「完全版マハーバーラタ」は“今”に通じる作品、小池博史らが意気込み語る

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小池博史が演出・脚本・振付・構成を手がける「完全版マハーバーラタ」のオンライン記者発表会が、去る7月15日に実施された。

「完全版マハーバーラタ」オンライン記者発表会より。

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左から蓑田秀策、小池博史。

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左から小谷野哲郎、リー・スイキョン。

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小池博史

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これは、小池博史ブリッジプロジェクトが2013年から取り組む、インドの叙事詩「マハーバーラタ」全編舞台作品化計画の集大成となる公演。作品は前編となる“愛の章”、後編となる“嵐の章”に分けられ、上演時間は合計約6時間を予定している。出演者には、アジア各国から選出されたパフォーマーが名を連ねた。

記者発表会には、「完全版マハーバーラタ」実行委員会代表の蓑田秀策、小池、出演者の小谷野哲郎とリー スイキョンが出席。まず蓑田は「小池さんは『マハーバーラタ』をベースにしつつ、さらなる多様性を持ち込んでいるので、作品のメッセージは観る人によってさまざまな解釈が成り立ち得るかと。空間そのものが、いろんなものを語りかけてくるような舞台になると期待しています」と言葉に力を込める。

小池は、コロナ禍で上演することの難しさに触れつつ「非常にうれしかったのは、アジア各国のアーティストたちが一生懸命参加してくれていること」と感慨を述べ、「『マハーバーラタ』は、古典であっても、まさしく“今”に通じている。ちょうどこのコロナ禍という時代に『マハーバーラタ』を上演できるというのは、まさしく宿命的なものだと感じています。今後の社会を考えていくと、多様性とか平和、平等性ということを、外して考えることはできません。その中で、私たちはどうやって生きていくのかが、大きく問われている」と作品のメッセージ性に触れた。

小谷野とリーは、小池が手がける「マハーバーラタ」シリーズの第1作目から、出演者として参加している。小谷野は「各国の人たちが集まって創作することで、“相違点”というものが浮き彫りになってきます。でもその“相違点”を、妥協してまとめてしまうのではなくて、それぞれの特徴として生かしていくような作品の作り方をすることで、これからの社会の中で、どのように多様なバックグラウンドを持つ人たちと共に生きていくのか、1つのヒントになるかと」とコメント。

リーは「初めからこのプロジェクトに関わってきた私と小谷野さんにとって、本作は集大成として、とても重要な舞台になります。本作には、9年間かけて作り上げてきた、今までの経験、考え、アイデアがすべて蓄積されています。パンデミックという厳しい状況の中、公演を実現できることは、アーティストだけではなく、すべての人にとって貴重な経験になると思います」と思いを語った。

公演は、8月20日から23日まで東京・なかのZERO 大ホールにて。なお小池博史ブリッジプロジェクトの公式YouTubeチャンネルでは、出演者へのインタビュー動画が公開されている。

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「完全版マハーバーラタ~愛の章」(前編)、「完全版マハーバーラタ~嵐の章」(後編)

2021年8月20日(金)~23日(月)
東京都 なかの ZERO 大ホール

演出・脚本・振付・構成:小池博史
出演:リー スイキョン(マレーシア)、小谷野哲郎、パムンカス ダナン(インドネシア)、カンパ ロンナロオン(タイ)、川満香多、プルノモ スルヨ(インドネシア)、土屋悠太郎、シヌンヌグロホ ヘルマワン(インドネシア)、ムーンムーン シン(インド)、福島梓、ウェウダオ シリスーク(タイ)、今井尋也、川野誠一
演奏:下町兄弟、今井尋也、Taku Hosokawa

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