杉原が手がけるギリシャ悲劇シリーズの最終章として、「オイディプスREXXX」「グリークス」に続き上演される本作では、太陽神アポロンの神託を受け、母親殺しを行ったオレステスのその後の物語が、新たなギリシャ悲劇として創造される。作中では、復讐の女神たちの呪いから解放されるために、タウリケに向かうことになったオレステスと、その親友・ピュラデスの旅路が、2人の若者の冒険と成長を描くロードムービー的に展開する。
オレステスを
杉原は上演に向けて「未だ見ぬ彼らの物語を、古代ギリシャ劇の構造や文脈を踏まえながら、瀬戸山美咲さんとともに〈新しいギリシャ悲劇〉として立ち上げていきたいと思っています。そして、演劇の原点に立ち戻り、そこからまた新たな演劇を生み出すというこの創作こそ、いま、演劇の《再生》を宣言するものになると確信しています」とコメントしている。チケットの一般販売は、10月17日にスタート。
杉原邦生コメント
誰も観たことのない新しいギリシャ悲劇をつくりたい。2018年「オイディプスREXXX」、翌2019年「グリークス」と、2つのギリシャ悲劇を創作する中で、この想いが揺るぎないものになっていきました。その理由は何よりも、僕自身が日増しにギリシャ悲劇に深く魅せられていったからに他なりません。そして、ギリシャ悲劇がまさに〈演劇〉の原点であるという絶対的事実を、身を以て感じたからです。
今回の物語は、オレステスとピュラデスという2人の青年のロードムービーです。自らの手で母を殺したオレステスと、その殺しの手助けをしたピュラデス。彼らは幼い頃から共に育てられた従兄弟同士であり、親友であり、愛情という固い絆で結ばれています。そんな2人がアポロンの神託を受け、オレステスの罪を償うため、ギリシャはアルゴスから遠いタウリケを目指すその道中を描きます。彼らが旅のなかで、だれと出会い、なにを見て、どんな想いを巡らせていったのか。未だ見ぬ彼らの物語を、古代ギリシャ劇の構造や文脈を踏まえながら、瀬戸山美咲さんとともに〈新しいギリシャ悲劇〉として立ち上げていきたいと思っています。そして、演劇の原点に立ち戻り、そこからまた新たな演劇を生み出すというこの創作こそ、いま、演劇の《再生》を宣言するものになると確信しています。
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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「オレステスとピュラデス」
2020年11月28日(土)~12月13日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール
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瀬戸山美咲×杉原邦生で“新たなギリシャ悲劇”「オレステスとピュラデス」上演(コメントあり)
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