




JBLサウンドの確固たる個性
──JBLは世界中のあらゆる音楽が関わるシーンで愛用され、信頼され続けている世界最大級のオーディオメーカーです。SIRUPさんはJBLにどんなイメージを持っていますか?
JBLのスピーカーはライブハウスでもよく使われていますし、自分でもストリートライブをやっていたときや、バーでのライブのときに持ち込んでいたんですよ。あとはパーティだったり、海に遊びに行くときに小さいポータブルスピーカーを持って行ったり。数あるオーディオメーカーの中でも、自分の生活に近いブランドという印象がありますね。もちろん音質は抜群だし、音楽ファンやアーティストにも信頼されていて。今回使わせてもらった3製品も、それぞれ個性が違うのですが、どれも「JBLの音だな」という実感がありました。
“現場の音”に何時間でも浸れる「Tour One M3」
──まずはヘッドホン「Tour One M3」について聞かせてください。ハイレゾオーディオとさらに進化した“JBL Proサウンド”を搭載したワイヤレスオーバーイヤーヘッドホンのフラッグシップモデルです。
まず音質ですが、ライブハウスやクラブなどの現場っぽい音だなと感じました。ロー(低音)の迫力や広がりがしっかりしてて、さらに高音域や中音域もバランスよく聴こえる。個人的にも好みの音だし、これぞJBLだなと。
──どんな曲を聴かれたんですか?
ベルリンのR&Bシンガー、アンバー・マークの「Too Much」を移動中ずっとリピートしてました。彼女の楽曲は、自分の楽曲のミックスやサウンド感に近いんですよ。ボーカルのかすれ具合が印象的な人なんですが、「Tour One M3」で聴いたら細かいニュアンスまでしっかり伝わってきたし、もちろんローの出方もすごく気持ちいいですね。「JBL Headphones」アプリをスマホに入れるとイコライザーのプリセットを選ぶことができて、僕は特にスタジオモードが好みでした。全体をバランスよく再現しつつ、立体感があり、音の分離がよくてR&Bにぴったりですね。
──ノイズキャンセリング機能についてはどうですか? 「Tour One M3」には合計10基のマイクが搭載されていて、新リアルタイム補正機能により、その場の環境や個々の耳の形状、装着状態にも適応することで瞬時に最適なアクティブノイズキャンセリングが実現するそうです。
ノイキャンの具合もすごくよかったです。ノイキャンって、機種によっては閉鎖感が強すぎて、それがちょっと苦手なんですよ。「Tour One M3」はそういう感じがなくて、4時間くらい使っていても全然疲れなかったです。曲を流さず、周りの音を遮断するためにノイキャンを使うこともあるんですけど、そういう使い方にも合ってると思います。
──また、耳を覆う部分の空間を広く設けることで、パッシブノイズキャンセリングの効果と音響効果が前モデルよりも大きく向上しています。
イヤーカップの装着感もしっかりしていて、遮音性が高いですよね。ノイキャンの性能がいいヘッドホンは“1つ上のステージ”というイメージがあります。
──デザインはいかがでしょう?
シンプルに、めっちゃ好きです。マットな質感もいいし、ハイテクな感じがありつつ、スッキリしていて。僕はブラックを使わせてもらいましたけど、3色(ブラック、モカ、ブルー)あるのでファンションにも合わせやすいと思います。耳と頭に当たる部分の素材がすごく柔らかくて、付け心地がいいのもポイントですね。僕は長時間使うことが多いので、ずっと着けていても疲れないというのはとてもありがたいです。
──「Tour One M3」を日常のどんなシチュエーションで使いたいですか?
やっぱり移動中ですね。飛行機や新幹線の中でじっくり音楽を楽しみたいときもぴったりだし、外の音をキャンセルしてゆっくり過ごすこともできて。僕は移動の時間が長いので、ずっと持ち歩くと思います。
ミックスチェックから普段使いまで実用性抜群の「Tour Pro 3」
──続いては「Tour Pro 3」のお話を。こちらはハイレゾオーディオワイヤレスに対応した完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルです。
僕はこれを一番使いました。普段ワイヤレスイヤホンを使うことが多いんです。音に集中できるし、自分の曲のミックスチェックもイヤホンでやってます。スピーカーでデカい音で聴くと、なんとなく「いい感じだね」と思っちゃうので(笑)、イヤホンでじっくり確認したほうがいいなと。そういう用途を踏まえても「Tour Pro 3」はすごくよかったです。最初にも言いましたけど、「JBLの音だな」という信頼感、親しみやすさがありつつ、すべての音域がクリアに聴こえて。
──JBLのイヤホンとしては初めてデュアルドライバーが採用され、さらに高い音質が実現しています。
使ってもらえればわかると思いますが、同じ曲でも聴こえてくる音が増えるんですよね。立体感と同時に奥行きも感じられるし、いろんなジャンルの楽曲に対応できるイヤホンだなと。僕自身いろいろな音楽を聴くタイプなので、すごくありがたいですね。
──「Tour Pro 3」ではどんな曲を聴かれたんですか?
自分のアルバム(最新アルバム「OWARI DIARY」)です。「Tour Pro 3」で聴くと「そういえばこういう音も入れてたな」という気付きがありました。僕の曲は一般的なJ-POPよりもローが強く出ていて、もちろんボーカルもしっかり聴かせたい。それが自分の音楽的なスタンスでもあるんですけど、「Tour Pro 3」はそのバランスも確認しやすかったです。あとは最新のR&Bのプレイリストも聴きました。それぞれの楽曲の音のバランス、ミックスの具合がしっかり感じられたし、制作の参考にもなりましたね。耳のフィット感がしっかりしいて、装着性もすごくよかったです。ノイキャンの具合も自然で、こちらも長時間使っても疲れないですね。
──リアルタイム補正機能が強化され、あらゆる形状の外耳道と装着状態に適応しながら、最適なノイズキャンセリング効果が得られますからね。操作性はどうですか?
充電ケースで操作できるのがいいですね。曲名などが表示されるし、音量や音質もタッチ1つで簡単に操作できる。イヤホン自体を触って操作するのもいいんですけど、充電ケースでやれるほうが直感的に使いやすい気がします。フラッシュライトやタイマーも付いていて、こんなにいろいろできるんだ!?って(笑)。イヤホン自体のデザインもカッコいいし、街中でもおしゃれに使えそうですよね。
──ミックスチェックから普段使いまで、幅広いシーンで重宝しそうですね。
本当にそうだと思います。アプリのイコライザーを使って自分で調整できるから、「フラットに聴く」「ローをもっと出す」などいろいろなパターンで楽しめそう。ダンスミュージックやR&B、ポップスにも対応できるし、使う人の好みによってカスタマイズできるのがいいですね。
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オープンイヤー型のイメージが覆る「Sense Pro」














