2つの「ゴドー」を上演、演出の西本由香「この両作品は互いの反射でより豊かになる」

6

48

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 18 26
  • 4 シェア

「ゴドーを待ちながら」「ゴドーを待ちながらを待ちながら」が来年1月から2月にかけて東京と大阪で上演される。

「ゴドーを待ちながら」出演者

「ゴドーを待ちながら」出演者 [拡大]

これは、サミュエル・ベケットの代表作の1つ「ゴドーを待ちながら」と、それをベースに2013年にデイブ・ハンソンが作劇を手がけた「ゴドーを待ちながらを待ちながら」を、文学座・西本由香の演出で立ち上げるもの。「ゴドーを待ちながら」にはエストラゴン役の小倉久寛、ウラディミール役の横堀悦夫、ラッキー役の佐藤銀平、ポゾー役の釆澤靖起、少年役の上野黎也が出演。また「ゴドーを待ちながらを待ちながら」にはエスター役の加藤虎ノ介、ヴァル役の津村知与支、ローラ役の朝海ひかるが出演する。

「ゴドーを待ちながらを待ちながら」出演者

「ゴドーを待ちながらを待ちながら」出演者 [拡大]

上演に向けて西本は「今何かを『待つ』時には、ついついスマホに手が伸びる。コスパ、タイパが重視される時代の中で、ただ『待つ』ことには耐えられない、1分1秒でも有効に使いたい。その一方で、自分たちが死亡率100%の存在であることを思い出せば、最も合理的なのはさっさと死ぬことという結論に行き着いてしまう、その滑稽さ。(そういえば劇中には『墓穴にまたがってこどもを生む』という一節も出てくる)ベケットはその滑稽さを暴きたて、この世界をそのようなつくりにしている『何か』に、かなり手の込んだやり方で逆襲しているのではないか。そんな『何か』なんて存在しないかも知れない、ということを自覚しながら。そんなベケットへの、一つのアンサーのように書かれた『ゴドーを待ちながらを待ちながら』こちらは『ゴドー~』上演中の楽屋を舞台にしつつ、演劇の虚と実を軽やかに捻り合わせながら、今私たちが『ゴドー』とどう付き合うかの道標となってくれる作品。この両作品はそれぞれが互いの反射によってより豊かになる、二作品を同時に立ち上げることの醍醐味を日々実感しています」とコメントした。

公演は来年1月30日から2月15日まで東京・赤坂RED/THEATER、21・22日に大阪・茨木市クリエイトセンターで行われる。チケットの一般前売りは12月中旬にスタートする。

この記事の画像(全2件)

「ゴドーを待ちながら」「ゴドーを待ちながらを待ちながら」

開催日程・会場

2026年1月30日(金)〜2月15日(日)
東京都 赤坂RED/THEATER

2026年2月21日(土)・22日(日)
大阪府 茨木市クリエイトセンター

スタッフ

「ゴドーを待ちながら」

作:サミュエル・ベケット
翻訳:岡室美奈子
演出:西本由香

「ゴドーを待ちながらを待ちながら」

作:デイブ・ハンソン
翻訳:万里紗
演出:西本由香

出演

「ゴドーを待ちながら」

エストラゴン:小倉久寛
ウラディミール:横堀悦夫
ラッキー:佐藤銀平
ポゾー:釆澤靖起
少年:上野黎也

「ゴドーを待ちながらを待ちながら」

エスター:加藤虎ノ介
ヴァル:津村知与支
ローラ:朝海ひかる

※学生割引、65歳以上割引あり。

公演・舞台情報

読者の反応

  • 6

朝海ひかる公式FC with K @asamihikaru_fc

2つの「ゴドー」を上演、演出の西本由香「この両作品は互いの反射でより豊かになる」(コメントあり) https://t.co/D3IBUspMKh

コメントを読む(6件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 「ゴドーを待ちながら」「ゴドーを待ちながらを待ちながら」 / 岡室美奈子 / 西本由香 / 万里紗 / 小倉久寛 / 横堀悦夫 / 佐藤銀平 / 釆澤靖起 / 加藤虎ノ介 / 津村知与支 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします