田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記」シリーズが「MPAD2025」で最終回迎える

2025年11月22日 14:05 1 ステージナタリー編集部

「MPAD2025」5日目となる11月20日に、田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記～その5 天孫降臨」が三重・中津軒にて開催された。ステージナタリーではその夜公演の模様をレポートする。

「MPAD2025」より、田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記～その5 天孫降臨」の様子。（撮影：松原豊）

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「MPAD2025」より、田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記～その5 天孫降臨」で配られた「古事記テスト問題」。（撮影：松原豊）［拡大］

2011年に始まった「MPAD」は三重県内の飲食店・寺院を会場に、料理と俳優の身体を通じて名作・古典のリーディング公演を楽しめる企画。田中遊と広田ゆうみは「MPAD2021」より「古事記」上巻を5つに分けて上演しており、今回がシリーズ最終回となった。ということもあり、受付で「古事記テスト問題」が配られ、早めに来場した人たちは「古事記」に関する知識を総動員させながら、答案用紙に向かっていた。

「MPAD2025」より、田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記～その5 天孫降臨」の会場となった中津軒。（撮影：松原豊）［拡大］

「MPAD2025」より、田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記～その5 天孫降臨」の会場となった中津軒のMPAD特別プレート。（撮影：松原豊）［拡大］

会場となったのは、津駅と津新町駅のほど近くにある、創業明治44年の老舗洋食店・中津軒。「MPAD」でおなじみの同店は名物の“メアベア”で知られるが、今回は“MPAD特別プレート”として、衣がサクサクのエビフライ、肉の旨みがギュッと詰まったハンバーグ、カリカリのトーストに1切れのステーキが乗った一品や、素朴な味のポテトサラダ、フレッシュな生野菜のサラダなどが盛りだくさんに乗ったプレートと、ひんやりと冷たいチーズケーキ、くろいり珈琲が提供された。

「MPAD2025」より、田中遊×広田ゆうみ「耳で楽しむ古事記～その5 天孫降臨」の様子。（撮影：松原豊）［拡大］

朗読劇は2階に移動して行われた。上演前のあいさつには田中、広田のほか、「古事記」現代語訳を担当した橘雪子も登場。橘は「皆さんが観劇している間に、皆さんの『古事記テスト問題』の採点をしておきます！」と笑顔を見せ、場を和ませた。劇中では葦原中国を治めるために高千穂の峰に降り立った邇邇芸命（ニニギノミコト）を軸とした物語が展開。田中と広田は天狗のお面やビー玉といった最小限の小道具を使いながら、「古事記」の世界をリーディングで立ち上げた。