音楽ナタリー

「Riddim Saunterを終わります」解散ライブは笑顔で終了

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Riddim Saunterの解散ライブ「FAREWELL PARTY」が、9月3日に東京・中野サンプラザで行われた。

8月2日に突然解散を発表し、ファンの間に衝撃をもたらした彼ら。ラストライブとなったこの日の会場は、Riddimの最後のステージを見届けようとプラチナチケットを手にしたファンで超満員となった。

ステージにかかっていた幕がゆっくりと上がり、メンバー5人が登場すると大きな拍手が沸き起こる。クラシックコンサートのように厳粛な空気の中、HIROTO HOMMA(Tr, Fl)のフルートの音色から1曲目「Dear Joyce」が始まる。観客は穏やかなリズムに身体を揺らした後は「MUSIC BY.」へ。アッパーなイントロに合わせてミラーボールが回り、場内のテンションも一気に上昇する。「I'm Dabbling」ではTAICHI "TA-1" FURUKAWA(Dr)の叩く速いビートが会場を揺らし、ホールとは思えないほど自由な空気が会場に満ちて行った。

「Riddim Saunterです!」と、KCことKEISHI TANAKA(Vo)は短く挨拶。彼がブルースハープを鳴らして始まった「The Moon At Dawn」では5人それぞれの音色が有機的なハーモニーを生みだし、「SISTER LARA」では情熱的なリズムとエモーショナルなボーカルが響きあう。ここでKCは満員の客席を見渡し「すごいですね。結構人気ありますね、僕ら(笑)」と笑う。「この曲があったから今の僕らがある、一番古い曲をやります」と紹介して始まった次のナンバーは「Flapping In The Love」。穏やかな導入部から後半にかけてのダイナミックな盛り上がりを、オーディエンスもステージ上の5人も楽しんでいた。

その後KCは、オーディエンスに対して語りかける。「みなさんどうですか、気分は? 楽しい人と悲しい、寂しいっていう人、あとちょっと怒ってますっていう人もいると思いますが(笑)、全部ひっくるめてこの時間を過ごしてほしいと思ってます。最後までよろしくお願いします」。ラストライブもいつもどおりの時間を過ごそう、という意思表示を改めて示した後、ライブは後半戦へ。MASAMICHI HAMADA(B)のベースラインに乗せてビッグバンド風のサウンドが繰り広げられた「The Three Wishes Of A Dwarf」、KCのボーカルとHOMMAのトランペットのユニゾンが軽やかに響きあう「Your Side Music」と、名曲の数々が披露されていく。

KCが鳴らすスレイベルがイントロを飾った「Picture」では、キラキラとしたアンサンブルがホールに響く。そしてTA-1はドラムセットを飛び出し、客席に降りて「Waltz Of The Twins」のイントロを踏みならす。彼のストンプに合わせてオーディエンスもリズムを刻み、Riddimのライブならではの一体感を楽しんでいる様子を見せる。ステージ後方に映し出された星空を見上げ、TA-1は「これ、ブルートレインから見た星空に似てるんだよ! そろそろ上野ですかね?(笑)」と、鉄道ファンらしい発言で会場を和ませた。

「いろいろ振り返ると、つくづく勝手なバンドだったなと(笑)。周りの人たちに感謝しています」と、KCはこれまで関わったスタッフやファンへの感謝の言葉を述べる。「今日来てくれたみなさん、来たくても来れなかったみなさん、本当に感謝しています。音楽は皆さんの中で続いていくものなので、Riddimもその中に入っていればいいなと思っています。変な話ですけど、Riddim Saunterをこれからもよろしくお願いします」と語ると、ライブはいよいよ残すところ3曲。「Sweet & Still」でHIROSHI SATO(G)が高らかにギターを鳴らし、「What Comes After The Parade」ではKCが客席に走り込み、中央で椅子に立ち上がる。「Riddim Saunterを終わります。ありがとうございました! 最後、後悔のないように!」という彼の言葉に、涙ぐみながら拍手を送るファンの姿も見えた。

本編最後の曲は「FRESH」。最後までオーディエンスとのパーティを楽しむかのような選曲に、一旦しんみりとしていた場内の空気は再び変化する。ステージ上の5人の笑顔に引っ張られるように、観客も笑顔で踊りながら彼らのサウンドを味わう。解散の悲しみを吹き飛ばすように爽快なパフォーマンスで、本編が締めくくられた。

アンコールの声に応えて再びメンバーはステージへ。KCに促され、1人1人がファンに向けて挨拶する。HAMADAは「いい曲多いなあ……」としみじみと語り、HOMMAは自己流のキャッチコピーでメンバーそれぞれを紹介して会場を笑わせ「解散ってなると空気が重くなりがちだけど、みんなの笑顔を見れてうれしいです」と語った。

Riddim Saunterがオーディエンスに届けたラストナンバーは「アルバム『Days Lead』のあと、唯一できた曲を9月ですけどやります」とKCが紹介して始まった「Guest of a Christmas」。聴き手の心を包み込むような、温かく力強い音色がホールを満たす。メンバー5人とオーディエンス、それぞれが最後の瞬間をじっくりと楽しむように合唱を繰り返していた。

すべての演奏を終えた5人は笑顔で観客に手を振り、KCが「ありがとうございました! Riddim Saunterでした!」と挨拶してライブを締めくくった。それを見送った満員のオーディエンスの表情には、若干の寂しさと、最後まで彼らのサウンドを存分に楽しめた充実感が漂っていた。

2011年9月3日 東京・中野サンプラザ
Riddim Saunter「FAREWELL PARTY」セットリスト

01. Dear Joyce
02. MUSIC BY.
03. I'm Dabbling
04. BREEZINESS
05. The Moon At Dawn
06. PASS A LITTLE MORE
07. SISTER LARA
08. HAVE A PLEASANT
09. Flapping In The Love
10. Big Yellow Taxi
11. Color of Daytime
12. The Three Wishes Of A Dwarf
13. Your Side Music
14. Hey, Please Tip Me Off
15. Picture
16. Waltz Of The Twins
17. Outro
18. Sweet & Still
19. What Comes After The Parade
20. FRESH
EN. Guest of a Christmas

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