「ROCK IN JAPAN FES.」前半戦でB'z、スカパラ、ゆず、桑田佳祐ら102組熱演
2017年8月10日 23:42
20 音楽ナタリー編集部
ロッキング・オン・ジャパンの企画制作による野外ロックフェスティバル「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」の前半戦が、8月5日と6日に茨城・国営ひたち海浜公園にて行われた。
この2日間の来場者数は合計で約13万7000人。合わせて102組のアーティストが出演し、熱いパフォーマンスを展開した。
■8月5日
初日の5日、GRASS STAGEでトップバッターを務めたのはゴールデンボンバー。「#CDが売れないこんな世の中じゃ」で幕を開けると、毎年恒例の破天荒なパフォーマンスでオーディエンスを爆笑させ、会場の一体感を高めていく。昨年の出演時、この日の大トリを務めるB'zの「ultra soul」を披露したことを振り返った鬼龍院翔(Vo-karu)は「今年はやめておこうかと思ったんですが、B'zさんの出演まであと7時間あります! みんな、Twitterに書くなよー!」と宣言して今年も「ultra soul」をパフォーマンス。曲中にはB'zの稲葉浩志(Vo)のモノマネでおなじみの中村素也が登場し、鬼龍院とのツインボーカルで会場を沸かせた。
LAKE STAGEのCzecho No Republicのライブでは、SKY-HIがゲスト出演してコライトシングル「タイムトラベリング」を初披露。オーガニックなサウンドにSKY-HIの軽快なラップが絡む新曲を、観客は笑顔で楽しんでいた。ピンクの花で彩られた十字架をかついでSOUND OF FORESTに現れた大森靖子は「ドグマ・マグマ」からアグレッシブなライブを開始。「踊れる?」とオーディエンスに向けて絶叫し「ミッドナイト清純異性交遊」で踊らせたあとは「M」と「あまい」を連続で投下し、鬼気迫るパフォーマンスで観客を圧倒した。
実に13年ぶりの「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」出演となった東京スカパラダイスオーケストラは、LAKE STAGEで「Paradise Has No Border」「DOWN BEAT STOMP」など人気ナンバーを連発。「13年経った感じがしないよ!」と笑顔で語った谷中敦(B.Sax)は全メンバーを紹介するが、最後に「ボーカル、奥田民生!」と叫んでオーディエンスを驚かせる。ここでステージに現れたのは、スカパラメンバーと同じスーツに身を包んだ奥田民生。彼らは「美しく燃える森」を披露し、大きな歓声を浴びていた。
スカパラに続いてLAKE STAGEに登場したLiSAは最新シングル「だってアタシのヒーロー。」から一気に観客のボルテージを引き上げ、ステージ狭しと駆け回りながらパワフルな歌声を響かせる。一方「夏っぽい曲を」と語って披露した「オレンジサイダー」では、切ない恋心をしっとりと歌い上げるなど、さまざまな表情を見せてオーディエンスを魅了した。超満員の観客をWING STAGEに集めたCreepy Nutsは、R-指定が「先週、めでたくメジャーデビューシングルが延期になりました!(笑)」と先日の発売延期の一件をネタにして笑わせる。その後はオーディエンスからのお題を受けてR-指定がフリースタイルラップを披露する「聖徳太子フリースタイル」、さらにDJ松永の華麗なプレイで会場を大いに盛り上げていた。
PARK STAGEのストレイテナーのライブでは、1曲目「Melodic Storm」のコーラスとしてKj(Vo, G / Dragon Ash)が飛び入りし、観客を沸かせた。バンドはその後も「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」「From Noon Till Dawn」「REMINDER」など壮大なロックチューンを連発し、最後は「TRAIN」で締めくくった。日が傾き始めたLAKE STAGEではユニコーンのライブがスタート。奥田民生が「暑い! 早く(日差しが)隠れてくれ!(笑)」と毒づきつつも、「服部」「ひまわり」などのナンバーで盛り上げていく。「大迷惑」の熱狂のあと、最後は「開店休業」のノスタルジックなサウンドで観客を和ませた。
この日の大トリ、B'zのライブの時刻が近づくとGRASS STAGE前は超満員のオーディエンスで埋め尽くされる。そんな期待に応えるように、ステージに颯爽と登場した彼らは「さまよえる蒼い弾丸」「さよなら傷だらけの日々よ」「裸足の女神」など、メガヒットナンバーを惜しげもなく投下していく。稲葉浩志の熱いシャウトと松本孝弘が奏でるギターに、オーディエンスは腕を上げて熱狂。稲葉は初めて目にする「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の光景に「こんな景色が見られるならもっと早く来ればよかった。30年以上やってますが、続けてるとまた新しい景色に会える」と笑顔を見せる。アンコールでは「ultra soul」を演奏し、観客も笑顔でジャンプを繰り返していた。
■8月6日
2日目のGRASS STAGEの幕を開けたのはWANIMA。彼らは「ともに」「ここから」といったナンバーをエネルギッシュにプレイするのはもちろん、FUJI(Dr, Cho)が前日の同ステージのトリを務めたB'zのモノマネをしたり、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」での彼らのステージでお馴染みとなったウェーブを大成功させたりと、元気いっぱいのステージングで観客を楽しませた。
前日の夜に機材の盗難被害に遭ったsumikaは、前年のBUZZ STAGEに比べて2倍以上の規模となるPARK STAGEに登場。片岡健太(Vo, G)の「僕が声出なかった時期もあるし、まずこのメンバーがいるだけでsumikaは最強なのでご安心ください」という観客の心配を吹き飛ばすような言葉から、ポップチューン「ソーダ」やアーバンな「Summer Vacation」、エッジィなロックナンバー「ふっかつのじゅもん」など多様な楽曲でオーディエンスを楽しませた。LAKE STAGEのCrossfaithのステージではJESSE(The BONEZ、RIZE)とコラボが。JESSEは「Wildfire」、新曲「Rockstar Steady(ft. JESSE from The BONEZ / RIZE)」の2曲に参加し、迫力あるコラボレーションでオーディエンスのテンションを引き上げた。
この日はひさしぶりに「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出演するアーティストも多数登場。9年ぶりに「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」のステージに立つこととなった175RはPARK STAGEに出演した。SHOGO(Vo)はステージに姿を現すなり「ROCK IN JAPANに帰ってきたぞー!」と声を上げ、バンドは2003年に発表したメジャーデビュー曲「ハッピーライフ」、再結成後の今年4月にリリースしたシングル収録曲「これから」を連投し、健在ぶりをアピールする。また「遠く遠く」では歌詞の一部を「僕の夢をかなえる場所はこのフェスと決めたから」と替えて、ひさしぶりの出演の喜びを表していた。2001年以来16年ぶりの「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」出演となったゆずは1曲目に「サヨナラバス」を届け、夕方のGRASS STAGEにさわやかな風を呼び込む。2人はさらに「少年」「虹」といったヒットソングのオンパレードで観客を喜ばせつつも「愛こそ」「タッタ」といった最新曲も織り交ぜたセットリストを展開。「タッタ」ではそろいの振り付けをレクチャーをしてオーディエンスを踊らせ、「夏色」では何度も最後のサビをリピートするなど、観客を巻き込んだパフォーマンスで観客を楽しませた。
この日の大トリ・桑田佳祐は、ソロとして2002年以来15年ぶりに「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出演。時間ぴったりにバイオリンやホーンセクションを含むバックバンドを率いてステージに登場すると、「悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE) 」でハツラツとライブをスタートさせる。その後はユーモアたっぷりなMCを挟みながら、「東京ジプシー・ローズ」「東京」などマイナーコードの楽曲を連発。彼が「谷田部みね子でございます」とNHK連続テレビ小説「ひよっこ」主人公の名を借りて挨拶すると、本作の主題歌「若い広場」が朗らかなアンサンブルで届けられた。ステージに水着ギャルが登場した代表曲「波乗りジョニー」では、桑田が大盛り上がりの客席に向け、ホースから放水を行う一幕も。彼はアンコールで「ROCK AND ROLL HERO」を堂々と歌い上げ、2日目の幕を閉じた。
写真提供:rockin'on japan
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