展開。序盤から満員のオーディエンスによるoiコールが会場に響きわたり、一気に熱狂がピークに達する。観客の興奮を増幅させるように、メンバーのプレイは曲が進むごとに加熱。「Black Market Blues」では菅原卓郎(Vo, G)は牙を剥くような声で「踊れ」と観客を煽り、「Endless Game」では、かみじょうちひろ(Dr)が叩くギャロップのようなリズムに乗せてフロントの3人が複雑なアンサンブルを聴かせた。
菅原が上気した声で「ありがとう!」と述べたあとは1回目のMCへ。「3カ月ツアーしてきたけど、今日明日でワンマンツアーは終わりだから。今日も楽しんでいきましょう」と口にし、「静かに聴いても、大暴れして聴いてもどっちでもいいです」という言葉から「Face to Faceless」が投下された。
その後は、かみじょうと中村和彦(B)の奏でる重く不気味なグルーヴが響いた「Invitation」、滝善充(G)と中村が祭り囃子のようなリズムにあわせて踊った「Bone To Love You」と、アグレッシブな曲が続く。「星に願いを」ではオーディエンスのシンガロングが一体感を生み出し、「Muddy Mouth」では滝のトリッキーなギターフレーズがフロアを魅了する。9mmらしい激しさと、どこか安定感を感じさせるステージは、ツアーを経ての進化を感じさせるものだった。
中盤は、菅原の静謐なボーカルと、ドラマチックなサビのコントラストが印象的な「銀世界」、ジャジーなイントロから始まった「The World」、艶やかなボーカルが映えた情感たっぷりの「カモメ」など、バンドの奥深さを感じさせるナンバーを次々と演奏した9mm。後半戦に突入する前に菅原は、ツアーで感じた思いや自分たちが今できることを吐露し、「僕らはロックバンドなんで音楽を聴いてください。いけるか?」と声を枯らしながら叫ぶ。そして「もうひと暴れしようぜ」という言葉を口火に、「Scenes」からライブはクライマックスに向けて加速していった。
イントロが響くなり歓声が沸いた「Cold Edge」、かみじょうの圧倒的なドラミングとフロント3人のプレイが絡み合い、さらにサビでの大合唱が感動的な空間を生んだ「新しい光」とハイライトシーンが次々と続出。「また会おうぜ!」という言葉からなだれこんだ本編のラストの「荒地」は特に壮絶な盛り上がりをみせ、メンバーの顔に浮かんだ充足した表情がライブの成功を物語っていた。
その後、鳴り止まないアンコールの声に応えて再びステージに登場したメンバーは、ゆるめのMCと熱演をオーディエンスにプレゼント。そして「またどこかで会いましょう!」と再会を約束してステージをあとにした。
なお9mm Parabellum Bulletは、「Movement Moment Tour 2011」の番外編として、マキシマム ザ ホルモン、POLYSICS、avengers in sci-fiとともに対バンツアーを実施する。
9mm Parabellum Bullet「Movement Moment Tour 2011」
2011年9月29日 Zepp Tokyo公演セットリスト
01. Survive
02. Black Market Blues
03. Vampiregirl
04. Endless Game
05. Face to Faceless
06. Invitation
07. Wanderland
08. Bone To Love You
09. 星に願いを
10. Muddy Mouth
11. Battle March
12. Monday
13. 銀世界
14. The World
15. カモメ
16. Scenes
17. Cold Edge
18. 新しい光
19. Discommunication
20. 荒地
リンク
- 9mm Parabellum Bullet
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音楽ナタリー @natalie_mu
9mm「Movement」ツアーZepp Tokyo初日大盛況 http://t.co/8juWFKhg