これは、保坂祐希による⼩説「『死ね、クソババア!』と⾔った息⼦が55歳になって帰ってきました」(講談社)を原作にした朗読劇。脚本・演出を
晴恵は周囲の反対を押し切って20歳で結婚、2年足らずで離婚し、息子の達彦を連れて実家に戻って来た。それ以来、息子の国立大学医学部入学のため、身を粉にして学費を貯めたが、進学をめぐる意見の食い違いから、達彦は「死ね、クソババア!」と言って18歳で家を出て行き、以来疎遠に。親の介護を終え、1人で暮らしていた75歳の晴恵のもとに、55歳になった達彦が何食わぬ顔で帰ってきて……。
10月28日に行われた記者発表会には出演者が出席。泉は朗読劇「泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』」で全国公演を行ったことを振り返りつつ、「私は日本全国のファンの方々に育てていただいたと思っています。その恩返しとして自分から会いに行きたいと思って朗読劇を始めたんです。なので、こういった形でまた朗読劇でツアーをできることがうれしい。一期一会の観客の皆さんにいい作品を届けたい。そのためにも、先輩も後輩も関係なく、みんなも意見を言ってほしい。もちろん先輩は私なんだけど」と笑いつつ、「皆さん、この作品を“冥土の土産”にしてください」と茶目っ気たっぷりにコメント。
佐藤は自身の役どころについて「僕が演じる息子の達彦は、しっかりものの奥さんをはじめ、周りに甘えまくっている。大丈夫かなと思うような男性ですが、息子と母親という距離感では本当は思っていても口に出せないことがたくさんある。そこはすごく共感できます」と語り、「朗読劇という形は、お客様にも想像してもらう分、より一緒に作品を作っている感覚が強いと感じています。なので、今回はこんな素敵なキャストの皆様と朗読劇でご一緒できることが嬉しいです」と意欲を口にした。
達彦の妻・雅代役を演じる星野は「舞台上で皆さんとどう絡むことができるのか、今はまだ想像がつかない部分もありますが楽しみです」、晴恵の友⼈・中野真智子役を演じるあめくは「年を重ねるほど女友達って大事になってくると思うので、大先輩の親友役が務まるのだろうかという緊張はありますが、稽古場からいい関係性を築いてお客さまにお届けできたら」と話した。
公演は来年4月25・26日に東京・シアター1010、5月9日に茨城・水戸市民会館、10日に栃木・あしかがフラワーパークプラザ、16日に熊本・熊本城ホール シビックホール、17日に佐賀・鳥栖市民文化会館、6月27日に山形・希望ホール(酒⽥市⺠会館)、28日に秋田・湯沢文化会館、7月4日に愛知・ウインクあいち、5日に大阪・東京建物 Brillia HALL 箕面(箕面市立文化芸能劇場)、11日に広島・神辺文化会館で行われる。
会見で紹介された、原作者の保坂と脚本・演出のシライからのコメントは以下の通り。
保坂祐希 コメント
この度、私の「死ねクソババアと言った息子が55歳になって帰ってきました」という作品が舞台化される運びとなり、身に余る光栄に存じます。
しかも、実力派俳優の方々による舞台とのことで、本作がどんな世界に生まれ変わるのか、今からワクワクしています。
さて、この物語を書き始めたきっかけは、忘れもしない秋葉原パセラで講談社の某編集長が「死ねクソババアと言った息子が帰ってきました、という企画、どう?」と切り出したことでした。は? それはコンプラ的に大丈夫な企画なの?とは思ったのですが、私は根が真面目なもので、その日からずっと「死ねクソババア」「死ねクソババア」と頭の中で唱え、周りにいるババアたち、まあ母と叔母なんですけども、彼女たちを観察して妄想を膨らませました。
結局、私に企画をくれた編集長は異動になり、別の編集さんと二人三脚で完成させました。
が、案の定、コンプラ上の問題で原作タイトルを舞台に転用することは出来ませんでした。それでも、泉ピン子さんの大ファンである母に、この舞台を冥途の土産に持たせることができそうです。
舞台に関わってくださる全ての方に心から感謝申し上げます。
シライケイタ コメント
この度、素敵な出演者の方々と、声舞劇!「終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました」の脚本と演出を担当させていただくことになりました。保坂祐希さんの原作は、人生の晩年に差し掛かった主人公晴恵の心の機微が、ユーモアと哀愁を織り交ぜて見事に描き出されており、この素敵な作品を舞台作品として創作できる喜びに心を震わせております。泉ピン子さんが演じられる主人公のハルちゃんと、あめくみちこさんの演じられる親友のマアちゃんは、私の親と同世代であり、佐藤隆太さんが演じられるハルちゃんの息子達彦と、星野真里さんが演じられる達彦の妻雅代は私とほぼ同世代です。その意味で、この物語は私にとって他人事ではないのです。
生きていると、嬉しいことや楽しいことだけではなく、辛いことや悲しみが襲ってくることがあります。そんな一切合切含めて、それでもやっぱり人間の営みって、豊かで素敵なことなんだ。明日も笑顔で生きよう。そんな風に思っていただける作品にしたいと思っています。どうぞご期待ください。
声舞劇!「終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました」
開催日程・会場
2026年4月25日(土)・26日(日)
東京都 シアター1010
2026年5月9日(土)
茨城県 水戸市民会館
2026年5月10日(日)
栃木県 あしかがフラワーパークプラザ
2026年5月16日(土)
熊本県 熊本城ホール シビックホール
2026年5月17日(日)
佐賀県 鳥栖市民文化会館
2026年6月27日(土)
山形県 希望ホール(酒⽥市⺠会館)
2026年6月28日(日)
秋田県 湯沢文化会館
2026年7月4日(土)
愛知県 ウインクあいち
2026年7月5日(日)
大阪府 東京建物 Brillia HALL 箕面(箕面市立文化芸能劇場)
2026年7月11日(土)
広島県 神辺文化会館
スタッフ
原作:保坂祐希「『死ね、クソババア!』と言った息子が55歳になって帰ってきました」(講談社)
脚本・演出:
作曲:的場英也
えび🥴 @ebiebi_buta
_φ(。。 https://t.co/y2c0Iv60aJ