前代未聞！下山（Gezan）が16人限定マンツーマンライブ

2012年11月6日 18:24 206 2 音楽ナタリー編集部

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下山（Gezan）が昨日11月5日に東京・東高円寺U.F.O CLUBで異色のライブイベント「BUG ME TENDER vol.4 侵蝕の赤い十六人斬り」を敢行。「下山 VS お前!!」をテーマに、16人の観客を迎えて1人1曲ずつ体感してもらうという前代未聞の企画を行った。

「BUG ME TENDER vol.4 侵蝕の赤い十六人斬り」の模様。

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下山（Gezan）は「サイコデリシャス・ハードポア・バンド」を名乗る、平成生まれのマヒトゥ・ザ・ピーポー（Vo, G）率いる4人組バンド。「FUJI ROCK FESTIVAL’12」のROOKIE A GO-GO出演を機に大阪から東京に活動拠点を移し、これを記念して都内16カ所にて16日間連続で行われたライブツアー「侵蝕の赤い十六日」では、最終日の東京・WWW公演でギターウルフやMERZBOWらと熱い対バンを繰り広げた。

今回のイベントでは参加希望者が志望動機を書いてメールすることになっており、多数の応募の中から熱意が買われた16人が招待された。観客は来場後に目出し帽、目隠し、ヘッドフォンを装着し、五感をシャットアウト。彼らは案内役に手を引かれながら椅子がぽつんと置かれたフロアに連れられ、ある人はその椅子に座らせられ、ある人は最前列に立たせられた。

観客の目出し帽と目隠しを外されるやいなや演奏がスタート。マヒトゥ・ザ・ピーポーが客席に降りて拡声器で歌い、ドラムのシャーク・安江がさまざまな鳴り物で音を出す。彼らはドローンなミディアムナンバー「甲虫の和解」やアグレッシブでアッパーな「月面の爪」などを1人ずつを相手に次々披露。最初は満面の笑みでTHE CRAMPSのカバー「Human Fly」を演奏し、それを聴いていた女性客は、終了後に「ありがとうございました」と震える声で伝え、涙を浮かべていた。

「となりのベジタリアン」ではドラム以外のメンバーがステージから降りて男性を取り囲み、額と額がこすれるほどに接近。魂のこもったシャウトが響きわたった。16人目の男性に贈られたのは美しいバラード「さよならグレーゴル」。男性からの丁寧な拍手を受けながらメンバーは「ありがとうなー！」と叫び、ライブという概念そのものに一石を投じる2時間40分のイベントは終了した。

なお下山（Gezan）は12月12日に、ライブアルバム＆ドキュメントDVD「LIVE 2012・大阪 / 侵蝕の赤い十六日・東京」をリリース。バンドのYouTube公式チャンネルでは初のビデオクリップ「MAN麻疹」が公開されている。