監督・脚本の玉田真也&玉田作品ウォッチャーの佐久間宣行が語る、映画「夏の砂の上」

玉田真也が監督・脚本を務め、オダギリジョーが主演・共同プロデューサーを務める映画「夏の砂の上」が7月4日に全国公開される。「夏の砂の上」は、1999年に読売文学賞 戯曲・シナリオ賞を受賞した松田正隆の戯曲。この戯曲に惚れ込んだ玉田は、自身が主宰する玉田企画で2022年に同作を上演している。

映画「夏の砂の上」では、夏の長崎を舞台に、息子を亡くした喪失感から立ち直れずにいる主人公・小浦治と、治のもとに預けられることになった17歳のめい・川上優子を軸にした物語が展開。治役をオダギリ、優子役を髙石あかり、治の妻・恵子役を松たか子が務める。

玉田にとって特別な作品であり続けた「夏の砂の上」の映画化を記念して、監督・脚本を務めた玉田と、玉田の作品を高く評価しているテレビプロデューサー・佐久間宣行にインタビューを実施。クリエイター2人の目線から、「夏の砂の上」という作品が持つ魅力について語ってもらった。

取材・文 / 興野汐里撮影 / 平岩享

玉田くんが世に出るためだったら何でもする

──佐久間さんはよく演劇をご覧になっていますが、その中でも玉田企画の作品を多く観劇されている印象があります。「영(ヨン)」(2022年)の際に刊行された玉田企画10周年記念公演パンフレットにもコメントを寄稿されていました。

玉田真也 自分がアトリエ春風舎で公演をやっていた頃から観ていただいていると思います。

佐久間宣行 もうそんな前のことになるんですね。当時、口コミか何かで玉田企画の存在を知って、2016年以降の本公演は全部観ていると思います。あとは、芸人さんたちと一緒にやっていた弱い人たち(編集注:ラブレターズの塚本直毅、ポテンシャル聡、元ゾフィーの上田航平、玉田によるユニット)の公演とか、玉田さんが持っている“笑いの感覚”が好きだなと思いながら観ていました。

俺、さらば(青春の光)の森田と「玉田くんが世に出るためだったら、何でもする」って約束してて。森田、いつも口癖みたいに言ってるんですよ。「あの人(玉田)、もっと売れてもええんちゃうかな」って。森田が何かの感想を聞いてくるのって、玉田企画の公演についてだけな気がする(笑)。

左から佐久間宣行、玉田真也。

左から佐久間宣行、玉田真也。

玉田 そうだったんですね。うれしいです。森田さんも玉田企画の公演があるたびに観に来てくださいますね。

佐久間 自分は最近だと、「地図にない」も観ましたし、玉田企画版「夏の砂の上」も観に行きました。

──玉田企画では、2022年1月に北千住のBUoYで「夏の砂の上」を上演しています。「夏の砂の上」では、夏の長崎を舞台に、息子を亡くした喪失感から立ち直れずにいる主人公の治と、母・阿佐子の都合により、治のもとに預けられることになっためいの優子との共同生活が描かれます。玉田企画版「夏の砂の上」では、治役を奥田洋平さん、治の妻・恵子役を坂倉奈津子さん、治の妹・川上阿佐子役を浅野千鶴さん、優子役を祷キララさんが演じました。映画「夏の砂の上」では、治役をオダギリジョーさん、優子役を髙石あかりさん、恵子役を松たか子さん、そして阿佐子役を満島ひかりさんが務めます。

映画「夏の砂の上」の“キャラクターポスター”と“エモーショナルポスター”を組み合わせたビジュアル。

映画「夏の砂の上」の“キャラクターポスター”と“エモーショナルポスター”を組み合わせたビジュアル。

佐久間 玉田企画版は真冬の上演でしたけど、むせ返るような夏の暑さを感じたし、玉田さんの演出も相まって、完璧な戯曲だという印象を受けました。あまりに良い戯曲だから、映画にすると聞いたとき、ちょっと心配になっちゃったぐらい(笑)。でも、見事な映像作品になっていたからびっくりしました。

玉田 僕ももともと大好きな戯曲だったので、「演劇のほうが良かったよね」「別に映画にすることなかったんじゃない?」と言われてしまったらどうしようと思っていたんです。なので、佐久間さんがそう言ってくださって安心しました。

佐久間 演劇も映画も、人生のままならなさが描かれているという芯の部分は変わらないと思うんですけど、映画は“街と時間”にフィーチャーした作品になっていると思います。時間薬的な効果があるというのかな。映像化されたことで、登場人物たちがそれぞれの人生に折り合いをつけていく過程がしっかりと描かれていると思いました。それは役者の皆さんが素晴らしいからでもあって。髙石さんがオーディションで選ばれたと聞いてびっくりしましたよ。

玉田 髙石さん、良い俳優ですよね。オーディションに来てくれた時点で「優子役はこの子しかいない」と直感しました。

映画「夏の砂の上」より、左から満島ひかり演じる川上阿佐子、髙石あかり演じる川上優子。

映画「夏の砂の上」より、左から満島ひかり演じる川上阿佐子、髙石あかり演じる川上優子。

佐久間 髙石さん演じる優子は性格がいびつなところが良いよね(笑)。玉田企画版で祷さんが演じた優子はもう少し天真爛漫というか、人に好かれようという感覚がある子だった気がします。

玉田 そうですね。舞台と映画で一番違うのは優子のキャラクターかもしれません。祷さんが演じた優子は、普通の子らしい部分もありつつ、不思議なところでパンッと爆発するような不安定さが魅力でした。髙石さんが演じた優子は、基本的には“閉じて”いて、でも「そこには立ち入らせないけど、そこのラインを超えてくるのはOKなんだ」みたいな意外性が魅力だったと思います。

──「夏の砂の上」を映画化するにあたって、意識的に変更した部分はありますか?

玉田 「夏の砂の上」はすごく余白がある戯曲で、全6場のうち、1場1場の間が10日間とか数週間とか空いていて、その間に起きた出来事は描かれていないんです。でも、描かれていない部分の情報量がものすごく多くて、セリフになっている部分は物語の中で起こっている出来事の氷山の一角に過ぎない。「この登場人物は今、何でこんなことを言ったんだろう?」というふうに、その場面だけを切り取ると登場人物たちの行動原理がわからないこともあるんですが、セリフになっていない余白の部分を想像して、膨らませることを意識しました。そういうものを作りたいと思って作ったんですけど、サービス過多な映画ではないと思うので、この“余白”や“隙間”を面白がってもらえたら良いなと思います。

玉田真也

玉田真也

──先ほど佐久間さんから“街”というキーワードが出ましたが、原作戯曲の舞台であり、原作者・松田正隆さんの出身地でもある長崎で撮影されたことが非常に大きな効果を発揮していると感じました。

佐久間 確かに。夏と坂……映画的にとてもいい画でしたけど、勾配がキツすぎて俺は上りたくないなあと思っちゃいました(笑)。

玉田 ははは! 高低差があると、すごく映画的な画が撮れるんだなと改めて思いました。平坦な場所で撮影したらまったく違う画になっただろうし、長崎は映画にしやすい街なんでしょうね。尾道なんかもそうだと思います。

映画初出演・森山直太朗の芝居がうますぎる

──映画「夏の砂の上」では、治と優子を軸にしながら、治と別居中の妻・恵子と治の元同僚・陣野航平(森山直太朗)の不義や、優子とアルバイト先の先輩・立山孝太郎(高橋文哉)が親しくなっていくさまなどが描かれます。試写をご覧になって、特に印象に残ったシーンがあれば教えてください。

佐久間 恵子が治に離婚届を突き出すシーンの、オダギリさんと松さんの芝居が圧倒的だったなと思います。あとは、暴れる治を優子がいさめるシーンも印象的でした。優子と治は2人ともどこかしらが欠けていて、優子はいろいろなことを我慢しながら、大人になっていく“はざかい”にいる人。治は、映画の中で表情は変えていないけれども、心の中では怒ったり、諦めたりしている。すべての事象から見放されて、無視されている虚しさみたいなものを感じているんじゃないかな。先ほど挙げた治と優子のシーンは、2人が抱える衝動性が爆発する瞬間を捉えたすごく良い場面だと思います。

映画「夏の砂の上」より、左からオダギリジョー演じる小浦治、松たか子演じる小浦恵子。

映画「夏の砂の上」より、左からオダギリジョー演じる小浦治、松たか子演じる小浦恵子。

玉田 自分もあのシーンはすごく気に入っています。治が暴れるシーンだけは意図的にリハーサルをしていないんですよ。テストが終わって、本番1回目だったかな。オダギリさんの集中力が一気に120%くらいまでガーンと上がって、もうこれでOKにしたいと思ったんです。技術的な問題でそれはOKにできなかったのですが、めちゃくちゃ良いものが撮れている感覚がありました。

佐久間 オダギリさんのあの芝居についていく髙石さんもすごいよね。あと、森山直太朗さん最高じゃないですか?

玉田 森山さん、すごく良い役者ですよね! 今回が映画初出演だそうです。

映画「夏の砂の上」より、左から松たか子演じる小浦恵子、森山直太朗演じる陣野航平。

映画「夏の砂の上」より、左から松たか子演じる小浦恵子、森山直太朗演じる陣野航平。

佐久間 えっ、そうなんだ! 芝居がうますぎて、ちょっと笑っちゃったもん。最初誰だかわからなかったんだけど、「オダギリさんと光石研さんと芝居してる、この人は一体誰だ?」と思って、試写中にメガネを外してもう一度しっかりスクリーンを観てみたら、「森山直太朗じゃん!」と驚いて(笑)。役者を生業としていない人の演技として、リリー・フランキーさんクラスで上手だと思いました。

玉田 森山さん、もっと芝居に出てほしいですよね。ミュージシャンの方だったり、いつも人前に身体を晒している人って、覚悟が決まっているというのかな。カメラの前に立っても全然フワフワしていなかったです。

佐久間 陣野というキャラクターも良かったな。治にとって陣野は、友達としては良いやつかもしれないけど、妻を寝取る男として絶妙な存在なんですよ。寝取るというより、恵子は治から離れないと自分自身もダメになりそうだったのかもしれない。あの状態の治に近づけるのは、優子しかいなかったんじゃないかな。

玉田 陣野はきっと、恵子が話す治の愚痴を優しく聞いてくれたんでしょうね。

佐久間 ね。だから、陣野と恵子がそういう関係に発展するのもうなずける。それから、満島さん演じる阿佐子が、博多にいる男のところへ行くために、優子を治に預けるときの「ああー、こういう女性いるいる!」という感じもすごく面白かったし、その後まったく男に懲りてないところも最高だったな。満島さん主演で、博多に行った阿佐子のスピンオフも観てみたいぐらい(笑)。

玉田 大河ドラマ的に発展していくのも面白そうですよね(笑)。

左から高橋文哉演じる立山孝太郎、髙石あかり演じる川上優子。

左から高橋文哉演じる立山孝太郎、髙石あかり演じる川上優子。

映画監督としてステップアップしてきた玉田真也

──本作では、製作・プロデューサーの甲斐真樹さんと共に、治役のオダギリさんが共同プロデューサーを務めています。オダギリさんご自身は「“監督補”のような形で携わっていた」とおっしゃっていましたが、玉田さんはオダギリさんとどのようなやり取りをしながら撮影を進めていったのでしょうか?

玉田 お芝居の話をするというよりも、「監督、このシーンはどんなふうに撮ろうと思っているんですか?」というように、演出面について話を聞いてもらうことが多かったです。

佐久間 現場では、オダギリさんとルックの相談をしたんですか?

玉田 ルックに関しては特にご相談していないんですが、「ここはこういうカット割で考えているんですけど……」と悩んだときにお話しして、「個人的にはこういうふうに撮るのが好きです」「でも、採用しなくても大丈夫です」と客観的な視点からアドバイスをいただきました。

佐久間 なるほど。オダギリさん自身も監督をやっているから心強いですよね。以前、オダギリさんが自分の番組に来てくれたとき、「監督は本当に大変。監督業だけをずっとやっていくのは難しい」と言っていましたよ。

佐久間宣行

佐久間宣行

──玉田さんは、玉田企画で上演した演劇作品を映画化した「あの日々の話」(2019年)や、「僕の好きな女の子」(2019年)、「そばかす」(2022年)などでメガホンを執り、佐久間さんもご自身がプロデューサー・演出を務めるバラエティ番組「ゴッドタン」から派生した「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」(2013年)、「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ」(2014年)で監督業を経験されています。

佐久間 僕はバラエティ専門なので皆さんとは少し立場が違うかもしれないんですけど、監督はいろいろと準備をしなければならないから、作れたとしても数年に1作しか撮れないじゃないですか。そう考えるとやっぱり大変な仕事だと思います。

玉田 そうですね。僕は脚本の仕事もするんですが、脚本だけの仕事を依頼されるときと、脚本・監督でオファーをいただくときとでは、引き受けるにあたっての気持ちが違います。監督も兼ねる場合は、脚本の面白さだけでなく、作品全体に対して責任を持たないといけないから、さらに神経質になるというか。

佐久間 僕はプロデューサーとディレクターの両方をやるんですけど、毎回ディレクターの自分にムカついてます(笑)。

玉田 ははは! 佐久間さんはプロデューサーの自分とディレクターの自分を切り離して考えられるタイプなんですか?

佐久間 無茶なことをするために、プロデューサーの自分とディレクターの自分を分離させるテクニックを身につけたんですよ。会議ではプロデューサーであることを一旦忘れて、好き勝手なことを言ってみる。その結果、自分の発言に振り回されて大変なことになるんだけど(笑)。あとでアシスタントプロデューサーから「佐久間さん、これ、予算ハマらないですよ」と指摘されて、「いやあ、困ったもんだねー」と答える、みたいな。

──大変そうではありますが、その状況をエンジョイされているように感じます(笑)。玉田さんも、脚本家として活動するときと、演出家・映像監督として活動するときとでは、クリエーションに対して違った向き合い方をしているのでしょうか?

玉田 まず、映画を作るときと演劇を作るときで挑み方が違って、映画は脚本が完成してから撮影に入るので、「この脚本を信じよう」という気持ちで臨めるんですが、演劇を作るとき、特に新作の場合は台本を書きながら稽古するので、脚本家の自分と演出家の自分を切り分けられないんですよね。“演出家としての脳みそ“を動かさないといけないのに、台本の中でうまく成立していない部分が気になって、目の前にある役者の身体よりもテキストのほうに意識が行ってしまうことがあった。でも、演劇作品を再演するときは、しっかり演出に専念できることが多いと感じます。

佐久間 自分が企画演出・プロデューサーを務めたNetflixコメディシリーズ「デスキスゲーム いいキスしないと死んじゃうドラマ」が9月に配信されるんですけど、「デスキスゲーム」や「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」では、要するにバラエティとエチュードの中間みたいなことをやっているんです。脚本はあるけど、リハーサルをするうちにどんどん形が変わっていって、最終的には現場でカンペを出して指示するから、もはや脚本の軸だけが残っている状態みたいな。

映画「夏の砂の上」より、オダギリジョー演じる小浦治。

映画「夏の砂の上」より、オダギリジョー演じる小浦治。

玉田 「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」、劇団ひとりさんもすごかったですけど、ハイバイの岩井(秀人)さんの芝居がめちゃくちゃ面白かったです。劇団ひとりさんのアドリブが入ることによって話の筋が変わっていくから、それに対応できるプレイヤー選びが重要になりますよね。

佐久間 そうなんですよ。ああいう役は岩井さんだったり、「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ」に出演した安井順平さんだったり、今回「デスキスゲーム」に出てもらう宮野真守くんみたいな人じゃないと務めらないと思います。

──玉田さんは今後も、演劇と並行して、映像の分野でも活動されたいという思いはありますか?

玉田 そうですね。これからも映画を撮り続けていけたらと思います。

佐久間 映画「あの日々の話」は演劇をそのまま映像化した形に近かったというか、作品の内容的にもあのやり方が適していた気がするんですけど、今回の「夏の砂の上」ではまた進化していて。玉田さんはいきなり「夏の砂の上」を撮ったわけじゃなくて、1つずつ扉を開けて段階を踏みながら、「夏の砂の上」にたどり着いた感じがします。

玉田 ありがとうございます。そう言っていただけてうれしいです。

佐久間 「夏の砂の上」って、いいやつは出てこないんだけど、みんな悪いやつじゃないんですよ。人間、生きていればこういうままならないこともあるけど、それでももう一度、自分の人生と向き合わなきゃいけないときが来る。そんな人たちのひと夏を切り取った、豊かな映画だなあと改めて思いました。

玉田 「夏の砂の上」という戯曲自体は割と王道な物語だと思うんですよね。おじとめいという年の離れた2人がひと夏の間、共同生活を送るというオーソドックスなフォーマットなので、普遍的な面白さがあると思います。インタビューの初めに「余白を想像して楽しんでほしい」と話しましたが、俳優たちがぶつかり合う凄まじい芝居が心をつかむ作品になっていると思うので、そちらにも注目していただけたらうれしいですね。

左から佐久間宣行、玉田真也。

左から佐久間宣行、玉田真也。

プロフィール

玉田真也(タマダシンヤ)

1986年、石川県生まれ。脚本家・演出家・映画監督・俳優。玉田企画主宰。2019年に今泉力哉と共作した舞台「街の下で」を発表した。2020年、テレビドラマ「JOKER×FACE」(フジテレビ)の脚本で第8回市川森一脚本賞を受賞。監督を務めた映画作品に、第31回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門に出品された「あの日々の話」(2019年)、又吉直樹の原作を映画化した「僕の好きな女の子」(2020年)、三浦透子を主演に迎えた「そばかす」(2022年)などがある。

佐久間宣行(サクマノブユキ)

1975年、福島県生まれ。テレビプロデューサー。「ゴッドタン」「あちこちオードリー」「ウレロ☆未確認少女」「青春高校3年C組」など多くのテレビ番組を手がける。2013年に「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」で映画監督デビューした。2019年からラジオ番組「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」のパーソナリティを担当。2021年3月末でテレビ東京を退社したが、同局の担当番組には引き続き関わっている。企画演出・プロデューサーを務めたNetflixコメディシリーズ「デスキスゲーム いいキスしないと死んじゃうドラマ」が9月に配信される。