2万人来場!三浦市名物「ロックの学園」大盛況
2010年3月28日 14:25 29
山崎まさよし(撮影:中嶌英雄)
泉谷しげるとLOVE PSYCHEDELICO(撮影:中嶌英雄)
TRICERATOPS(撮影:中嶌英雄)
西寺鄕太(写真右)による「ロックの授業」の様子。日直は和田唱(写真左)が担当(撮影:中嶌英雄)
加藤ひさし(写真左)による「ロックの授業」の様子。日直は松本素生(写真右)が担当(撮影:中嶌英雄)
GOING UNDER GROUNDによる「日替わり研究室」の様子(撮影:岡利恵子)
3月20日から22日の3日間にわたり、旧神奈川県立三崎高校でロックフェスティバル「ロックの学園2010」が行われた。
今回で3回目を迎えた「ロックの学園」は、三浦市とロックの学園製作委員会が廃校となった高校を舞台に、ライブや講義、展示会などロックにまつわる催しを展開する屋内フェス。期間中は約2万人が来場し、校内で実施された多種多様な“授業”を堪能した。
■1日目(3月20日)
快晴に恵まれたこの日は約6000人が来場。体育館で行われる「体育館ライブ」には、TRICERATOPS、泉谷しげる、山崎まさよしの3組が登場した。
「体育館ライブ」のトップバッターを務めたTRICERATOPSは、「Raspberry」「Silly Scandal」といったライブ映えするナンバーを熱演する一方で、フジファブリック「陽炎」やRCサクセション「キモちE」をカバーするなどこのフェスならではのセットリストを用意。さらに西寺鄕太をゲストに、マイケル・ジャクソンの「Rock With You」と、自分たちの持ち歌である「Groove Walk」をセッションするという贅沢なコラボレーションを繰り広げ、会場を沸かせた。
続いて体育館のステージに現れた泉谷しげるは、「俺を呼ぶこと自体問題なんだ!」と悪態をつきながらもエネルギッシュな歌声で観客を圧倒していく。中盤以降はLOVE PSYCHEDELICOの2人を迎え、ジョン・レノン「WORKING CLASS HERO」、THE BEATLES「You've Got to Hide Your Love Away」といった洋楽カバーを披露。ラストナンバー「野生のバラッド」の途中では、お約束の客席乱入と全身全霊の絶唱で、自身のロック魂を伝えた。
初日の体育館ライブのトリで登場したのは山崎まさよし。サポートメンバーは中村きたろう(B)と江川ゲンタ(Dr)の2人という至極シンプルな編成だが、放たれるサウンドは実に豪胆。冒頭のセッションで場の空気を作り上げると、あっという間に太いグルーヴとファンキーな音像で体育館を支配していく。「この年になって高校の門をくぐるとは思いませんでした。高校生が対象のフェスかと思いましたが……今日はそうでもないですね(笑)」といった和やかなMCを挟みつつ、ライブ後半には「ロックの学園」の校長である清志郎に捧げる形で「ぼくの好きな先生」「トランジスタ」の2曲を思い入れたっぷりに熱唱。清志郎を思い起こさせるしゃがれ声が体育館に響き、満員のオーディエンスを酔わせた。
また日中に行われた「ロックの授業」には、加藤ひさし(THE COLLECTORS)と西寺鄕太(NONA REEVES)が登壇。加藤はカナダのプログレバンド・RUSHや中島みゆき、EARTH, WIND & FIREらの楽曲を引き合いに出し、独自の「ロック天文学」を熱弁。日直の松本素生(GOING UNDER GROUND)に野次を飛ばされながら、斬新かつ笑いにあふれた授業を展開した。
また西寺はマイケル・ジャクソンの生涯や現在のリバイバルを、音楽業界の裏話を交えつつ生徒たちに丁寧に解説。合間には日直の和田唱とマイケルの名曲の弾き語りで披露し、受講者たちをうっとりとさせた。一方、1組のアーティストが教室をプロデュースする「日替わり研究室」では、GOING UNDER GROUNDが完全アンプラグドのアコースティックライブを披露した。
■2日目(3月21日)
前日より約1000人多い約7000人を動員した2日目は、「体育館ライブ」にTHE BACK HORN、怒髪天、the pillows、「ロックの授業」にthe pillowsと増子直純(怒髪天)、「日替わり研究室」に神聖かまってちゃんが出演。それぞれの個性を存分に発揮したパフォーマンスや講義を行った。
「体育館ライブ」1番手のTHE BACK HORNは、主催対バンツアー「KYO-MEI大会」の真っ最中ということもありツアーで鍛え上げられた強靱なステージでオーディエンスを熱狂させる。「罠」「サニー」「ブラックホールバースデイ」などのライブアンセムだけでなく、インディーズ時代の名曲「風船」や新曲「戦う君よ」を含む充実したセットリストで攻めていった。またMC担当の松田晋二(Dr)は、「学校でライブして、ロックの教室があって……そんな学校があったらもっとちゃんと登校してるよね」と呟きファンの笑いを誘った。
「体育館ライブ」2限目は怒髪天が担当。「オトナノススメ」「ロクでナシ」「酒燃料爆進曲」などキラーチューンが連続投下されると、学生時代をとうに終えた大人たちは大盛り上がり。増子直純(Vo)は「まさか40になって、見知らぬ学校で頭テカテカしてライブしてる思わなかったろうね」「前後が武道館クラスのバンドだけど、我々も体育館クラスですから!」と自虐ネタで爆笑を呼ぶ。さらに「校長の曲をやっとかないと」とRCサクセション「キモちE」をカバー。増子の見事な歌いっぷりと、痛快なバンドサウンドにオーディエンスは喝采を贈った。
この日の「体育館ライブ」のトリを務めたthe pillowsは、約1時間の持ち時間でアンコールを含め14曲を熱演するサービスっぷり。軽妙なロックンロールチューン「Rodeo star mate」、メロウな旋律をなぞる山中さわお(Vo, G)のかすれた歌声が感情を揺さぶる「Funny Bunny」「ハイブリッド・レインボウ」など新旧のナンバーが次々と響きわたる。また山中がMCで清志郎との思い出話をしたことをきっかけに「トランジスタラジオ」が急遽演奏されるというサプライズもありと、曲数、内容ともに充実したライブを展開した。
なお、増子の「ロックの授業」は怒髪天のライブ直後に実施。始業時間に教室に現れた彼は疲れ気味の様子だったが、持ち前の気合いと根性で自身が平日朝にアメブロにアップしている“怒号”について熱く解説。授業の最後には「特技は生きている事」「名作であればあるほど、後半が盛り上がる。人生もまたしかり」という名言を残した。
「日替わり研究室」に登場した神聖かまってちゃんは、当初の開演時間から30分遅れで授業をスタート。ネット生中継も並行して行われていたが、の子(Vo,G)が姿を現わさず、急場しのぎにmono(Key)が歌い出すという事態に。その後やっと登場したの子だったが、教室でウィスキーをラッパ飲みしながらしばらくくだを巻く。結局1曲目が始まったのは開演から約30分後という、始終マイペースな形の授業となった。
■3日目(3月22日)
天候に恵まれた最終日には、前日同様約7000人が来場。「体育館ライブ」にはACIDMAN、UVERworld、藤井フミヤ WITH THE RAWGUNS、「ロックの授業」にはダイノジとクリス・ペプラ―、「日替わり研究室」にはダイノジが登場した。
「ロックの学園」2度目の出演となるACIDMANは、目覚めにぴったりな「±0」でライブの口火を切り、「world symphony」「バッググラウンド」とアグレッシブなナンバーを連発。中盤では複雑なアンサンブルを聴かせる「イコール」と、約7分におよぶ叙情詩「季節の灯」の2曲が会場をしっとりと彩る。しかしその空気もウラヤマイチゴ(Dr)のMCで一転。イチゴは当初は体育館でライブができる喜びを語っていたが、なぜか自分が小中高時代の最大の自己表現が、友人たちの前で肛門を見せたことだと告白。「切ない曲の後に肛門の話をするのが僕のロックです!」と高らかに宣言し、ファンを笑わせた。
同じく「体育館ライブ」に臨んだUVERworldはエネルギッシュなステージでファンを魅了。大トリに抜擢されたフミヤは「TRUE LOVE」「Another Orion」などヒットチューンを惜しげもなく熱唱し、本編最後には志村正彦(フジファブリック)が作詞作曲した「どんどこ男」を披露。アンコールではスペシャルゲストの加藤ひさしとともに「トランジスタラジオ」を歌い上げ、ベテランならではの貫禄たっぷりのパフォーマンスで3日間にわたったフェスを締めくくった。
なお、フェスの模様は5月2日(日)にNHKにて総集編がオンエアされるほか、NHK BShiでは5月10日(月)から12日(水)の3日間にわたり特集番組が放送される。アーティストたちの渾身の授業を今度はテレビで受講しよう。
「ロックの学園」総集編
NHK総合 2010年5月2日(日)24:10~25:10
NHK BShi 2010年5月10日(月)22:00~23:00
「ロックの学園」Part1
NHK BShi 2010年5月11日(火)22:00~23:30
「ロックの学園」Part2
NHK BShi 2010年5月12日(水)22:00~23:30
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