Washi+ Performing Arts? Project vol.6「いとなむ」が、9月24・25日に高知・土佐市複合文化施設 つなーで ブルーホールにて上演される。
Washi+は、舞台芸術を活用して土佐和紙の魅力をより広く伝えるためのカンパニー。今回の「いとなむ」では、ダンサー・振付家の
上演に向け鈴木竜は、ディレクターズノートに「私たちが土佐和紙と呼んでいるのは物質的な紙そのものではなく、それを生み出す土佐の自然、人、技術などで構成される紙漉きの営みの総体のことなのではないでしょうか。この土佐和紙の営みをダンス・音楽・テキストなど、身体を媒体とした様々な表現手法により生命体として舞台上に現出させ、土佐和紙の本質を問うことが今回のクリエーションを通して私が試みたいことであります。『いとなむ』は、土佐和紙という生命のまだ誰も見たことのない新たな姿です」とつづっている。
鈴木竜 ディレクターズノート
土佐和紙とは、一体なんなのでしょうか?
土佐和紙について学び、その深みを知れば知るほど、私には土佐和紙がわからなくなっていきます。確かに世間から土佐和紙と呼ばれている物体は存在するのですが、私にはそこに土佐和紙の本質を見出すことができないのです。
私は、土佐和紙とはひとつの生命なのではないかと考えています。
鴨長明は「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」と方丈記で書いています。流れる川は絶えることがありませんが、そこを流れる水は常に新しいものです。土佐和紙の営みも同じように時代を超えて綿々と受け継がれ、そこに関わる自然や人はとどまることなく変化し続けています。この1000年に渡る歴史の連続性と、製紙業に関わる様々な仕事に従事する人々による紙漉きの営みは、まるで新陳代謝を繰り返してその生命を維持する生き物のように私には感じられるのです。この生命性に、土佐和紙の本質は宿るのではないかと私は考えます。
私たちが土佐和紙と呼んでいるのは物質的な紙そのものではなく、それを生み出す土佐の自然、人、技術などで構成される紙漉きの営みの総体のことなのではないでしょうか。この土佐和紙の営みをダンス・音楽・テキストなど、身体を媒体とした様々な表現手法により生命体として舞台上に現出させ、土佐和紙の本質を問うことが今回のクリエーションを通して私が試みたいことであります。
「いとなむ」は、土佐和紙という生命のまだ誰も見たことのない新たな姿です。
Washi+ Performing Arts? Project vol.6「いとなむ」
2021年9月24日(金)・25日(土)
高知県 土佐市複合文化施設 つなーで ブルーホール
演出・振付:
音楽:棚川寛子
出演:鈴木竜、井上貴子、
関連記事
ステージナタリー @stage_natalie
土佐和紙の魅力に舞台芸術で迫るWashi+、鈴木竜×棚川寛子「いとなむ」(コメントあり)
https://t.co/icKSxy3vU7 https://t.co/JISPpZlwfQ