BRAHMAN、幕張で圧巻センターステージライブ完遂

2

1691

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 280 196
  • 986 シェア

昨日6月8日、BRAHMANが千葉・幕張メッセにてワンマンライブ「TOUR 相克 FINAL『超克』the OCTAGON」を開催。観客が周囲を囲む八角形のセンターステージを舞台に全26曲を熱演した。

ステージ上空から撮影した「TOUR 相克 FINAL『超克』the OCTAGON」の様子。(Photo by Tsukasa Miyoshi [Showcase Management])

ステージ上空から撮影した「TOUR 相克 FINAL『超克』the OCTAGON」の様子。(Photo by Tsukasa Miyoshi [Showcase Management])

大きなサイズで見る(全3件)

「TOUR 相克 FINAL『超克』the OCTAGON」の様子。(Photo by Tsukasa Miyoshi [Showcase Management])

「TOUR 相克 FINAL『超克』the OCTAGON」の様子。(Photo by Tsukasa Miyoshi [Showcase Management])

大きなサイズで見る(全3件)

TOSHI-LOWがMCで触れた事故車。ライブ終了後、ファンがメッセージを書き込んだ。

TOSHI-LOWがMCで触れた事故車。ライブ終了後、ファンがメッセージを書き込んだ。

大きなサイズで見る(全3件)

BRAHMANのライブの前には、会場内に設営された「東北ライブハウス大作戦」ステージでアコースティックライブを実施。outside yoshino(eastern youth)、渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET、THE ZOOT 16、猪苗代湖ズ)、村松拓(Nothing's Carved In Stone)、菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)、細美武士(the HIATUS)、高橋優、難波章浩(NAMBA69)といったアーティストが開演を待つオーディエンスに熱い歌声を届け、BRAHMANのライブへの期待を高めた。

開演時刻を迎え場内が暗転すると、客席エリアを囲むスクリーンに「TOUR 相克」のロゴが映し出され、会場の四隅から現れたメンバーがステージに向かって堂々と歩みを進める。RONZI(Dr)、KOHKI(G)、MAKOTO(B)の順にステージに上がったあと、最後にTOSHI-LOW(Vo)が八角形の舞台に足を踏み入れると大きな拍手が沸き起こった。

1曲目を飾ったのは、RONZIが刻む繊細なシンバルと、KOHKIの鋭いギターから始まる「初期衝動」。四方八方からクラウドサーファーが宙を舞い、それに囲まれた4人は全力で音をぶつけ合う。「賽の河原」が始まる前にTOSHI-LOWは「対バンはいねえ、袖から支える仲間もいねえ、疲れた体を隠す場所もねえ。自分対己、勝つのはどっちだ。『TOUR 相克 FINAL』、幕張メッセ! 『超克』するのは俺たちだ! BRAHMAN、始めます!!」と叫び、そのまま「今際の際」「遠国」など「超克」の収録曲をノンストップで叩きつけていく。

ハードな曲が続いた前半戦だったが、ジュディ・シルの「Jesus Was a Cross Maker」のカバーでは空気が少し和らぐ瞬間も。一方で中盤の「鼎の問」は重くシリアスな空気が会場を覆った。真っ暗なフロアに向けてTOSHI-LOWが独白するように「俺が行って全部が終了するんだったら、なんぼ線量食ったっていい」と言い放つと、「鼎の問」の演奏とともにスクリーンに福島第一原子力発電所の事故発生後に作業員として働いた人々の言葉が次々と映し出された。

またTOSHI-LOWがマイクスタンドを放り投げ壮絶に終わった「露命」から続いた「SEE OFF」では、大漁旗を持った人々が会場を回りBRAHMANの熱演をサポートする。その後もTOSHI-LOWがフロアに突っ込んでいった「ANSWER FOR...」、真っ赤な照明が緊張した空気を倍増させた「警醒」など息つく間もなく次々と曲が投下される。観客に足元を支えられながら熱唱していたTOSHI-LOWは「PLACEBO」が終わると、「衣装代も、バカになんねえんだよ?」と破れたパンツを眺めながら笑った。そして「八角形、後ろから横から、見づれえでしょ。武道館でやればとか(ステージが)回んねえのかとか言われた。けど2000円で回るはずねえんだ。お前ら、回れ」とセンターステージに立つ自身の思いや、格安料金のチケット代をネタに観客を笑わせる。そのままツアーを振り返るMCへと突入し、終盤で声が出なくなってしまったことによって「体じゃなくて心で歌う」ことを知ったことを明かす。さらに福岡公演の翌日6月3日に、喉の治療のため先に帰京していた彼を除くメンバーと機材車が山陽道上り車線で事故に遭ったことを報告した。大事故にもかかわらず軽傷で済んだことを明かしファンを安心させたTOSHI-LOWは「こうして今日、機材はおっきな音鳴ってる、乗ってた(メンバー)3人は無事生きてる」「命さえあれば、俺たちはステージに立てる」と力強く述べた。

TOSHI-LOWらしい男気とユーモアにあふれたMCのあとは、ライブも終盤に。厳かに始まり、次第に壮絶なアンサンブルが展開していく「霹靂」、サークルモッシュとクラウドサーファーの続出でフロアが狂騒状態と化した「虚空ヲ掴ム」が間髪入れずに披露された。「虚空ヲ掴ム」が終わるとTOSHI-LOWが倒れ込み、観客はライブの終了を予感する。しかしそれを裏切るように彼は起き上がり、「勝ったのか、負けたのか、わかんねえ。……けど100 回負けても101回立ち上がるのが、俺たち! BRAHMAN、始めます!!」と叫び、RONZI、KOHKI、MAKOTOとともに「THE ONLY WAY」を全身全霊で鳴らした。

全26曲を終えた4人は、観客と握手を交わしながら名残惜しそうに楽屋へと向かう。1人残ったTOSHI-LOWは会場の端にたどり着くと、再び観客とステージのほうを向きおもむろに膝をついた。そして祈るように深々とお辞儀をしたあと、観客の拍手を浴びながら去っていった。

なおBRAHMANは本日6月9日に岩手・宮古市魚市場で開催のライブイベント「POWER STOCK in 宮古2013」にトリとして登場。さらに夏は岩手県気仙郡で行われる「KESEN ROCK FESTIVAL '13」や、山口・山口きらら博記念公園で開催される「WILD BUNCH FEST. 2013」、新潟・苗場スキー場で開催される「FUJI ROCK FESTIVAL '13」などに出演し、精力的なライブ活動を展開していく。

BRAHMAN「BRAHMAN TOUR 相克 FINAL『超克』the OCTAGON」
2013年6月8日(土)千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11ホール セットリスト

01. 初期衝動
02. 賽の河原
03. 今際の際
04. SPECULATION
05. Jesus Was a Cross Maker
06. 遠国
07. THE VOID
08. BEYOND THE MOUNTAIN
09. DEEP
10. GREAT HELP
11. BASIS
12. SHADOW PLAY
13. 空谷の跫音
14. 鼎の問
15. ARRIVAL TIME
16. 俤
17. 露命
18. SEE OFF
19. GOIN' DOWN
20. 最終章
21. ANSWER FOR...
22. 警醒
23. PLACEBO
24. 霹靂
25. 虚空ヲ掴ム
26. THE ONLY WAY

この記事の画像(全3件)

読者の反応

  • 2

ましゃ @yuzumasha

超克すんばらしかった。カッコよすぎて震えた。
オクタゴンと花道が格闘技の会場みたいだったのもよき🙏DVD欲しくなった。
#BRAHMAN25時間
BRAHMAN、幕張で圧巻センターステージライブ完遂 https://t.co/xD341FK0pG

コメントを読む(2件)

関連商品

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 BRAHMAN の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。