倉持裕×杉原邦生の新作「SHELL」音楽に原口沙輔、出演者に石井杏奈ら

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11月に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールで上演される倉持裕作、杉原邦生演出の新作舞台の詳細が決定した。

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「SHELL」出演者

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「SHELL」出演者

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公演タイトルは「SHELL」。年齢や性別が異なるいくつもの人生を、いくつもの顔をもって同時に生きる人たちが登場する作品となる。また本作の音楽を原口沙輔が担当。出演者には石井杏奈秋田汐梨岡田義徳が名を連ねた。

上演に向けて倉持は「苦労のかいあって、何にも似てない、どこにもない話ができた。現実ではありえない状況に置かれた主人公たちの心境を想像する作業は楽しかった。今のところ文字の塊にすぎないこの異様な世界が、杉原さん始め、キャスト、スタッフの力によってどんな『かたち』を獲得するのか、非常に楽しみだ」とコメント。杉原は「今回の作品は、誰しもそれぞれ持っている幾つもの〈顔〉とその役割についての物語です。そしてこの物語が、蒼き時期の只中にいる高校生の視点で描かれることで、その切実さはさらに色濃く迫ってくるように思います。その切実さが現代社会へ投げかける“問い”は決して小さくない意味を持つんじゃないか、そんな気がしています」と期待を語る。また原口は「今回、音楽制作のオファーをいただき、脚本を読ませていただいた後、もう既にこの作品が頭から離れず、その世界にまるで自分も居るかのような気分になっています。その余韻や感情や世界観を遂に自分の頭から外に出せる。それを最高の形で皆さんにお届けできるよう腕によりをかけるつもりです」と意気込みを述べた。

公演は11月11日から26日までKAAT神奈川芸術劇場 ホール、12月9・10日に京都・京都芸術劇場 春秋座でも上演され、神奈川公演のチケットの一般販売は9月9日にスタートする。

倉持裕コメント

倉持裕

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KAATより「『貌=かたち』というテーマで若者たちを主人公にした話」というお題を頂き、いくつか提案したところ、おそらく最も想像がつかないという理由で、この「SHELL」という物語が選ばれた。 それは一言で言うと、姿かたちを変えながら生きている若者と、それを見破ることができる若者の話である。

こちらで提案しておきながら自分でも展開が想像できなかったため、執筆はとても苦労したが、 芸術監督の長塚さん、演出の杉原さん、KAATのスタッフの皆さんからご意見を頂きながら何度も書き直すうち、この奇妙な物語の向かうべき場所がはっきり見えてきた。

苦労のかいあって、何にも似てない、どこにもない話ができた。現実ではありえない状況に置かれた主人公たちの心境を想像する作業は楽しかった。今のところ文字の塊にすぎないこの異様な世界が、杉原さん始め、キャスト、スタッフの力によってどんな「かたち」を獲得するのか、非常に楽しみだ。

杉原邦生コメント

杉原邦夫(c)細野晋司

杉原邦夫(c)細野晋司[拡大]

劇作家との新作づくりは毎回刺激に充ち溢れています。作家の描き出す〈言葉〉、その〈言葉〉たちによって立ち上がる〈物語〉、そしてその〈物語〉から湧き出てくるイメージ──まさに〈演劇〉が 生み出されるその最初の瞬間に立ち会えているような、驚きと興奮と喜びがあるからです。初顔合わせとなる倉持裕さんとディスカッションを重ね、本を練り上げていく作業も、やはり刺激に充ち溢れています。

今回の作品は、誰しもそれぞれ持っている幾つもの〈顔〉とその役割についての物語です。そしてこの物語が、蒼き時期の只中にいる高校生の視点で描かれることで、その切実さはさらに色濃く迫ってくるように思います。その切実さが現代社会へ投げかける“問い”は決して小さくない意味を持つんじゃないか、そんな気がしています。

KAAT神奈川芸術劇場<ホール>のダイナミックな劇場空間で、フレッシュかつエネルギッシュなキャスト&スタッフと共に、観る者の身体に刻まれるような強烈な演劇体験を創造したいと思っています。

原口沙輔コメント

原口沙輔

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実を言うと、演劇や映画などは苦手です。 嫌いという意味ではなく、むしろその逆で、作品を観ている最中から様々な感情が胸に突き刺さり、しばらくその余韻に支配されてしまうのです。どうにかその感情を音や言葉、音階などで表現できないかと思い、他のことが手につかなくなってしまうのです。

今回、音楽制作のオファーをいただき、脚本を読ませていただいた後、もう既にこの作品が頭から離れず、その世界にまるで自分も居るかのような気分になっています。その余韻や感情や世界観を遂に自分の頭から外に出せる。それを最高の形で皆さんにお届けできるよう腕によりをかけるつもりです。

この度はお声がけいただき本当にありがとうございます。好きになった作品に直接音を付けられる機会をいただけてとても嬉しく思っています。

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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「SHELL」

2023年11月11日(土)~26日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール

2023年12月9日(土)・10日(日)
京都府 京都芸術劇場 春秋座

作:倉持裕
演出:杉原邦生
音楽:原口沙輔
出演:石井杏奈秋田汐梨岡田義徳 ほか

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