これは
演出を
長田育恵コメント
誰もが知ってて、でも誰も知らない宮澤賢治。彼はたくさんの作品を遺しましたが、生前はまったくの無名で死後に評価された作家です。私は以前からそんな宮澤賢治に魅せられています。
賢治が何者でもなかった無名の時に、三日間だけ旅人と宿をともにした仙人峠。賢治が亡くなる半年前にあった三陸大津波(1933年3月)と、東日本大震災(2011年3月)と繋げて「震災劇」としての鎮魂をこめていた前作『風紋』(2017年上演)を、今回は2026年2月に上演することを考えて大幅に改訂しました。それはコロナ禍を避けては通れないからです。コロナ明けの直後は、それまでの反動で分断されてしまったものをつながり合おうとする風潮を感じましたが、A.IやS.N.Sの発達によって、今は実態のないもの、概念ばかりの時代になっています。だからこそこんな時代に、生きることにもがき続けた宮澤賢治をしっかり上演することにとても意義があります。登場人物も宮澤賢治の芝居ではなく、全てのキャストがそれぞれの人生を必死に生きていることがとても現代的です。
今はすごく得をした人とそうでない人の差が広がりすぎていて、コロナ禍前より生きづらくなっています。ちょっと目に見えないけど生きづらい。仙人峠の旅人たちそれぞれが抱えている生きづらさが、明日嵐があけたら出発するんだ。そんなそれぞれの人生を出せたら良いかなと思ってこの作品を執筆しました。賢治の物語ではなく、一人一人の葛藤や憤りを表現して歩き出す、そんなライブ感がうまれたらとても嬉しいです。
劇団民藝公演「風紋-この身はやがて風になりても」
開催日程・会場
2026年2月6日(金)〜14日(土)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
スタッフ
出演
宮澤賢治:一之瀬朝登
夏井巳喜雄:
夏井アヤ:
松峯大悟:橋本潤
桐島三郎:日景眞
工藤俊作:西野裕貴
志村町子:
小畑キミ:加來梨夏子
保阪嘉内:釜谷洸士
宮澤トシ:佐々木郁美
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長田育恵が宮沢賢治を軸に描く「風紋-この身はやがて風になりても」(コメントあり)
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