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METライブビューイングは、アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(以下MET)で上演されるオペラ公演を映画館の大スクリーンで鑑賞できるシリーズ。現在上映されている「フィガロの結婚」は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲、ロレンツォ・ダ・ポンテが脚本を手がけたオペラを、ヨアナ・マルヴィッツの指揮、リチャード・エアの演出で立ち上げたものとなる。
トークイベントは、海宝が実際にMETに訪れた際のエピソードでスタート。ミュージカル「ライオンキング」の演出家として知られるジュリー・テイモアが演出したオペラ「魔笛」を現地で観劇したという海宝は、「熱量も高く活気がある雰囲気で、『ライオンキング』に通じるパペットなども楽しめた」と振り返る。
海宝は、2023年に日本で上演された音楽劇「ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~」にて、ダ・ポンテ役を演じた。ダ・ポンテという人物の印象について、海宝は「とてもツイていない、すごく不運な人。でもコンプレックスを抱えながらも喝采を浴びることをエネルギーにしており、ドラマチックで数奇な人生を生きた人。良いタイミングを逃しながらも、イタリアやオペラについての愛に溢れている人物で、愛すべき人物だったんだろう」と語った。
MET「フィガロの結婚」で印象に残ったシーンを問われると、「セットが回転しながら、登場人物にフォーカスしていくオープニングからすごく引き込まれました」と廻り舞台を活用した演出に言及。また、伯爵夫人役のソプラノ歌手フェデリカ・ロンバルディが歌うアリアに感動したことも明かし、「始点が聴こえないまま、天井から歌声が降ってくるような歌声はどうやって出しているんだろうと思い、自分も家で練習しました(笑)」と、彼女のまねをしながら歌声を披露した。さらに、「オペラは生の歌声なので、最後まで音を出し続けないと聴こえなくなってしまう」と分析した。
最後に海宝は、METライブビューイングの魅力を「演者の表情や仕草を間近で確認でき、幕間のインタビューや舞台転換も観ることができる」とアピールし、トークイベントを締めくくった。
「《METライブビューイング2024-25/モーツァルト『フィガロの結婚』」は、6月5日まで東劇、東京・新宿ピカデリーほか全国21館で公開される。なお東劇のみ、12日まで上映が行われる。
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ステージナタリー @stage_natalie
【イベントレポート】海宝直人が歌声に感動「家で練習しました(笑)」、METライブビューイング「フィガロの結婚」
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