KING BROTHERS×女王蜂「王族の聖夜」で熱烈セッション

12月24日に兵庫・神戸上屋劇場にて、KING BROTHERSと女王蜂による対バンライブ「王族の聖夜」が開催された。

先攻を務めたのはKING BROTHERSで、サンタクロースの格好で登場したケイゾウ（Vo, G）、シンノスケ（B）、タイチ（Dr）が、ハイテンションな様子で観客を煽る。続いてマーヤ（G, Screaming）は2階席から姿を見せ、フロアにゴムボートを投げ入れる。直後に自らもそこにダイブする派手なパフォーマンスに、オーディエンスは早くも大盛り上がり。

バンドは「SUPER X」「キル ユア アイドル」とアッパーな楽曲を矢継ぎ早に投下。ケイゾウの「今夜ココにいる奴は“真実”を感じられる奴だけ！」というシャウトに続き、マーヤとのツインボーカルが魅力の「マッハクラブ」が演奏されると、観客からレスポンスが沸く。さらに「一張羅着てきたかー？ クリスマスイブに踊っていただきましょう！」というケイゾウの煽りを受け披露された「スペースシップ」ではミラーボールが場内をきらびやかに染め上げ、スロウでロマンチックな「ロマンチスト」ではしっとりとした空気が会場を包む。

そしてラストは、「最後までR&Rしようぜ！」というマーヤの合図を皮切りに、メンバーがドラムセットをフロアへ移動。オーディエンスに囲まれる形で、全員がもみくちゃになりながら最後の曲「ルル」を演奏する破天荒ぶりを見せた。

転換後「夢見るシャンソン人形」が鳴り響く中、女王蜂のやしちゃん（B）、ルリちゃん（Dr）、ギギちゃん（G）がステージに現れ、おもむろに「ジングルベル」を奏で始める。ワンフレーズを弾き終えるとぴたりと演奏が止み、それを合図にアヴちゃん（Vo）が登場して「デスコ」からライブはスタートした。

「メリークリスマス！」との挨拶に続いたのは「火の鳥」。続く「90年代」「80年代」といった楽曲でアヴちゃんが繰り出したセクシーなダンスに、観客は釘付けになる。またほかのメンバーも負けじとばかり、楽器を置いてステージ前方に並んだかと思いきや、着ていたベストとブラウスを脱ぎ捨てて全員が下着姿に。「あたしたちからのクリスマスプレゼント、そしてお年玉よ」とのアヴちゃんの説明に、大きな歓声が沸いた。

そして、アヴちゃんのファルセットボイスが胸に迫る「人魚姫」を挟み、あっというまにラストの曲へ。「今日はありがとう。温かい人たちと、一生懸命に演ってる人たちと一緒に演れて、しかもイブに演れてほんと幸せ。そして今日は来てくれてありがとう。最後の曲です」という言葉に続き「燃える海」が情熱的に演奏されると、会場からは惜しみない拍手が起こった。

アンコールでは両バンドのメンバー全員によるセッションが実現。「これはもう『紅白歌合戦』よ」というアヴちゃんの言葉に続き、マーヤが「たっぷり楽しんで帰ってくれよ」と話すと、まずはKING BROTHERSが「GET AWAY」を披露。女王蜂のやしちゃん、ルリちゃん、ギギちゃんは激しいダンスでステージを彩る。さらに女王蜂は「バブル」で対抗し、フロアを狂乱に導く。最後には、アヴちゃんが「あたし明日誕生日なのよ、だからこそ人に奉仕したい！」と口にして、この日2度目の「デスコ」を演奏。観客のみならずKING BROTHERSのメンバーをも踊らせる熱狂を作り出し、ライブにフィナーレを告げた。

なお、ライブの終演後には両バンドからのクリスマスプレゼントが配られる計らいも。オーディエンスは大満足の様子で会場を後にしていた。