Mrs.シラストーム start on

Mrs.シラストームは関東出身の4ピースバンド。結成は2023年2月11日と、つい先日2周年を迎えたばかりのニューカマーだ。しかし、活動歴の短さとは相反して、その実績には目を見張るものがある。

もともとソロアーティストとして活動していた鈴木優也（Vo）が「バンドを始めたい」と思ったことをきっかけに、小室駿（Dr）と出会い、Mrs.シラストームは結成される。その後、小室の幼馴染である鈴木泉龍（G, Cho）、小室と以前同じバンドでサポートメンバーとして活動した笹谷柊伍（B）が加わり、現在の布陣が完成する。2023年11月には会場限定シングル「1」を発表したのを皮切りに、定期的に新曲を配信リリース。それと並行して、「JAPAN JAM 2024」や「ROCK IN JAPAN FES. 2024」「水都音楽祭 2024」といった音楽フェスへの出演権を賭けたオーディションにも果敢に挑み、それぞれファイナリストに残るという大きな爪痕を残している。また、今年1月にはインディーズアーティストの活動をあらゆる面からサポートするプロジェクト「iNOTE project」の第2弾アーティストにも選出されたばかり。今後のさらなる飛躍に期待が寄せられている。

今回紹介する楽曲「start on」は昨年5月にリリースされた、バンド初のEP「群艦」からの1曲。煩わしい日常に息苦しさを感じる者たちに、まだ見ぬ未来へ向けて新たな一歩を踏み出してみよう、「自信を持ってstart on」と背中を押す人生の応援歌と呼べる内容だ。そんなテーマを、彼らは壮大かつドラマチックなバンドアンサンブルで見事に表現。オープニングから鳴り響く印象的なピアノリフが繊細さを漂わせるも、パワフルなハイトーンを用いた鈴木優也の豪快かつハスキーな歌声、タイトなビートとキャッチーなシンガロングパートとが相まって、聴いているうちに自然と口ずさんでいる。一瞬にしてリスナーの高揚感を急上昇させてくれる、これぞキラーチューンと呼ぶにふさわしい仕上がりだけに、ぜひ一度ライブで体感してみたいものだ。

Mrs.シラストーム「start on」