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獅童は“男の魅力”勘九郎は“ピュアさ”、中村七之助が語る「怪談 牡丹燈籠」

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中村七之助

中村七之助

「赤坂大歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』」の合同取材会が昨日2月19日に実施され、中村七之助が出席した。

赤坂大歌舞伎は、十八代目中村勘三郎の「芸能の街・赤坂で歌舞伎を!」というひと声から、2008年に始まったシリーズ企画。約3年ぶり、6回目の開催となる今回は、中村獅童、中村勘九郎、そして中村七之助が三遊亭圓朝の長編落語を原作とした新作「怪談 牡丹燈籠」に挑む。脚本・演出を担当するのは、七之助が出演したNHK BSプレミアムドラマ「令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear」を手がけた源孝志だ。

七之助は、源のドラマ脚本に描かれた“因果因縁”を巡る人間ドラマの深さに驚いたと話し、「『牡丹燈籠』は、歌舞伎だとお峰と伴蔵の夫婦がどのような運命を辿っていくかが主で、お国と(宮辺)源次郎の物語はあまり描かれない。でも源監督は、親子や師弟関係、恋人、さまざまな因果因縁が入り乱れた、新たな『牡丹燈籠』をドラマで描かれていて、作品自体、非常にエンタテインメント性が高いと感じました」とドラマ版の魅力に触れた。

さらに自身が演じるお露、お国、お峰の役どころについて、七之助は「まだ脚本をいただいていないのですが」と前置きしつつ、「面白いのはお国とお峰ですね。立場は違えど、生きていくために手段を選ばないところに、演じがいを感じます。難しそうなのは、この3人の中だと少し異質なお露。存在感だけで『あ、いいところのお嬢様だな』という説得力がないといけない」と語る。

今回、獅童は宮辺源次郎・伴蔵、勘九郎は黒川孝助・萩原新三郎と、それぞれ2役を演じる。七之助は2人に対し「長年いろんなものを一緒に作ってきた仲なので、もう安心感しかないです」と大きな信頼を寄せ、「獅童さんの源次郎は、男臭くて色気があって、ドラマ版とは違ったやさぐれ感の出た、男の魅力プンプンになるのではないかと。また、明るさの中に見え隠れする、寂しさや孤独感も獅童さんの魅力だと思うので、そこも楽しみです」と微笑んだ。

続けて「うちの兄(勘九郎)の孝助は、もうそのまんま。兄も孝助も、一本気、一直線のまっすぐな心の持ち主なので、それを全面に出せばもうパーフェクト」と笑顔を見せ、「新三郎は、ドラマ版でもどこか世間知らずな感じですが、歌舞伎だともっとぼーっとしている。御札を剥がしてお露が部屋に入り込んできたとき、『あ、やっぱり幽霊じゃなかったんだ』と言ってしまうし、幽霊だとわかった瞬間逃げ出して、殺されてしまう(笑)。でも源監督の(ドラマ版の)新三郎は、お露が幽霊だとわかったうえで、『僕を一緒に連れて行ってください』と言う。今作で源監督が新三郎をどう描かれるかはまだわかりませんが、この新三郎が、僕はすごく好きで。うちの兄はそういった『その人のために』と決心する役が上手なので、すごくピュアにやってくれるのでは」と話した。

公演は5月5日から24日まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて。

※初出時より本文を変更しました。

「赤坂大歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』」

2020年5月5日(火・祝)~24日(日)
東京都 TBS赤坂ACTシアター

原作:三遊亭圓朝
脚本・演出:源孝志
出演:中村獅童、中村勘九郎、中村七之助 ほか

ヘアメイク:中村優希子(Feliz Hair) / スタイリスト:寺田邦子

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