クリープ、SAKANAMON、夙川がレーベルメイト対バン

4月25日に東京・SHIBUYA-AXにて、ビクターエンタテインメントの「GMpV」が主催するライブイベント「MUSIC TAGS Vol.1」が行われた。

強力なラインナップが、開催発表と同時に話題を集めていたこのイベント。今回はGMpVに所属するクリープハイプ、SAKANAMON、N'夙川BOYSに加え、オープニングアクトに本棚のモヨコが登場し、それぞれの個性を存分に発揮するパフォーマンスで観客を惹き付けた。

ドリーミーなサウンドで会場をうっとりさせた本棚のモヨコのライブを経て、トップバッターを務めるN'夙川BOYSがステージ上へ。マーヤLOVEの「いけるかーい！」という挨拶とともにポップな「プラネットマジック」を投下し、一気に観客を自分たちのペースに巻き込んでいく。その後もマーヤLOVE、リンダdada、シンノスケBOYsはパートチェンジをしながら「Freedom」「物語はちと?不安定」といったライブの定番曲を披露し、演奏の合間には「ビクターさんありがとう。お世話になってます」といったこのイベントならではのMCでオーディエンスを盛り上げた。

SAKANAMONのライブは、森野光晴（B）の「ビクター期待の新人SAKANAMONです！ よろしくお願いします」という威勢のいい挨拶から「マジックアワー」に流れる形でスタート。変拍子をたっぷり盛り込んだ「かくれんぼ」や、新曲「シグナルマン」、怒気がはらんだボーカルが炸裂する「妄想DRIVER」など新旧のさまざまな楽曲で幅広い魅力をアピールしていく。しかしMCになると、藤森元生（Vo, G）のマイペースぶりにフロアの空気は変貌。ユニークな発言や行動に森野も「ホント、藤森くん天才だわ」と思わずつぶやくほどで、観客の笑い声が何度も響いていた。

尾崎世界観（Vo, G）の「やりまーす」という宣言がライブの口火を切ったトリのクリープハイプは、1曲目の「イノチミジカシコイセヨオトメ」からフロア前方の観客はもみくちゃ状態に。ライブはインディーズ時代の楽曲やシングル曲を織り交ぜつつの充実のセットリストで進行し、時間が経つにつれて興奮と熱気が高まっていく。さらに尾崎の「そろそろ（ビクターと）契約更新なんで、皆さんに盛り上がってほしくて。ささやかですか盛り上がりやすい曲をやります」という紹介から始まった「HE IS MINE」ではサビの前で盛大な「セックスしよう！」のコールが沸き起こる。その声に尾崎は観客を煽るように「大変よくできました」とクールに言い放ち、会場をさらなる熱狂へと誘った。

アンコールでは尾崎が「クリープハイプ、CMタイアップで終わったとか言ってるバカな奴に言いたいんだけど……終わったんじゃねえ、始まったんだよ」と言い放ち「憂、燦々（ゆう、さんさん）」を披露。小川幸慈（G）のギタートラブルでやり直しを余儀なくされる事態もあったが、新曲を無事届けて「MUSIC TAGS Vol.1」の幕を下ろした。