昆夏美・大原櫻子ら出演のミュージカル「この世界の片隅に」物語の舞台、広島県呉市で閉幕

「ミュージカル『この世界の片隅に』」が、7月28日に広島・呉信用金庫ホールで千秋楽を迎えた。

これは、こうの史代のマンガ「この世界の片隅に」（コアミックス）を原作にしたミュージカル。ミュージカル版では脚本・演出を上田一豪、音楽をアンジェラ・アキが手がけ、太平洋戦争下の広島県呉市に生きる人々の姿が描かれた。出演者には浦野すず役の昆夏美、大原櫻子、北條周作役の海宝直人、村井良大、白木リン役の平野綾、桜井玲香、水原哲役の小野塚勇人、小林唯らが名を連ねている。

広島での7月27日公演では昆、海宝、平野、小林、28日公演では大原、村井、桜井、小野塚らが千秋楽を迎えた。カーテンコールで昆は「『大切な人との思い出を心に置いておけば、いつでもその人に会える』というメッセージに胸を打たれながら、いつも『記憶の器』を歌っていました」と思いを語り、「日本オリジナルの、日本人の、日本の歴史の物語の素晴らしい作品が誕生しました。作品の舞台である呉で千秋楽を迎えられたことに、特別な思いがあります」と感慨を述べた。

大原は「3月から稽古が始まりましたが、壮絶な早着替え、歌とセリフの量で、こんなにカロリーの高い役は出会ったことがなかった。舞台裏で助けてくださるスタッフもキャストの皆さんも、本当に愛にあふれています。この優しいカンパニーに囲まれた日々が本当に愛おしく、また皆さんと出会いたいです」とコメント。

また上田は「たくさんの温かいお客様に包まれた、キャストの素晴らしい姿を見て、『こうの史代先生の描いた世界がここにあるんだ』と実感できて感動しました」、アンジェラは「キャストやスタッフの孤独な作業が集まって、この大きな作品になりました。この作品が、お客様の『もうちょっとがんばろう』『前に進んでみよう』と思える力や勇気につながれば」と観客にメッセージを送った。

広島公演の7月27日16:00開演回、28日12:00開演回の様子はuP!!!とTELASAで配信中。7月27日公演は8月3日まで、7月28日公演は8月4日までアーカイブを観ることができる。詳細は公式サイトで確認しよう。

なおステージナタリーでは、ミュージカル「この世界の片隅に」の特集を展開中。東京公演のレポートのほか、昆、大原、海宝、村井、平野、桜井からのコメントを掲載している。

※7月19日12:30開演回、20日12:00開演回、21日12:00開演回に出演予定だった平野綾は休演となり、代わって桜井玲香が出演します。