林遣都が若きビートたけし役「浅草キッド」音楽劇化、山本耕史と師弟関係に

音楽劇「浅草キッド」が、10・11月に東京・明治座、大阪・新歌舞伎座、愛知・愛知県芸術劇場 大ホールで上演される。

ビートたけしの「浅草キッド」（講談社刊）は、まだ“何者でもなかった”頃のビートたけしの東京・浅草での下積み生活を描く青春自伝小説。1988年と2002年にテレビドラマ化、2021年にNetflixで映画化された。初舞台化となる今回は、福原充則の脚本・演出で音楽劇として立ち上げられる。

音楽劇初挑戦となる林遣都が北野武役で主演を務め、北野の師匠で歌や踊りに多才な深見千三郎役を山本耕史が演じる。劇中では、ビートたけし作詞・作曲による名曲「浅草キッド」に加え、オリジナル楽曲が用いられる。

上演決定に際し、福原は「青年・武と師匠・深見千三郎は、簡単には心の内を明かさない2人。秘めた本音は歌に乗せて吐き出してもらうべくこの形を取りました。控えめだけど頑固な弟子と饒舌の裏に陰が蠢く師匠の姿は、そのまま林遣都さんと山本耕史さんの2人に当てはまると思っています。存分に期待して頂きたい！」と呼びかける。

林は、演劇に興味を持ち始めた頃に福原が所属するニッポンの河川による公演に衝撃を受けたと言い、「念願叶い、遂に福原さんの舞台に出演させていただくことになったのですが、まさかの浅草キッドです。とんでもない作品への出演が決まり大きな重圧を感じますが、最大限の敬意と情熱をもって挑みたいと思います」と述べ、山本との共演に「心強いです。お会いするのが楽しみです」と期待を寄せる。

山本は「昭和の浅草で強烈なカリスマ性を放ち、『幻の浅草芸人』とも崇められる深見千三郎師匠の役を、今回演じます。主演の林遣都さんや、脚本演出の福原さんとは初めてご一緒しますが、しっかりと話し合いながら、当時武さんが受けた衝撃を、師匠役に宿したいと思います」と意気込みを語った。

公演詳細は続報を待とう。

福原充則コメント

思い出は、時間が経つほどに漂白され、「そんな時代もあったねぇ」と笑えたり、「あの時の苦労があるから今がある」なんて納得できたりするものですが、この芝居では“そんな時代”と振り返る視点ではなく、渦中で翻弄されたまま舞台上に現出させたいと思います。しかも音楽劇で。青年・武と師匠・深見千三郎は、簡単には心の内を明かさない2人。秘めた本音は歌に乗せて吐き出してもらうべくこの形を取りました。控えめだけど頑固な弟子と饒舌の裏に陰が蠢く師匠の姿は、そのまま林遣都さんと山本耕史さんの2人に当てはまると思っています。大きな化学反応が起きる予感、いや確信。存分に期待して頂きたい！

林遣都コメント

数年前、ある舞台役者の先輩に「葛西臨海公園で面白いお芝居やってるよ」と誘っていただき、ついて行った先で、そのあまりの面白さに雷に打たれたような衝撃を受けたことがありました。「ニッポンの河川」というユニットで、その中心にいたのが、脚本を手掛けながら照明器具や小道具のラジコンを操る福原さんでした。当時演劇に興味を持ち始めた頃の僕はそのお芝居を観て「演劇ってなんて素晴らしいんだ！」ととてつもなく感動したことを今でも鮮明に覚えています。念願叶い、遂に福原さんの舞台に出演させていただくことになったのですが、まさかの浅草キッドです。とんでもない作品への出演が決まり大きな重圧を感じますが、最大限の敬意と情熱をもって挑みたいと思います。山本耕史さんとは初めてご一緒させていただきます。心強いです。お会いするのが楽しみです。皆様、音楽劇「浅草キッド」10月、明治座にて幕が上がります。ご期待ください。

山本耕史コメント

世界を舞台に活躍する北野武さんの浅草での修行時代。ある一人の芸人との出会いで、その後の人生が一変したという。昭和の浅草で強烈なカリスマ性を放ち、「幻の浅草芸人」とも崇められる深見千三郎師匠。そんな深見師匠の役を、今回演じます。主演の林遣都さんや、脚本演出の福原さんとは初めてご一緒しますが、しっかりと話し合いながら、当時武さんが受けた衝撃を、師匠役に宿したいと思います。ぜひ楽しみにしていて下さい。