三谷文楽「人形ぎらい」とパルコグランバザールのコラボレーションを記念し、
8月16日からPARCO劇場で上演される「人形ぎらい」は、三谷が文楽に取り組むプロジェクト・三谷文楽の約13年ぶりの新作。劇中では、普段“憎まれ役”ばかりを演じさせられている文楽人形・陀羅助(だらすけ)が不満を爆発させ、劇場を飛び出す物語が展開する。「人形ぎらい」と、7月11日から開催される大型セール・パルコグランバザールのコラボCMには、陀羅助がスニーカーを履き、スケートボートに乗って街中を駆け巡る姿が収められている。
取材会冒頭では、「人形ぎらい」の監修・出演を務め、コラボCMでも陀羅助を操った一輔による、ミニ文楽入門講座が行われた。一輔は吉田簑太郎、吉田簑悠と共に、文楽人形を“主遣い”“左遣い”“足遣い”の3人体制で動かしていることを実演解説。女役の人形を使用していた3人が、人形が“三谷のカッコよさに恥じらう”様を表現すると、会場は温かな笑いに包まれた。“主遣い”が人形の首(かしら)の動きなどを通じて、“左遣い”と“足遣い”にどのように人形を遣うかのサインを送っていることが説明される場面では、三谷が「ということは今の動きもすべてアドリブなんですね」と感心し、「『コラー!』と激しく怒るときはどうやるんですか?」と興味津々の様子で尋ねる。突然のリクエストにもかかわらず、一輔のタイミングに合わせて簑太郎と簑悠が瞬時に動き、3人で見事に怒りの感情を表現すると、取材陣から感嘆の声が漏れた。三谷は「人形で人間の喜怒哀楽をすべて表現できてしまう。人間よりサイズが小さいから人間社会の縮図のようだし、感情も凝縮して伝わる」と感想を述べた。
三谷文楽の前作「其礼成心中」にも携わった一輔は、三谷文楽の楽しさについて「普通の文楽にはあまりない喜劇をやらせていただくので、爆笑の渦に包まれながら演技ができることが新鮮です。また、文楽では基本、どの人形がしゃべっているのかがわからなくならないように、その間ほかの人形は動かさないのですが、三谷さんの演出では『脇の人たちも動いてくれ』という指示のもと、普段よりオーバーに人形を動かしています」と明かした。
三谷は前作を振り返り、「当初は文楽についてよくわかっていなかったので、1人の人形に3人の人形遣いがつくことを考慮せず、登場人物がたくさん出てくるシーンを書いてしまった。一度に10人の人形が出る場合、30人の人形遣いが出ることになるので、舞台上はラッシュアワーのような混み具合に(笑)。今回はその反省を踏まえて少なめの人数でやっています」と話した。
MCにグランバザールとのコラボCMの感想を問われると、三谷は「文楽が古めかしいものではなく、現代にマッチしていることを再確認できるおしゃれなCM。陀羅助が着ている赤い衣裳もすごく綺麗」とコメント。一輔は「この衣裳は、『義経千本桜』の主人公・狐忠信のもの。本来は陀羅助が着るような着物ではないのですが、今回は主役になり切っている。どことなく誇らしげな表情ですね」と述べた。また一輔は、陀羅助がスケートボードに乗る様子をどう表現するかに不安があったことも明かし、「今回『人間にできることは人形もできる』と(宣伝文句で)言ってしまっているので、人形がスケボーに乗れないとは言えず(笑)。ですが、我々が培ってきた伝統が最新の技術と融合し、とても素敵なCMができあがりました」と笑顔を見せた。三谷は「人形ぎらい」にも陀羅助がスケートボードに乗るシーンがあることを明かし、「すごくカッコいいシーンになっていますよ」とアピールした。
TikTokでは7月11日より、コラボCMに登場する陀羅助をスマートフォン上で操作できるオリジナルエフェクト「Air DARASUKE」が配信される。取材会では三谷も実際にエフェクトを体験した。
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panda-t-kkmr @kikumaripanda
一輔さんニコニコやん😌取材会に人形解説付けたのは素晴らしい!結局、陀羅助スケボー乗るんかい🙌🙌🙌楽しみ💕
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