「31年目だけど、今日が一番」怒髪天、満員のZeppで魂届ける

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怒髪天が2月21日、東京・Zepp Tokyoにて今年のツアー第1弾「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」の最終公演を行った。

増子直純(撮影:石井麻木)

増子直純(撮影:石井麻木)

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怒髪天「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」東京公演の様子。(撮影:石井麻木)

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メンバーの地元北海道からスタートし、全国4都市で行われた今回のツアー。最終地点となったZepp Tokyoにはフロアぎっしりに観客が詰めかけており、増子直純(Vo)は冒頭の3曲を歌い終えた段階で「よく来た! お前らヒマか! こんなに……うれしいなチクショウ」と目頭を熱くし、熱い声援を送る観客に「俺たち思いっきりやるから、思いっきり受け取って投げ返してこい!」と呼びかけた。

男呼盛 “紅”

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歌乃誉“白”

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今回のツアーでは昨年リリースされた2枚のアルバム「男呼盛“紅”」「歌乃誉“白”」を軸に、新旧幅広い楽曲がセットリストに組み込まれた。彼らは中盤には「キタカラキタオトコ」「ジャガイモ機関車」などでひたすらに盛り上げたかと思うと、「流れる雲のように」「サムライブルー」では一転してじっくりと歌を届ける。続いて上京前からのレパートリーである「明日の唄」を熱唱すると、増子は「ダメだあ、この曲は」と再び目頭を押さえてしまう。この曲は上原子友康(G)曰く「日本人である自分たちなりのリズム&ブルース」を目指して作られたものだが、当時は4人の独創的すぎるビジュアルセンスと相まってほとんど受け入れらなかったという。増子は20人ほどしか観客のいないライブハウスで歌っていた当時のことを振り返りながら、「同じ曲をやって、こんなに聴いてくれる人がいるんだな」と感慨深く語った。

「大怒髪展2015 “歌の歓楽街”」イメージビジュアル

「大怒髪展2015 “歌の歓楽街”」イメージビジュアル[拡大]

そして4人はここで、昨年春に行った展示会「大怒髪展」の続編となる「大怒髪展2015 “歌の歓楽街”」を、5月17日に東京・TSUTAYA O-EAST、TSUTAYA O-WESTの2会場を使ってイベント形式で行うことを発表。当日は両会場のすべてのスペースを利用して、多彩なゲストを招いてのライブやトークショー、メンバーゆかりのご当地グルメ出店、さらには人生相談など、メンバーは1日“フル稼働”でさまざまな催しを行う。ゲストのラインナップは3月14日にアナウンスされるのでお楽しみに。

再びライブに戻った4人は「情熱のストレート」からラストスパートへ。「酒燃料爆進曲」「歩きつづけるかぎり」で観客をさらに煽り立て、増子は力を振り絞るようにラストナンバー「ひともしごろ」を熱唱すると、メンバーとともにフラフラになりながらステージをあとにした。

怒髪天「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」東京公演の様子。(撮影:石井麻木)

怒髪天「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」東京公演の様子。(撮影:石井麻木)[拡大]

アンコールの声を受けて再度ステージに上がった4人は、笑顔で声援に応えながらそれぞれのポジションに着く。増子はびっしり埋まったフロアを改めて見渡しながら「30周年の“確変”が落ち着いてきた頃にどのぐらい残ってくれるのかと思ったら、こんなになあ。俺ら人がいなくなってもやってくけど、いてくれたほうがやりやすい。若いバンドと比べたら伸びしろは少ないよ。でもどのバンドより一生懸命やる。一生懸命やりゃあいいってもんじゃないけど、やらないよりはいい」と決意を語った。またMCではカメラマン菊池茂夫の撮影・監修による会場売りの写真集「怒髪天 色あせぬ花」の話題へ。この写真集は菊池が長年にわたり撮り続けた怒髪天の秘蔵写真を収めた作品で、「どうかしてた」(増子)時代の姿も盛りだくさん。4人は主に恥ずかしい思い出話に花を咲かせると、写真集のタイトルにもなった結成初期のナンバー「色あせぬ花」を披露。そして最後に「雪割り桜」を歌うと、満員のフロアにシンガロングが巻き起こった。

クリームまみれの上原子友康(G)。(撮影:石井麻木)

クリームまみれの上原子友康(G)。(撮影:石井麻木)[拡大]

怒髪天「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」東京公演の様子。(撮影:石井麻木)

怒髪天「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」東京公演の様子。(撮影:石井麻木)[拡大]

4人が全力のパフォーマンスを終えると、場内に突然スティーヴィー・ワンダーの「Happy Birthday」が鳴り響き、2月26日に誕生日を迎える上原子へのバースデーケーキが届けられる。上原子はそのケーキを手にすると、そのまま思いきり自らの顔面へ。顔中クリームまみれで祝福の声を受けた。最後に1人ステージに残った増子は感慨深い表情で「いやあ、31年目になるけど、今日が一番よかったわ。武道館より全然よかった! うまくできたとかそういうんじゃない。全員にちゃんと、渡した! 世の中つまんねえことや悲しいことばっか。でもな、こういう夜は、たまーにあるから。また来い。またやろうよ。生きてまた会おうぜー!」と叫び、2時間半におよんだステージを締めくくった。

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怒髪天「2015年新春TOUR “紅白利き歌合戦”」
2015年2月21日 Zepp Tokyo セットリスト

01. 己 DANCE
02. 濁声交響曲
03. 北風に吠えろ!
04. N・C・T
05. バガディ・ガッタ!
06. 俺様バカ一代
07. 男は胸に…
08. どっこいサバイバー
09. プレイヤー I
10. 人生○×絵かきうた
11. トーキョー・ロンリー・サムライマン
12. キタカラキタオトコ
13. よりみち
14. ジャガイモ機関車
15. 旅路
16. 流れる雲のように
17. サムライブルー
18. 明日の唄
19. 情熱のストレート
20. 酒燃料爆進曲
21. 歩きつづけるかぎり
22. ひともしごろ
<アンコール>
23. 色あせぬ花
24. 雪割り桜

大怒髪展2015 “歌の歓楽街”

2015年5月17日(日)東京都 TSUTAYA O-EAST / TSUTAYA O-WEST
OPEN 14:00 / START 15:00 / END 20:00
<出演者>
怒髪天 / and more
料金:前売 5500円 / 当日 6000円(ドリンク代別 / 振る舞い酒、特製リストバンド付き)
※家族割(18歳未満対象 1500円キャッシュバック)/ 学割(高校生まで対象 1500円キャッシュバック)
一般発売:2015年3月28日(土)

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