このたび出演が明らかになったのは、村岡哲至、滝沢花野、時田光洋、北川竜二、山村茉梨乃、伊藤大貴、佐乃美千子。併せて、上演に向けた出演者のコメントが発表された。
公演は、6月8日から12日まで東京・駅前劇場にて。
村岡哲至コメント
初めて読んだ時の衝撃が忘れられない「1984」。
その作者ジョージ・オーウェルには、揺るぎない孤高の天才というイメージがありました。
しかし今回の戯曲を読み、第二次世界大戦という大きなうねりの中で切実に家族のことを思い、
生きていくためのお金に悩み、理想と現実の中で葛藤する人間臭い一面があることを知りました。
生きる時代は違えども、同じく大きな変化の中にいる現代の私たちとも重なる作品だと感じています。
オーウェルが何を考え、何に苦悩し、何を決断したのか。一つ一つのやり取りを大切に、稽古を積み重ねていきたいと思います。
滝沢花野コメント
世界大戦という「ある情勢に飲み込まれていく」怖さと葛藤、そして妙な高揚感。今を生きる私たちにも全く他人事ではないように思います。
それを描いた国家と芸術家シリーズ、しかも今回はコロナ禍で再び目にする機会が増えた「1984」のジョージ・オーウェル!
更に、戯曲には人物同士の気遣いや各々の喜び、怒り、迷い、覚悟、そんな当たり前の営みも丁寧に書かれていて嬉しくなりました。
いろんな点で、とても響く作品にできるのではないかと胸を高鳴らせています。どうぞご期待ください。
時田光洋コメント
オーウェルが文章を書く時は煙草を吸っていたのか? 紅茶はしょっちゅう飲んでいたか?
戦時下の生活で何を食べていたのだろうか? ラジオでの喋りはどんなだった?
小説を書くオーウェルを応援した伴侶は、彼が書く間どう過ごしていたのか?
編集者はいつオーウェルの小説に出会ったのか? そんな想像をしつつ稽古の始まりと本番を楽しみにしています。
北川竜二コメント
オーウェルは、警察で働いたり、社会主義に傾倒したり、貧困でその日暮らし生活を経験したり。
スペイン内戦に参加して死にかけたり、ジャーナリストで作家でBBCに勤務したり、冷戦という言葉を初めて使ったり。
波乱の人生を歩んだオーウェルは戦争の時代にどう生き、何を考えたのか。今作はBBC時代のことが描かれると聞いています。
BBC時代以前から構想があったという代表作「動物農場」そして「1984」への伏線はどんなものなのか。楽しみです。
山村茉梨乃コメント
コロナ禍で生まれた「国家と芸術家」シリーズも3作目。第二次世界大戦下で生きた芸術家達の人生を通して、
自分自身も、今をどう生きるべきか、そして演劇は何の為にあるのかと、問われ続けてきたように思います。
今回は、“ヴェニュ・チタレー”という、オーウェルと共にイギリスのBBCで働いていた、インド人の女性を演じます。
異国の地で戦争を迎えた彼女が、ラジオ放送を通して作りたかった世界はどんなものだったのか。
二つの国の間で微妙な立場に立たされ、葛藤を抱えながらも、イギリス文学を愛し、インド料理を愛した彼女の生きた姿、
その「声」を、お客様に届けたられたらと思っております。
伊藤大貴コメント
劇団印象さんの前回公演にも出演し、連続で作品に携わることができ大変嬉しく思います。
途中まで出来上がった台本を読み、「おもしろいな」と自然に声が出ておりました。
今回は1940年~1945年頃のイギリスが舞台です。これまで戦時中を扱った作品にいくつか携わってきましたが、
日本人としてではなく、外国人(インド人の詩人タンビムット)として役を生きることは、とても貴重な体験です。
何を考え、どう生きていたのか。歴史資料だけでは伝えられない何かを感じて芝居していきたいと思います。
どうぞご期待ください。
佐乃美千子コメント
今回、キャサリン・バーデキンという、あまり知られていない、実在した女性作家を演じます。
ジョージ・オーウェルの「1984」に影響を与えたかもしれないと言われている「鉤十字の夜」の作者です。
「鉤十字の夜」は、同じ女性としては、読んでいると苦しくなるくらいのディストピア小説なのですが、
その特異な作家性は一体、彼女の人格のどの部分から産まれたのか、、、。
実在の人物を演じることにプレッシャーを感じつつ、感じるままに、この刺激的な役を積み重ねていきたいと思います。
劇団印象-indian elephant-第28回公演「ジョージ・オーウェル(仮)」
2022年6月8日(水)~12日(日)
東京都 駅前劇場
作・演出:
出演:村岡哲至、滝沢花野、時田光洋、北川竜二、山村茉梨乃、伊藤大貴、佐乃美千子
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劇団印象-indian elephant-「ジョージ・オーウェル」出演者明らかに(コメントあり)
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