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本作は、
澤田は、“流行”を意味する「VOGUE」というタイトルに絡めて「今、私の中で流行っているのは『絶望』だ」と明かし、「完璧な人間なんていないというけれど、完璧な人間がいたらつまんない。でも、完璧な人間が、完璧だけど実は『人間』じゃない、となったら話は別だ。そんなのメチャクチャおもしろい。つまり、ヘンテコリンな勝手な想像が、悔恨・憤怒・怨嗟を超越し、人間を絶望から救ったりもする。そのために、作品を作りたいのです」とコメント。「絶望の中にいる人間を、かつて絶望したことがある人間が救い出す」と続けた。
チケットの一般販売は8月29日10:00にスタート。なお公演期間中、澤田によるトークイベント「サワダラゲバーク・イクコミューン」が同会場で実施される。澤田のコメント全文は以下の通り。
澤田育子コメント
「VOGUES」によせて
世間を風靡する流行もあれば、自分の中だけの流行もある。
今、私の中で流行っているのは「絶望」だ。絶望が人間を強くする、なんて言う人もいるけれど、嘘だと思う。絶望体験は人を弱くさせ、ビビリな人間にさせる。もう二度と同じような絶望に遭遇しないように、ビビリながら生きていく。それでもまた、不意に絶望に遭遇してしまう。嗚呼またか……、絶望して更に弱くなる。ビビりまくって生きていく自分は、おもしろくも、ある。
ある程度人生を歩んできたら、少なからず絶望に出会う。
欲望という電車の行き着く先は、時として絶望なのかもしれない。
己を取り囲む全く望んでいない現実、つまり絶望との遭遇。
こんなハズじゃなかった、どうしてこうなったのだろう、もうどうしたらいいのかわからない、これ以上生きていけない……。
未知との遭遇はワクワクするのに、絶望との遭遇は恐々とした強靭な闇。
「希望」が人間に作用する力の何億倍もの力を、「絶望」は持っていると思う。
他の一切を遮断した絶望という闇は、生と死を身近に感じさせる。
出口はあちこちにあるはずなのに、闇の中では全く気付かない。
絶望の発祥源との密なる対峙。己の至らなさへの悔恨、はたまた他者への憤怒や怨嗟。
悔恨や憤怒や怨嗟、ある種マイナスな汚い感情が、奇しくも絶望からの脱出、もがきながらも生きる希望への道へと導く。
悔恨・憤怒・怨嗟という電車が、新たな欲望へと向かう。
生きていればいいんだと思う。
完璧な人間なんていないというけれど、完璧な人間がいたらつまんない。
でも、完璧な人間が、完璧だけど実は「人間」じゃない、となったら話は別だ。
そんなのメチャクチャおもしろい。
つまり、ヘンテコリンな勝手な想像が、悔恨・憤怒・怨嗟を超越し、人間を絶望から救ったりもする。
そのために、作品を作りたいのです。
絶望の中にいる人間を、かつて絶望したことがある人間が救い出す。
出口の探し方はさまざまだろう。
世界が平和でありますように。
私が平穏でありますように。
Thanks & love!
good morning N°5「VOGUES」
2024年9月27日(金)~2024年10月7日(月) ※公演終了
東京都 ザ・スズナリ
スタッフ
出演
声の友情出演:
※学割あり。小学生まで無料。
※イシヅカユウは体調不良のため降板しました。
富田健太郎 @tomitatomita82
ステージナタリーさんに、今秋の舞台を取り上げていただいております。
ぜひ!! https://t.co/iD7CHbxbCR