「《シネマ歌舞伎》歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼」の舞台挨拶が本日11月14日に東京・新宿ピカデリーで開催され、出演者の
「《シネマ歌舞伎》歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼」は、昨年上演された
ライのキャラクターにちなみ、“悪い男”をイメージした衣裳に身を包んだ幸四郎と松也が登壇すると、客席から大きな拍手が送られる。赤のセットアップに黒い羽織をまとい、耳にシルバーアクセサリーを付けた幸四郎が「日本の皆さん、こんにちは! コウシロウ・マツモトです!」と来日したスターのようにあいさつすると、同じく赤と黒を基調にした衣裳の松也も「ハロージャパン! 尾上松也です」と続いた。
17年ぶりにライ役を勤めた幸四郎は「ライはとても魅力な悪役。自分ではコントロールできない、ブレーキのない車に乗って突っ走るような役だと改めて感じました。ライの存在に引っ張られて、自分自身も公演期間を走り抜けることができたと思います」としみじみ語る。2007年上演版を観劇していたという松也は「ライは憧れのお役だったので、ワクワクと不安が入り混じった状態で稽古に入りました。物語の中にどんどん取り込まれて、ライという役が持つ悪の強みがじわじわと身にしみていきました」と振り返る。
2人はライだけでなく、サダミツも非常にお気に入りな役だったようで、サダミツについても多数言及。松也は「ライを演じるのは大変だからWキャスト制にしているのに、幸四郎さんが『松也さんがライを演じているとき、私は何をすれば良いですか?』なんて言うものだから、私たちはライとサダミツどちらも演じることになったんです。幸四郎さんのせいですよ!(笑)」と述べつつ、「サダミツも演じられてうれしかったですけどね!(笑)」とはにかむ。また、「幸四郎さん演じるサダミツのメイクが、劇団☆新感線の“ネタもの”シリーズに登場する轟天のようなメイクになっているときがあった」と明かし、観客の笑いを誘った。
本日の舞台挨拶では、ファンから募集した質問に2人が答えるコーナーも設けられた。「旅公演に持っていく必需品は?」という質問に対し、幸四郎が「本などの資料が入ったスーツケース15個分くらいの荷物を送って、旅先で資料整理をすることが多いです。でも、そのうちいくつかは開けないまま自宅に送り返すこともあって……(笑)」と答えると、松也は「それなら、そんなにたくさん荷物を送らなくても良いんじゃないですか!?(笑)」とツッコむ。続いて、松也が「私は靴が好きなので、スニーカーを15足ほど持って行きます」と回答すると、幸四郎は「そんなに持って行ってどうするの!? 履かないでしょう!?」と、“似たもの同士”な思考を持っているにもかかわらず松也を問い詰め、持ち前の天然さで会場の空気を和ませた。
最後に幸四郎は「舞台を映像作品として残すことができる、シネマ歌舞伎という試みにまず感謝しています。『朧の森に棲む鬼』については、『台本も演出も同じなのに、こんなに違いがあるんだ!』ということを感じながら両バージョンご覧いただけたらと思います」とコメント。松也は「幸四郎さんと私、それぞれ違った個性をピックアップしてシネマ歌舞伎版を作っていただきました。皆様にもきっと楽しんでいただけるのではないかと思います」と観客に笑顔を向けた。
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ぶん @bun_koten
ぼーっと流れた写真で京極兄弟かと思ってしまった^^; https://t.co/vbpWrErUSi