和田雅成・早乙女友貴がW主演、水野美紀プロデュースのノンバーバル演劇

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水野美紀がプロデュースし、和田雅成早乙女友貴がW主演を務める「礎の響~SEKIGAHARA~」が、9月9日から11日まで東京・神田明神ホールで上演される。

「礎の響~SEKIGAHARA~」ビジュアル

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本公演は、水野が日本の文化と技術を融合させた新しい演劇を創造し、国内外に広めることを目標に立ち上げた会社・AOC(オールアウトチャレンジ)の企画第1弾となる。アメリカ・ニューヨーク在住の日本人演出家、FyZ(ファイズ)が作・演出を務める本作では、関ヶ原の戦いを題材に、和楽器バンドの生演奏、ヒップホップダンスやパルクール、ビートボックス、殺陣など、多種多様なジャンルのパフォーマーの技を取り入れたノンバーバル演劇が展開。

出演者には石田三成役の和田と大谷吉継役の早乙女のほか、徳川家康役の安田桃太郎、湯浅五助役の伊澤彩織、本多忠勝役のオクイシュージ、そして伊邪那岐役の水野らが名を連ねている。

水野は「日本の演劇を世界に向けて開いて行こう」という思いからこのプロジェクトをスタートさせたことを明かしつつ、「2.5次元演劇のトップ俳優和田雅成、日本一、いや、世界一の殺陣の技術を持つ俳優、早乙女友貴が、このプロジェクトに賛同し、参加してくれる事が決まりました」「見る角度、興味を置く場所によって、印象も変わります。お客様がそれぞれの感受性で物語を紡ぐのです。全ての席が、演者の息遣いを感じるほどの近さ。この特別な空間で、どうぞ、この新しい演劇体験をお楽しみ下さい」とコメント。

FyZは「日本のお客さんの内に秘めた感受性はとても豊かで素晴らしいと思っています。みなさんの感想を楽しみにしています」と語り、和田は「ノンバーバル演劇は自分にとって初めての挑戦ですが、所作一つ、視線ひとつで彼の生き様をお届け出来ればと思います」、早乙女は「言葉を超えて、吉継という男の「覚悟」と「美学」を言葉のない世界で見えぬものを見極め、音もなく揺れる心の機微を身体ひとつでどう伝えるか。彼の内に燃える情熱や慈しみをどう立ち上げるか。体と所作で丁寧に描けたらと思います」と意気込みをつづった。

水野美紀コメント

たまたま来日していたファイズと恵比寿の焼肉屋で待ち合わせ、食事しながら近況報告をし合っていた時のこと。

ファイズが「ブロードウェイでは、日本はエンタメ弱者っていうレッテルを貼られているよ。いいかげん日本人として悔しくなってきたよ」と私に言ったことが全ての始まりでした。。

諦めてたまるか。俳優、パフォーマー、技術スタッフにクリエイター。世界に通用する才能を持った日本人はたくさん居る!

そう思った私は、日本の演劇を世界に向けて開いて行こうと挑戦をスタートしました。

殺陣の技術、それから、ヒップホップダンス、パルクールなどの技術では特に、日本人は世界で戦える。

ファイズと共にそう確信した我々は、様々なパフォーマンスに足を運びました。

伝統芸能、大衆演劇、ノンバーバルショー、ミュージカル、ストレートプレイ、2.5次元作品、ダンス。

そして、2.5次元演劇のトップ俳優和田雅成、日本一、いや、世界一の殺陣の技術を持つ俳優、早乙女友貴が、このプロジェクトに賛同し、参加してくれる事が決まりました。

2.5次元という玉石混合の世界で頭角を表すためには、歌、ダンス、殺陣、演技をオールマイティーにこなす上に、役者としての抜きん出た華がなければなりません。和田雅成に備わる華と、堂々とした芝居の中に覗く、キャラクターの繊細な心の機微を感じさせる揺らぎ。これらが、孤高であり、孤独な武将、石田三成のキャラクター造形にぴったりと合致します。

そして、立ち姿一つでケレン味と色気を醸し出す、圧倒的な殺陣を魅せる唯一無二の俳優早乙女友貴の存在は、戦国時代の設定に素晴らしい説得力を与えてくれます。

日本文化の魅力の詰まった、日本人にしか作れない、日本人にしか演じられない作品。それでいて国籍を問わず最高に楽しめるエンターテインメントを。

そう考えていた時、天下分け目関ヶ原の戦い開戦前夜、徳川家康が勝利祈願をしたという神田明神。この、象徴的な場所とのご縁が繋がり、この歴史ある場所で「関ヶ原の戦い」をテーマに作品を作ろうと決意しました。

言葉の壁を超えるノンバーバル(セリフのない演劇を作る。)

歴史の転換となる「関ヶ原の戦い」をテーマにする。

この柱が決まり、プロデュースに奔走する日々が始まりました。

和楽器、殺陣、ヒップホップダンス、パルクール、ビートボックス。

素晴らしいメンバーが今回集まってくれました。

世界に通用する日本の才能を集めて、この作品は最初の一歩を踏み出します。

ブロードウェイの手法を用いたセリフのない物語は、音楽を編む作業からスタートしました。全てのシーンが和楽器の生演奏に乗せ、芝居、殺陣、ダンスが演出され、物語が紡がれていきます。音の、動きの全てが、台詞となって雄弁に語り、観る人の心で物語に変換されていくのです。

録音の音源を使わずに全てを生音で演奏するというのは、ブロードウェイでのスタンダードで、この作品を海外展開していくための必須条件の一つでした。そうした時、殺陣の音を始めとする様々な効果音をどうするかという課題にぶつかりました。

刀のぶつかる音や、風の音、他に多種多様な効果音があります。これらの音は録音された音を使うのが一般的になっていますが、できる限り生音にこだわりたかった我々は、ヒューマンビートボックスに注目しました。

ビートボクサーRUSYの生声と殺陣のコラボレーション。この新しい試みにもご注目ください。

見る角度、興味を置く場所によって、印象も変わります。お客様がそれぞれの感受性で物語を紡ぐのです。全ての席が、演者の息遣いを感じるほどの近さ。この特別な空間で、どうぞ、この新しい演劇体験をお楽しみ下さい。

FyZコメント

みなさん、実験場へようこそ! この具現化されていない空間で、役者の表情や仕草からあなたはどんな言葉を聞きどんな感情とストーリーを紡ぎますか? あなたの感受性は何を生み出し何を見ますか? 膨大なエネルギーで一瞬一瞬を生き抜く祖先たちを目の当たりにし、あなたは1時間前のあなたと何が変わりますか?

日本のお客さんの内に秘めた感受性はとても豊かで素晴らしいと思っています。みなさんの感想を楽しみにしています。

和田雅成コメント

石田三成という人物が関ヶ原という戦場に立ったとき、何を想い、感じ、何を背負って、正義を貫いたのか。

ノンバーバル演劇は自分にとって初めての挑戦ですが、所作一つ、視線ひとつで彼の生き様をお届け出来ればと思います。

早乙女友貴コメント

言葉を超えて、吉継という男の「覚悟」と「美学」を言葉のない世界で見えぬものを見極め、音もなく揺れる心の機微を身体ひとつでどう伝えるか。彼の内に燃える情熱や慈しみをどう立ち上げるか。体と所作で丁寧に描けたらと思います。

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礎の響~SEKIGAHARA~

2025年9月9日(火)〜11日(木)
東京都 神田明神ホール

スタッフ

脚本・演出:FyZ(ファイズ / Fraction.Y.Zenith フラクションワイジィネス)
音楽:佐藤ミッチェル通芳

出演

石田三成:和田雅成
大谷吉継:早乙女友貴
徳川家康:安田桃太郎
湯浅五助:伊澤彩織
服部半蔵:熊倉功
小川祐忠:清水一哉
赤座直保:丸山貢治
福島正則:伊藤教人
黒田長政:奥平祐介
疾風:岩下零時
東風:平間正人
睦月:YUMERI
卯月:RyuICHI
文月:YU-KA
霜月:KURASHOU
月読:RUSY
本多忠勝:オクイシュージ
伊邪那岐:水野美紀

公演・舞台情報
©AOC

読者の反応

楠野一郎(プロペラ犬) @kusunopropeller

おー水野さんプロデュース×伊澤彩織さんというアクション界としても大注目の座組!これはたのしみ https://t.co/cw19AlRpwz

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