ウソツキが“ソウルメイト”と3都市巡った「ハレソウ」終幕

ウソツキ、アンテナ、ココロオークションによる対バンツアー「ウソツキpresents『ハレソウ』ツアー」が6月24日から7月2日にかけて宮城、東京、大阪で行われた。この記事では6月26日に行われた東京・新代田FEVER公演の模様をレポートする。

ウソツキがこれまでの活動の中で知り合ったアンテナとココロオークションを誘い、各バンドの活動拠点を巡った「ウソツキpresents『ハレソウ』ツアー」。インディーズの“うたものバンド”3組によるこのツアーはライブハウスに足繁く通う音楽ファンを中心に話題を集めており、各会場には大勢の観客が駆け付けた。

トップバッターを務めたアンテナは「ドラマ」で爽快にライブの口火を切る。「3バンドの中で一番アンテナの言葉が残るようにライブをしたい」と語った渡辺諒（Vo, G）の歌声に寄り添うように池田晃一（G, Cho）、なかむらよしひさ（B, Cho）、本田尚史（Dr, Cho）は演奏し、「サニーデイ」「サツキ」など最新ミニアルバム「バースデー」に収録されているナンバーを中心にパフォーマンスを展開。彼らは切ないメロディと芳醇なサウンドが魅力の「さよならの代わり」「バースデー」を経て、四つ打ちナンバー「ブックメーカー」でステージを締めくくった。

続くココロオークションは粟子真行（Vo, G）の美しい歌声を乗せたパワフルなロックチューン「ヘッドフォントリガー」でフロアを一瞬にして自分たちの世界へと引き込む。粟子の軽妙なトークを経て、バンドは大野裕司（B）のスラップベースが炸裂した妖艶なダンスロック「シャバ・アーサナ」、開放的なミドルチューン「ワールド」などを披露。MCでは粟子が「ウソツキもアンテナも初めて会ったときから初めて会った気がしない、ソウルメイトのような気がしています」と感慨深げに語る場面もあった。バンドは最後に最新シングル「ターニングデイ / プリズム」より疾走感のある「ターニングデイ」、夏の情景が浮かぶミディアムナンバー「蝉時雨」をプレイして、トリを務めるウソツキへバトンを渡した。

ウソツキは「時空間旅行代理時計」でライブを開始。代表曲「金星人に恋をした」やアップテンポな「過去から届いた光の手紙」などでオーディエンスを沸かせる。4曲演奏し終えたところで竹田昌和（Vo, G）から12月3日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて単独公演を行う旨が発表されると、フロアから歓喜の声が上がる。祝福ムードの中、彼らは1stフルアルバム「スーパーリアリズム」に収録されるウソツキ流のダンスナンバー「旗揚げ運動」を披露。その後美しいコーラスワークが印象的なギターポップナンバー「春風と風鈴」、じゃんけんをモチーフに世界平和を歌ったメッセージソング「ピースする」を届け、吉田健二（G）が奏でる汽笛を彷彿させるイントロから「新木場発、銀河鉄道」を演奏してライブ本編を終了させた。

アンコールに応えて再度ステージに登場したウソツキは、ココロオークションの粟子とアンテナの渡辺を迎えて、このツアー開催にあたり3組が協力して作った楽曲「ハレソウ」をセッション。優しいメロディに乗った竹田、粟子、渡辺の歌声が会場を満たし、温かな雰囲気に包まれる中この日のライブは幕引きとなった。