須賀健太が加藤憲史郎らに“父性”芽生える、劇団「ハイキュー!!」旗揚げ公演スタート

劇団「ハイキュー!!」旗揚げ公演が、“ハイキュー!!の日”である本日8月19日に、東京・品川プリンスホテル ステラボールで開幕した。これに先駆け昨日18日、囲み取材と公開ゲネプロが行われた。

劇団「ハイキュー!!」は、古舘春一のマンガ「ハイキュー!!」をもとに2021年に最終公演が行われた「ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』」を経て始動するカンパニー。「ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』」にて初演から7作品にわたって主人公・日向翔陽を演じた須賀健太が演出を務める。伊藤マサミが脚本、和田俊輔が音楽を担当。

囲み取材には、日向翔陽役の加藤憲史郎、影山飛雄役の若林星弥、及川徹役の藤林泰也、そして須賀が参加した。キャストの3人は緊張していたようで、若林は最初、色違いの靴下をはいて登場。ほっこりした空気に包まれて取材はスタートした。須賀は「この稽古が始まってから毎日がめまぐるしく過ぎていき、改めて1日ってこんなに短いんだなと。舞台や表現に対し、演出家として向き合うことを通じて一層『好きだな』と思いましたし、（キャスト3人の顔を見て）彼らに対して父性が芽生えました（笑）」と笑顔を見せる。

登壇したキャスト3人の中で唯一現役高校生の加藤は「ここは毎日新しい発見ができる場で、すごく楽しい」と話し、稽古で大変だったことを問われると「最初、フライングレシーブという技がまったくできなくて苦労しました」と明かす。本作が初舞台となる若林も「男子ばかりの部活のような雰囲気で、楽しみながら、多くのことを学べる空間でした」とコメント。藤林は「最初に劇団『ハイキュー!!』と聞いたとき、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』というタイトルに比べて、泥臭い印象を受けました。でも実際、その名前が良い意味でしっくりくるような、みんなの情熱がこもった舞台になっていると思います」と言葉に力を込めた。

須賀は、本作に込めた思いを「これまで僕たちがつないできたものと、今回のキャストにしか出せないものの両方を、1つの作品に落とし込むことを目指しました」と語る。また演出の際に心がけていたこととして「僕がキャストとあまり年齢差がない、かつ初演出なので、いかにリードしていくかという課題があった。しっかりと目つきを変えて、芝居の話をするようにしていました」と振り返った。

キャストたちも須賀への思いを語り、藤林は「須賀さんは、個々の俳優が思い描くキャラクター像をすごく尊重してくださった。新しく生まれ変わった『ハイキュー!!』の世界観をお届けできるはず」と期待を口にする。若林は「演出家としてだけでなく、俳優の大先輩として寄り添ってくださった。舞台の基本を1から教えてくださったことは、僕の演劇人としての軸になると思います。もう本当に頭が上がらない……いつもありがとうございます」と須賀に一礼。加藤と藤林も大きくうなずいて、「ありがとうございます」と改まって感謝を述べた。

囲み取材では、キャスト3人に対し、自身の演じるキャラクターと似た部分があるか質問される場面も。若林は「これだと決めたらまっすぐ突き進むところ」、藤林は「楽しむところで楽しむ、陽気なところ」と回答。加藤は「緊張しいで、すぐにお腹を下すところ。その点が翔陽に似ていると思う（笑）」とアピールした。

最後に本作の見どころを問われた須賀は、「すべてです」としつつも、「開演直後数分間のシーンは、演出のお話をいただいた瞬間に思い付き、必ずやらせてもらおうと思ったことです。特に思い入れがあります」と明かした。加藤は「部員1人ひとりの思いや、部内の雰囲気を感じ取っていただけると思います。劇団『ハイキュー!!』は、僕たちとお客さんの全員で作っていけたら良いなと思っていますので、ぜひ楽しみにしていてください！」と呼びかけた。

上演時間は休憩含む約2時間40分で、公演は8月27日まで。なお既報の通り、一部公演の様子がU-NEXTで配信される。